第52回午後第44問の類似問題

第39回午前:第35問

24歳の男性。てんかん。生活のリズムの崩れから、発作が頻発するため入院。発作はすぐコントロールされ、2か月後に単身生活での退院予定となった。これまでに何度か保護的就労を試みるものの、次第に服薬が不規則になり、知人からパチンコなどに誘われると断わることができず、金銭管理も不可能となって生活の維持が困難となっていた。今回、退院準備の目的で作業療法に参加した。退院のための技能獲得として適切でないのはどれか。  

1: 服薬管理

2: 時間管理

3: 金銭管理

4: 就労準備

5: 対人関係

第52回午後:第45問

うつ病患者の作業療法で適切な作業活動はどれか。  

1: 中断が容易なもの

2: 疲労感を自覚しにくいもの

3: 他者との優劣が分かりやすいもの

4: 複雑で完成すると達成感が得られるもの

5: 病前に到達していた水準と現在を比較できるもの

第45回午後:第11問

25歳の男性。20日前にオートバイ事故で搬入され、びまん性軸索損傷と診断された。意識は清明。物事の優先順位をつけて行動できず、1つの事にこだわってしまう。この患者に対する作業療法の活動内容で適切なのはどれか。  

1: 工程が反復する活動

2: 他者と行う集団活動

3: 工程が少なく展開が明確な活動

4: 完成まで時間がかかる創作活動

5: 多人数で役割を選択できる活動

第45回午前:第43問

統合失調症の早期作業療法における面接の場で図Aと比べた図Bの特徴はどれか。2つ選べ。 

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1: 集中しやすい。

2: 緊張感が高まる。

3: 安全感が保たれる。

4: 秘密が語られやすい。

5: 日常的な雰囲気がある。

第34回午前:第77問

精神科作業療法での初回面接で適切でないのはどれか。  

1: 作業療法士の自己紹介をする。

2: 作業療法参加の意志を確認する。

3: 現在の状態を聞く。

4: 入院前の生活状況を聞く。

5: 発病時の様子を聞く。

第41回午前:第36問

13歳の女子。中学に入学してから頭痛などを理由に欠席が多くなり、2学期からは不登校となった。自宅で母親への暴力がみられるようになったため、精神科を受診し外来作業療法に通うこととなった。この患者への対応で適切でないのはどれか。  

1: 作業療法場面の見学をさせ作業療法の利用法を一緒に考える。

2: 家族や教師との連絡が必要な場合は事前に本人の了解を得る。

3: 嫌なことは無理に話したり行ったりしなくてよいことを保証する。

4: 作業療法に毎日通えるようになることを目指す。

5: 本人の希望や要求を可能な範囲で取り入れる。

第44回午前:第48問

外傷性脳損傷後の障害と訓練・対応との組合せで適切なのはどれか。  

1: 記憶障害 − 作業工程が多い種目とする。

2: 半側空間無視 − 無視側からの刺激を多くする。

3: 注意障害 − 作業工程の展開を速くする。

4: 遂行機能障害 − 毎回新しい作業活動を準備する。

5: 社会的行動障害 − 新しい集団への参加を促す。

第56回午後:第19問

8歳の男児。幼児期より落ち着きがなくじっとしていられず、家族で外出した際にはよく迷子になり、両親も養育に困難を感じていた。小学校に入学してからは、授業中に勝手に席を立って歩き出したり、順番を守ることも難しく、日常的に忘れ物や落とし物も多く、うっかりミスをして教師に注意されるが、その後も同じミスを繰り返していた。授業中は周囲の雑音に注意を削がれて勉強に集中できず、最近では学業不振が目立ち始めたため放課後等デイサービスで作業療法士が対応することになった。作業療法士の対応として適切でないのはどれか。  

1: 感覚統合療法を実施する。

2: ペアレントトレーニングを実施する。

3: 社会生活技能訓練〈SST〉を実施する。

4: 学校を訪問して授業の様子を観察する。

5: 担当教員に本人の行動修正をより促すよう依頼する。

  • 答え:5
  • 解説:この男児は注意欠如・多動性障害の特徴的な行動があり、適切な介入が必要です。選択肢1~4は作業療法士が行うべき対応ですが、選択肢5は適切でない対応です。
  • 感覚統合療法は、周囲からの知覚情報を調整して患児の注意欠陥多動に対応する介入法として適しているため、適切な対応です。
  • ペアレントトレーニングは、家族と保護者を対象に、子どもへの肯定的な働きかけと環境調整を学ばせ、保護者の認知を肯定的に修正するものであり、適切な対応です。
  • 社会生活技能訓練〈SST〉は、自分の行動と他者の行動とを比較して、行動のレパートリーを増やしたり修正したりするものであり、適切な対応です。
  • 学校を訪問して授業の様子を観察することは、デイサービスでの作業療法支援計画の参考にできるため、適切な対応です。
  • 担当教員から行動修正を促されるだけでは、男児はどのように行動してよいかわからず、混乱の原因にもなる。適切な介入が必要であるため、選択肢5は適切でない対応です。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第43回午前:第80問

作業療法士が認知症患者の家族へ対応する上で適切でないのはどれか。  

1: 家族に今までの介護経験を尋ねる。

2: 作業療法場面を見学させる。

3: 家族の健康状態を尋ねる。

4: 特定の人が介護を担うように指示する。

5: 家庭を訪問する。

第45回午前:第18問

25歳の会社員。通勤中に電車内で突然の心悸亢進、発汗、身体のふるえ及び窒息感におそわれ搬入された。心電図、脳波および血液検査で異常を認めなかったため自宅に戻った。その後も週2、3回同様の発作が生じ、外出が困難となったため精神科を受診した。この患者に対する作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 生活リズムを整える。

2: 身体運動を取り入れる。

3: 外出の練習を取り入れる。

4: リラクセーションの練習をする。

5: 社会生活技能訓練(SST)を行う。

第43回午前:第95問

広汎性発達障害児の就学に向けた作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 学校の環境調整を図る。

2: 身辺処理能力の向上を目指す。

3: 異年齢集団での対人交流を促す。

4: 家族へ障害の特徴を伝える。

5: 遊びの幅を広げる。

第36回午前:第94問

老年期精神障害者に対する作業療法面接で適切でないのはどれか。  

1: 情緒的なメッセージを読みとる。

2: 面接時間は長く設定する。

3: 疲労を避ける工夫をする。

4: 身体的な訴えも聴く。

5: 生活史を聴き取る。

第40回午前:第84問

うつ病患者の回復期初期の作業適用で適切でないのはどれか。  

1: 短時間でできる種目

2: 生活に役立つ種目

3: 手順の明確な種目

4: 繰り返しの必要な種目

5: 自己判断が必要な種目

第44回午前:第80問

認知症高齢者の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 複数の課題を提供する。

2: 絵や文字を併用し説明する。

3: 作業療法士が交代で指導する。

4: できない作業を中心に練習する。

5: 小集団で参加メンバーを固定する。

第54回午前:第45問

うつ病の回復期の作業療法で適切なのはどれか。  

1: 適度な運動を活動に取り入れる。

2: メモは使わず記憶するよう促す。

3: 休憩は最小限にして持久力をつける。

4: あらかじめ決めた活動は全て行うようにする。

5: 自信を取り戻すため高めの負荷量を設定する。

  • 答え:1
  • 解説:うつ病の回復期において、適切な作業療法は適度な運動を活動に取り入れることです。これは軽度のうつ病において効果的であり、重度のうつ病では推奨されません。
  • 適度な運動は、うつ病の予防だけでなく、治療にも有効とされる。ただし、重度のうつ病ではなく、軽度のうつ病で推奨される。
  • メモを使わずに記憶するよう促すのではなく、軽度のうつ病患者は診察の際に言われた内容などをメモに残すことが望ましい。これにより、後で視覚的に振り返ることができ、自身が周囲に相談しやすくなることもある。
  • 休憩を最小限にして持久力をつけるのではなく、うつ病の回復期前期は活動と休息のバランスを考慮しながら、無理をせずにできることを体験していく。また、十分な休息の後に生じる「…してみたい」という感覚を重視する。
  • あらかじめ決めた活動は全て行うようにするのではなく、うつ病の回復期前期は無理をせず、活動と休息のバランスを考慮する。したがって、予定していた活動でも、状況に応じて調整する必要がある。
  • 自信を取り戻すために高めの負荷量を設定するのではなく、うつ病の回復期前期は焦りや無理が生じやすくなる。そのため、この時期は、負荷量を高めには設定せず、できることを確認しながら、無理をしなくても他者に受け入れられる体験をもてるようにする。
  • 科目:気分障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第35回午前:第97問

老年期アルコール依存症の作業療法導入時の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 身体機能の評価を行う。

2: 記銘力障害の有無を確認する。

3: 合併症の有無を確認する。

4: 疲れやすい作業は避ける。

5: 工程の細かな作業を導入する。

第53回午後:第100問

うつ病の患者への対応として適切でないのはどれか。  

1: 急性期には休息をとらせる。

2: 自殺しないように約束させる。

3: 重要な問題の決定を先延ばしさせる。

4: 抗うつ薬の副作用について説明する。

5: うつ病であることを伝えずに伏せておく。

  • 答え:5
  • 解説:うつ病の患者への対応として適切でないのは、うつ病であることを伝えずに伏せておくことです。患者には病気の状態や回復の可能性を伝えることが重要です。
  • 急性期には休息をとらせることは適切です。うつ病の急性期は薬物療法を中心とする治療が優先され、患者がゆっくり休息をとれるように環境を整備する必要があります。
  • 自殺しないように約束させることは適切です。うつ病患者の自殺の危険は回復期に高まるため、早まった行動をとらないように約束を交わす必要があります。
  • 重要な問題の決定を先延ばしさせることは適切です。うつ病では判断力や決断力が低下しているため、重要な問題の決定は先延ばしさせた方がよいです。
  • 抗うつ薬の副作用について説明することは適切です。抗うつ薬には副作用が多くあるため、服薬の必要性のみにとどまらず、副作用の内容についても説明する必要があります。
  • うつ病であることを伝えずに伏せておくことは適切でないです。患者にはその時点での状態が病気の一過程であること、また病気は必ず回復することを伝える必要があります。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第39回午前:第94問

広汎性発達障害に対する作業療法で留意すべき症状はどれか。  

1: 行為心迫

2: 常同行動

3: 解離症状

4: 離脱症状

5: 陰性症状

第57回午前:第45問

躁病相の初期評価時に得るべき情報として適切でないのはどれか。  

1: 問題行動に対する本人の捉え方

2: 本人が社会で担ってきた役割

3: 処方されている薬物

4: 睡眠の状態

5: 併存疾患

  • 答え:1
  • 解説:躁病相の初期評価では、患者の社会的役割、処方されている薬物、睡眠状態、併存疾患などの情報が重要です。しかし、問題行動に対する本人の捉え方は、躁状態の初期では現実検討の不足が見られるため、適切な評価項目ではありません。
  • 問題行動に対する本人の捉え方は、躁状態の初期では現実検討の不足が見られ、現実と照合して隔たりがあるため、初期評価には適切ではありません。症状が落ち着き、回復期に進んだところで問題行動への振り返りを行うことが望ましい。
  • 本人が社会で担ってきた役割は、家庭や社会での役割が患者の病態の背景を知る上で重要であり、初期の評価項目として適切です。
  • 処方されている薬物についての情報は、薬物療法が初期に行われることがあるため、効用を確認するために重要であり、初期評価項目として適切です。
  • 睡眠の状態は、躁病相の初期では休息を取ることや患者自身で行動をコントロールできることを目標とされるため、初期の情報収集項目として適切です。
  • 併存疾患についての情報は、躁病相とともに疾患が併存することがあるため、治療経過を追うためにも初期に情報を得ておくことが望ましいです。
  • 科目:気分障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第48回午前:第100問

抗精神病薬を服用中の統合失調症患者。意識障害、37.5℃以上の発熱、発汗および身体のこわばりが出現した。最も考えられるのはどれか。  

1: アカシジア

2: 悪性症候群

3: 急性ジストニア

4: 遅発性ジスキネジア

5: 薬剤性Parkinson症候群