第50回午後第41問の類似問題

第43回午前:第96問

精神遅滞(知的障害)の作業療法の目的で誤っているのはどれか。  

1: 日常生活動作の獲得を目指す。

2: 作業体験の機会を提供する。

3: 対人交流の練習をする。

4: ストレス対処法を学ぶ。

5: 自己洞察を促す。

第39回午前:第79問

器質性精神障害患者に対する作業療法開始時の作業適用で適切でないのはどれか。  

1: 作業工程が単純なものを選ぶ。

2: 個別プログラムから始める。

3: 知的水準を確認しておく。

4: 耐久性を高める作業を選ぶ。

5: 安全な作業環境を設定する。

第53回午後:第44問

離脱症状が消退して間もないアルコール依存症の患者に対する作業療法で最も優先される目標はどれか。  

1: 家族関係の改善

2: 基礎体力の回復

3: 対人技能の獲得

4: 自助グループへの参加

5: ストレス対処行動の獲得

  • 答え:2
  • 解説:アルコール依存症患者の治療は1期と2期に分けられ、1期は離脱症状の管理と薬物治療が中心で、2期は飲酒行動の矯正を目的とした精神療法が行われる。離脱症状が消退して間もない時期は、基礎体力の回復が最も優先される目標である。
  • 家族関係の改善は重要な目標ではあるが、これは退院や社会復帰を目指す時期の目標であり、離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • 基礎体力の回復は、離脱症状が消退して間もないアルコール依存症患者にとって最も優先される目標である。長期間かつ多量飲酒の患者では、体力低下がみられるため、この時期に基礎体力の回復を目指すことが重要である。
  • 対人技能の獲得は、2期の治療目標となる。離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • 自助グループへの参加は、2期治療の目標となる。2期にはAlcoholics Anonymous(AA)や断酒会への参加を促すことが一般的であるが、離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • ストレス対処行動の獲得は、2期治療の目標となる。ストレスは飲酒欲求の誘因であり、アルコール依存症患者ではこれに対処するためのコーピングスキルの獲得を目指すが、離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第54回午前:第48問

認知症患者に対する作業プログラムを作成する上での留意点で適切なのはどれか。  

1: 活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する。

2: 新しい事に挑戦していくような活動を用いる。

3: 活動は多少幼稚になっても、可能な限り単純化する。

4: 生活史よりも、現在の状態を重視して活動を選択する。

5: 患者同士で作品への感想を述べ合う場面は作らないようにする。

  • 答え:1
  • 解説:認知症患者に対する作業プログラムを作成する際には、患者の覚醒水準や生活史、認知レベルに合わせて活動を選択し、適切な時間帯に設定することが重要です。
  • 認知症患者は昼夜逆転傾向があるため、日中の覚醒状態をよく評価し、活動の時間帯を設定することが適切です。
  • 認知症患者は新たな記憶の形成が困難であるため、新しい事に挑戦するよりも、なじみのある作業を選択する方が適切です。
  • 認知症患者に対しては、各患者の認知レベルに合わせて作業活動の難易度を調整して提供することが重要です。ただし、単純化することが必ずしも適切とは限りません。
  • 認知症患者に対しては、患者自身の生活史や手続き記憶、長期記憶の程度を考慮し、なじみのある活動を提供することが適切です。現在の状態だけを重視するのではなく、生活史も考慮することが重要です。
  • 認知症患者に対しては、自分の活動が他者から認められたり、役割を成し遂げられたりすることで患者が自尊心を得られるよう、集団での活動を利用することが適切です。感想を述べ合う場面を作らないようにするのではなく、適切な形での交流を促すことが重要です。
  • 科目:認知症・高齢者障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第50回午前:第48問

回避性パーソナリティ障害患者の作業療法導入期の対応について適切なのはどれか。  

1: 共同作業を促す。

2: 衝動発散を促す。

3: 種目選択は患者に任せる。

4: 作業の誤りを修正させる。

5: 枠組みの明確な作業を提供する。

第35回午前:第100問

てんかん患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: その日の体調を確認する。

2: 発作の作業への影響をみる。

3: 発作時の対応を明確にしておく。

4: 長時間を要する作業を設定する。

5: 集団作業療法を取り入れる。

第44回午前:第35問

48歳の男性。市役所に勤務。住民の苦情に対応する業務に就いたころから、不眠、食欲不振、意欲低下および思考抑制が始まった。3か月間の休職を取り自宅療養をしていたが「自分は役に立たない」と言い、希死念慮を認めたため入院となり、2週後から作業療法が開始された作業療法導入時の留意点はどれか。  

1: 得意であった作業を導入する。

2: 他者との交流を促す。

3: 休息の取り方を練習する。

4: 病気の体験を言語化する。

5: 自己決定の機会を増やす。

第36回午前:第84問

転換性障害患者に対する作業療法の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 不安感の緩和

2: 生活リズムの安定化

3: 身体症状の解釈

4: 意欲の向上

5: 家族関係の調整

第47回午前:第44問

統合失調症患者の退院時指導で適切でないのはどれか。  

1: 再入院しないよう約束する。

2: ストレスへの対処法を再確認する。

3: 利用する施設の担当者に情報を提供する。

4: 困ったときの援助の求め方について確認する。

5: 再燃のサインを見つけたときの行動について確認する。

第41回午前:第97問

てんかん患者の作業療法で誤っているのはどれか。  

1: 集団作業療法を取り入れる。

2: 発作があった日は作業療法を中止する。

3: 生活技能の訓練を行う。

4: 役割に応じた責任を持たせる。

5: 発作のタイプによって作業種目を選択する。

第43回午前:第84問

慢性期統合失調症患者に作業療法を導入する際の留意点で適切でないのはどれか。  

1: それまでの患者の生活パターンを保つ。

2: 複数の課題を提示する。

3: 何もしなくてもよいことを保障する。

4: 段階づけができる工程を準備する。

5: 完成品の見本を見せながら手順を話す。

第42回午前:第87問

気分障害(うつ病)の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 工程がはっきりとした作業

2: 短時間で完成できる作業

3: 非競争的な作業

4: 病前に得意だった作業

5: 受身的な作業

第35回午前:第62問

脳血管障害の回復期で活動性・自発性の低下がみられる患者への対応として適切でないのはどれか。  

1: 共同作業を通して患者の意向が表出できるように設定する。

2: 自信が得られるように難しい課題を設定する。

3: 小グループの中で小さな役割を果たす機会を設定する。

4: 短時間で完成する作業を通して達成感が得られるように設定する。

5: 患者や家族との間で現実的な目標を話し合う。

第51回午後:第42問

身体表現性障害の患者に対する作業療法で最も適切なのはどれか。  

1: 現実検討能力を高める。

2: 不安な気持ちを解釈する。

3: 集団作業療法を基本とする。

4: 対人関係能力の向上を図る。

5: 感情表現を促す活動を提供する。

第54回午後:第99問

うつ病のリワークプログラムで正しいのはどれか。  

1: 集団療法として位置づけられる。

2: 精神科医療機関では実施されない。

3: 診断や就労状況などで対象者は限定されない。

4: 実施にあたり主治医との情報共有は制限される。

5: 急性期からプログラムに参加することが推奨される。

  • 答え:1
  • 解説:リワークプログラムは、休職を余儀なくされた労働者が職場復帰を目指すためのリハビリテーションで、集団認知行動療法などを用いた集団療法として位置づけられる。
  • 正しい。リワークプログラムは、集団認知行動療法などを用いて、職場復帰を目指すためのリハビリテーションであり、集団療法として位置づけられる。
  • 間違い。精神科医療機関で行われるリワークプログラムは、医療リワークに含まれ、復職支援に特化したプログラムが実施される。
  • 間違い。うつ病であっても、リワークプログラムの導入が困難な就労状況の場合には、適応とならない。
  • 間違い。リワークプログラムの実施にあたっては、主治医と綿密な情報共有を行うことが重要である。
  • 間違い。リワークプログラムは、生活リズムの回復がなされた後から行うのが一般的であり、急性期からの参加は推奨されない。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第44回午前:第91問

身体表現性障害の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 現実検討能力を高める。

2: 不安な気持ちを解釈する。

3: 集団作業療法を基本とする。

4: 対人関係能力の向上を図る。

5: 感情表現を促す活動を提供する。

第48回午後:第48問

精神遅滞の患者に対して行う作業療法で適切でないのはどれか。  

1: レクリエーション

2: 自律訓練法

3: 集団活動

4: 創作活動

5: SST

第57回午後:第19問

22歳の男性。注意欠如・多動性障害。大学卒業後に営業職に就いた。顧客との約束や書類を忘れるなどの失敗が続き、上司が度々指導をしても改善しなかった。子供のころから不注意傾向があり、母親は「しつけをしてこなかった自分に非がある」という。その後も失敗が続いて自信を喪失し、1週前から欠勤し精神科の受診に至った。入院となり作業療法が処方された。この時期の作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 仕事に適性がないと伝えて転職を勧める。

2: 休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える。

3: 母親のしつけの失敗の影響が残っていると告げる。

4: 上司の指導方法が病気の誘因であることを説明する。

5: 職場復帰のために対人技能向上を目的とした作業活動を勧める。

  • 答え:2
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)の患者で、不注意傾向から業務上の問題行動があって職場の指導では改善が見られない。患者は自信を喪失して欠勤していることから、自尊心の回復が対応すべき課題である。
  • 患者は営業職に就いていたが、不注意傾向はどのような業務にも影響があり、転職しても解決にはならない。失敗が続いて自信を喪失している患者に転職を勧めると、自尊心を傷つけることになる。
  • 入院した時期に作業療法が処方されており、急性期にあると推察される。急性期には休息させ心身の回復を図ることが重要である。この選択肢が正しい。
  • 患者に現在の状況が母親の責任だと伝えたとしても、患者が損なった自尊感情を回復することにはならない。母親は自戒の念を述べているが、これが患者の能力と欠勤の原因と判断することは困難。
  • 上司の指導方法が、患者の不注意と業務失敗の誘因とは言えない。また、業務上の失敗が患者の責任でないことが事実だとしても、それを急性期の患者に伝えても、患者は失敗を思い出しては内省を繰り返す危険がある。
  • 急性期には、患者が逃避した職場への復帰を直接的な目的とした作業を勧めることはできない。患者は自信を失っている状態であり、職場復帰を想像することがストレスとなる。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第54回午後:第46問

注意欠如・多動性障害の患者の就労に関して適切な助言はどれか。  

1: 優先順位にこだわらないようにする。

2: 多彩なやり方で物事を行うようにする。

3: 周囲の人に配慮を求めないようにする。

4: 自分だけの時間や場所を作るようにする。

5: 便利なハイテク機器などは利用しないようにする。

  • 答え:4
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)患者は、不注意、多動性、衝動性を特徴とするため、職場での対応が重要です。適切な助言は、刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作ることです。
  • 優先順位にこだわらないようにすると、ADHD患者は様々なものに目移りしてしまい、仕事が進まなくなる可能性があるため、適切な助言ではありません。
  • 多彩なやり方で物事を行うと、ADHD患者は注意が分散しやすく、混乱しやすいため、適切な助言ではありません。患者自身のペースで一つずつこなしていけるように助言する方が良いです。
  • 周囲の人に配慮を求めないようにすると、ADHD患者が職場で適切な支援を受けられなくなるため、適切な助言ではありません。職場の人に理解してもらい、仕事内容や手順について支援を受けるようにすることが重要です。
  • 選択肢4は正しいです。ADHD患者は、刺激が多い環境では注意が転導してしまい、情報処理が上手くできないため、職場では刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作るように助言することが適切です。
  • 便利なハイテク機器は、ADHD患者にとって有益で手順が明確なものであれば、患者の特徴に合わせて利用し、働きやすい環境を整えることが良いため、適切な助言ではありません。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第42回午前:第95問

知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 興味を持つ作業から導入する。

2: 作業工程の少ないものを選ぶ。

3: 歴年齢指標を目標にする。

4: 取り組める遊びを増やす。

5: 日常生活動作の獲得を目指す。