第44回午前第93問の類似問題

第38回午前:第31問

25歳の女性。境界型人格障害。手首の自傷行為の反復、睡眠薬遊びや万引きがある。「何でも良いからやれる仕事をやってはどうか」と言う母親に暴力を振るい、止めに入った父親の前で「死んでやる」と言って再び手首の自傷行為に及び入院した。入院後、穏やかになり作業療法が開始された。作業療法を開始する上で適切でないのはどれか。  

1: チームの間でかかわり方の合意をしておく。

2: 実施時間を明確に決めておく。

3: 短期間で結果が得られるものを選ぶ。

4: 作業種目の選択を本人に任せる。

5: グループ作業を勧める。

第49回午後:第41問

認知症の症状とその作業特徴の組合せで正しいのはどれか。  

1: 失行 ― 手順に固執する。

2: 失語 ― 聞いてないことを始める。

3: 失認 ― 作業対象を取り違える。

4: 見当識障害 ― 作業の指示に泣き出す。

5: 遂行機能障害 ― 他人の作品を持ち帰る。

第40回午前:第93問

言語的コミュニケーションが可能なレベルの自閉症児5人の小集団作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 全員に同時に指示を伝える。

2: その都度新しい作業を取り入れる。

3: 課題別に部屋を分ける。

4: 作業手順は図や記号も用いて説明する。

5: 身体接触を多く取り入れる。

第57回午後:第50問

精神科作業療法のインフォームドコンセントについて適切なのはどれか。  

1: 作業種目を変更する場合の同意は必要ない。

2: 医療保護入院の入院患者は同意を得る必要はない。

3: 言語理解が困難な場合は誘導しながら同意を得る。

4: 活動内容の説明は良好な患者―治療者関係の構築に必要である。

5: 精神症状が重篤な場合は患者の同意よりも治療効果が優先される。

  • 答え:4
  • 解説:インフォームドコンセントは、患者が十分な説明を受けた上での理解に基づく同意・承諾(自己決定)である。精神科作業療法においても、患者の同意を得ることが重要であり、活動内容の説明は良好な患者―治療者関係の構築に必要である。
  • 作業種目を変更する場合でも、治療者は患者に説明し、患者の同意を得る必要があるため、この選択肢は適切ではありません。
  • 医療保護入院の入院患者であっても、作業療法を実施する際には患者の同意を得る必要があるため、この選択肢は適切ではありません。
  • 言語理解が困難な場合でも、代理人の署名等が必要となる場合があります。ただし、代理人と患者との続柄は明示される必要があります。この選択肢は部分的に正しいですが、適切な選択肢ではありません。
  • 活動内容の説明は、患者の理解を得ながら適切な作業を提供するために行われる。医療者の説明は、患者の意思決定を助け、良好な患者−治療者関係の構築に必要であるため、この選択肢は適切です。
  • 精神症状が重篤な場合でも、命に別状のないときは精神科作業療法の治療効果よりも、患者の意思(同意)が尊重されるべきであるため、この選択肢は適切ではありません。
  • 科目:臨床実習
  • 重要度:プレミアム特典
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第49回午前:第43問

統合失調症の回復期前期の患者に適切な活動はどれか。  

1: 仲間作り

2: 生活管理

3: 欲求の充足

4: 役割の体験

5: 身体感覚の回復

第36回午前:第27問

55歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。29歳時に「『修道院に行けばお金をたくさんもらえる』という声が聞こえる」と言うようになり初回入院した。現在、4回目の入院中で、最近は病的な体験を述べることは減少したが、無為傾向が強いため、その改善を目的に作業療法が開始された。作業療法の初期評価で適切でないのはどれか。  

1: 病的体験の影響

2: 対人関係の範囲

3: 興味・関心の内容

4: 指示理解の程度

5: 作業の巧緻性

第36回午前:第81問

急性期精神分裂病(統合失調症)の作業療法の留意点として適切でないのはどれか。  

1: 作業活動は短時間でできるものにする。

2: グループ活動を禁止する。

3: 途中退室を保障する。

4: 身体状態を把握する。

5: 病棟との連絡を密にする。

第40回午前:第37問

25歳の男性。知的障害。IQ 60。両親と3人暮らし。18歳から近所の漬物工場で仕事をしている。周期性の不機嫌がみられていたが、最近、不機嫌が改善せず、物を投げたり両親を攻撃したりするため、入院となった。入院1か月後に状態が安定したので、退院を目標に作業療法が処方された。作業中、いつも患者は周囲をきょろきょろ見回して、落ち着かない。この状況の説明として適切でないのはどれか。  

1: 状況対応力の低さ

2: 過度の緊張

3: 不安の発現

4: 複雑部分発作の前兆

5: 注意集中の困難

第55回午前:第16問

16歳の男子。高校に進学したが友人関係のトラブルが続き不登校となった。校医に相談し精神科を受診したところ、対人関係技能の低さ、こだわりの強さ、感覚過敏などを指摘され、作業療法に参加することとなった。この患者でみられる行動の特徴として正しいのはどれか。  

1: 相手に気を遣い過ぎる。

2: 本音と建前を区別できない。

3: 葛藤に満ちた対人関係を結ぶ。

4: 他者の関心を集めようとする。

5: 否定的評価を受ける状況を避けようとする。

第35回午前:第28問

22歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校1年時にうつ状態で3か月入院した。その後、毎年入退院を繰り返し5回目の入院となった。入院後1か月が経過したが、自発性の減退および引きこもりがみられる。また「私の結婚相手を姉に取られた。私の考えがすべて他人に分かってしまい自分がなくなってしまうみたいで困る。他人の声が左の頭に聞こえる。」と訴えている。その時点で作業療法が処方された。この患者の作業療法の目的として適切でないのはどれか。  

1: 自発性の改善

2: 作業習慣の定着

3: 幻聴の消失

4: 対人関係の拡大

5: 生活自己管理能力の向上

第48回午後:第48問

精神遅滞の患者に対して行う作業療法で適切でないのはどれか。  

1: レクリエーション

2: 自律訓練法

3: 集団活動

4: 創作活動

5: SST

第43回午前:第87問

躁状態の患者の作業療法で観察されるのはどれか。2つ選べ。  

1: 作業手順にこだわる。

2: 細かな部分を気にかける。

3: 自分の判断で先に進む。

4: 一つの作業だけに集中する。

5: 他人の作業に口をはさむ。

第51回午前:第50問

被害妄想が持続し自宅に閉じこもることで安定している慢性期の統合失調症患者に対する訪問作業療法として適切な支援はどれか。  

1: 外出の促し

2: 家事行為の指導

3: 近所づきあいの指導

4: 本人が困っていることの傾聴

5: 内服薬の種類についての話し合い

第48回午前:第48問

境界性パーソナリティ障害の特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 女性より男性に多い。

2: 自己像が不安定である。

3: 完全主義の傾向がみられる。

4: 慢性の空虚感が支配している。

5: 有病率は統合失調症より低い。

第51回午前:第81問

技法としてホームワーク<宿題>を用いるのはどれか。  

1: 内観療法

2: 森田療法

3: 現存在分析

4: 認知行動療法

5: 精神分析療法

第41回午前:第31問

16歳の女子。統合失調症。高校入学後、人の目を気にするようになり、被害的な言動が出現するようになった。文化祭時に興奮状態となり入院となった。入院10日後、症状は徐々に落ち着いてきたが敏感さが残る。この時点で作業療法が処方された。この患者が作業療法を開始して2週後「作業療法は受けたくない」と言った。この時点の対応で適切でないのはどれか。  

1: しばらく作業療法を休ませて様子をみる。

2: 受けたくない理由を聞く。

3: 2週間の作業療法の感想を聞く。

4: 他の作業療法士が担当する。

5: 病棟での生活の様子を観察する。

第37回午前:第36問

25歳の女性。境界型人格障害。高校時代から希死念慮や情緒不安定があった。アルバイト先の男性従業員と同棲していたが、21歳のときけんか別れして帰省した。帰省後は母親と生活していたが、母親への暴力と希死念慮が激しくなり入院した。入院後、落ち着いた時点で作業療法が開始された。この時期の実施上の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 参加に当たっての約束事を確認する。

2: 種目は患者に任せる。

3: 短期間で行えるものを選ぶ。

4: 手順と結果が明確なものを選ぶ。

5: 場面設定を一定にする。

第37回午前:第82問

アルコール依存症に対する作業療法評価で適切でないのはどれか。  

1: 身体機能

2: 巣症状

3: ストレス耐性

4: 対人行動パターン

5: 作業遂行能力

第35回午前:第93問

強迫神経症患者の作業療法で確認行為がみられたとき、作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 作業種目を変更する。

2: 作業を中断させる。

3: その日の作業療法を中止する。

4: 行為をやめるように話す。

5: 行為を静観する。

第37回午前:第33問

32歳の男性。感情障害。営業の仕事で成績も良かったが、29歳時に躁病性興奮で約10か月入院した。退院後、復職したが服薬を自己調節し始め、次第に多弁となり顧客とのトラブルが多くなり、上司の勧めで2回目の入院となった。薬物療法によって入院2か月で落ち着いたため、安定した行動の維持を目標に作業療法が処方された。まとまりのある行動を見せているが、要求が通らない場合に他患に攻撃的な言動を表出することがある。この患者の作業で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.非構成的な作業イ.巧緻性の必要な作業ウ.自由参加の集団作業エ.手順の明確な作業オ.粗大運動的な作業  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ