70歳の男性。慢性閉塞性肺疾患で%VC 70%、FEV1.0% 75%。この患者に対する理学療法で誤っているのはどれか。
1: 息切れ時のポジショニングの指導
2: 息こらえをしながら立ち上がる訓練
3: 自転車エルゴメーターによる持久力訓練
4: 下肢の筋力強化のためのハーフスクワット訓練
5: 上肢の筋力強化のための四つ這いでの腕立て伏せ訓練
70歳の男性。肺癌で左肺下葉切除術後2日経過。左上葉の痰貯留が多い。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 吸気筋に対する抵抗運動
2: ファーラー位での体位排痰
3: 腹式呼吸
4: 全身リラクセーション
5: 四肢の自動運動
70歳の男性。慢性閉塞性肺疾患による慢性呼吸不全。安静時も酸素吸入が必要である。処方に従って作業療法時に酸素流量を上げ、休息中に下げようとしたところ、呼吸が浅くなり意識障害が出現した。最も考えられるのはどれか。
1: 呼吸性アルカローシス
2: 代謝性アシドーシス
3: CO2ナルコーシス
4: 天幕上脳梗塞
5: 低血糖発作
68歳の男性。慢性呼吸器疾患。「最近、入浴すると息切れがする」との訴えがある。入浴指導として正しいのはどれか。
1: 片手で髪を洗う。
2: 首まで湯につかる。
3: 短いタオルで背中を洗う。
4: 吸気に合わせて動作を行う。
5: 長座位で膝を立てて足を洗う。
70歳の男性。身長170 cm、体重54 kg。肺気腫による慢性呼吸不全で在宅酸素療法を行っている。自宅での生活指導として正しいのはどれか。
1: 下肢の筋力強化を行う。
2: 体重を増やさないように食事制限を行う。
3: 息切れがない時は酸素投与の必要はない。
4: 息を吸いながら階段を昇り、息を吐く時には立ち止まる。
5: 1日のエネルギー消費量を減らす。
46歳の男性。肺気腫。咳や痰が頻繁にあり、労作時の息切れもある。現在、外出はできるが、80 mほど歩くと息切れのために休まなくてはならない。この患者のMRC(呼吸困難を評価する質問票)によるグレードはどれか。
1: グレード0
2: グレード1
3: グレード2
4: グレード3
5: グレード4
慢性閉塞性肺疾患の理学療法で誤っているのはどれか。
1: 症状の悪化防止に禁煙が有効である。
2: 下肢より上肢の運動の方が運動耐容能を高めやすい。
3: 嫌気性代謝閾値(AT)レベルでの運動を行なう。
4: 呼気時の気道虚脱の防止に口すぼめ呼吸を指導する。
5: 息切れが強いときの安楽姿勢を指導する。
70歳の男性。肺気腫による慢性呼吸不全で在宅酸素療法を行っている。自宅での生活指導として誤りはどれか。2つ選べ。
1: 息切れがなければ酸素を一時的に止める。
2: 息切れがあれば入浴しない。
3: 階段昇降では時々立ち止まり深呼吸をする。
4: 食事は高カロリーのものを摂取する。
5: エネルギー消費の多い日常生活動作を指導する。
50歳の男性。慢性呼吸不全。運動時酸素流量 1 リットル/分の運動療法の指標で誤っているのはどれか。
1: ボルグスケール13
2: 経皮的酸素飽和度95 %
3: 嫌気性代謝閾値(AT)レベル
4: 脈拍110/分
5: 呼吸数40/分
75歳の男性。身長170 cm、体重48 kg、BMI 16.6。約10年前から呼吸困難が出現し自宅近くの医院で加療していた。徐々に呼吸困難感が増悪してきており、50 m程度の連続歩行で呼吸困難感のため休息が必要である。動脈血ガス分析PaO2 65 Torr、PaCO2 48 Torr、肺機能検査%VC 81%、FEV1% 31%であった。患者の胸部エックス線写真を示す。予測されるフローボリューム曲線として最も適切なのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
45歳の男性。息切れで階段を昇れなくなったため受診した。スパイログラムで図のような計測値と努力呼出曲線とを得た。この患者の呼吸理学療法の目的はどれか。
1: 胸式呼吸による肺活量の改善
2: 有酸素運動による残気量の減少
3: 部分呼吸法による努力性肺活量の増加
4: 口すぼめ呼吸による機能的残気量の減少
5: 胸郭柔軟性運動による拘束性換気障害の改善
慢性閉塞性肺疾患の作業療法で適切でないのはどれか。
1: ろうそく吹きで呼気筋の筋力強化を行う。
2: 安静時の脈拍が100/分以上では作業を中止する。
3: 全身の筋緊張の緩和を図る。
4: ヤスリがけで作業耐久性を高める。
5: 作業中も腹式呼吸を維持させる。
50歳の男性。慢性呼吸不全。スパイロメトリーでは、%VC:85%、FEV1.0%:65%であった。健常者と同様に平地を歩くのは難しいが、自分のペースで2.0 kmの距離を歩くことができる。2年後、呼吸不全が進行し、日常生活でも息切れがでるようになった。ADL指導で誤っているのはどれか。
1: 動作は細かく分けて行う。
2: 和式トイレよりも洋式トイレが良い。
3: 息を吸いながら物を持ち上げる。
4: 台所仕事は椅子に座って行う。
5: 息苦しさを感じたら口をすぼめて息を吐く。
60歳の男性。COPDが進行し在宅酸素療法が導入された。酸素流量は労作時2 L/分である。入浴動作の指導で正しいのはどれか。
1: 洗髪を片手で行う。
2: 動作を素早く行う。
3: 浴槽に肩まで浸かる。
4: 洗い場の椅子の座面を低くする。
5: 入浴中は経鼻カニューレを外す。
75歳の男性。身長170 cm、体重48 kg、BMI 16.6。約10年前から呼吸困難が出現し自宅近くの医院で加療していた。徐々に呼吸困難感が増悪してきており、50 m程度の連続歩行で呼吸困難感のため休息が必要である。動脈血ガス分析PaO2 65 Torr、PaCO2 48 Torr、肺機能検査%VC 81%、FEV1% 31%であった。患者の胸部エックス線写真を示す。この患者の運動療法を中止すべき状態として最も適切なのはどれか。
1: SpO2 82%
2: 呼吸数22/分
3: 心拍数105/分
4: 修正Borg指数5
5: 収縮期血圧が安静時より20 mmHg上昇
50歳の男性。慢性呼吸不全。スパイロメトリーでは、%VC:85%、FEV1.0%:65%であった。健常者と同様に平地を歩くのは難しいが、自分のペースで2.0 kmの距離を歩くことができる。正しいのはどれか。
1: 閉塞性換気障害、Hugh-Jones分類II度
2: 拘束性換気障害、Hugh-Jones分類II度
3: 混合性換気障害、Hugh-Jones分類II度
4: 閉塞性換気障害、Hugh-Jones分類III度
5: 拘束性換気障害、Hugh-Jones分類III度
78歳の男性。慢性閉塞性肺疾患の急性増悪により人工呼吸器管理中である。意識レベルJCS〈Japan Coma Scale〉Ⅱ-20、体温37.5℃、呼吸数は26回/分、努力性呼吸を認める。二次的合併症の予防目的で行う理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸介助
2: 体位排痰法
3: ベッドアップ
4: 関節可動域運動
5: 徒手的抵抗運動
60歳の男性。パーキンソン病。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸訓練
2: 伸張訓練
3: バランス訓練
4: 小文字の書字訓練
5: 台からの立ち上がり訓練
42歳の男性。気管支喘息。ある薬物の吸入療法前後のフローボリューム曲線の変化を図に示す。この薬物によって生じた呼吸器系の変化として正しいのはどれか。
1: 気道抵抗の低下
2: 呼気筋力の増強
3: 肺拡散能の改善
4: 胸郭柔軟性の改善
5: 肺コンプライアンスの増加
慢性閉塞性肺疾患の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸筋訓練
2: 胸郭可動域訓練
3: 深吸気
4: 下肢エルゴメーター
5: 体位排痰法