第42回午前第5問の類似問題

第44回午前:第31問

1歳2か月の男児。6か月健康診査で運動発達遅滞を指摘され、地域の療育センターを紹介された。痙直型両麻痺と診断され、週1回の外来理学療法が開始された。現在、首が座り上肢を支持して数秒間のみ円背姿勢で床座位保持が可能となった。この時期のホームプログラムとして適切なのはどれか。  

1: 下肢の保護伸展反応の促通

2: 上肢の他動的可動域訓練

3: 腹臥位での体幹伸展運動

4: 四つ這い位保持訓練

5: 介助歩行

第56回午前:第3問

25歳の男性。頸髄完全損傷。手指屈曲拘縮以外の関節可動域制限はない。書字の際のボールペンを把持した場面を示す。片手では困難で、両手でボールペンを保持する動作が観察された。このような動作を行う頸髄損傷患者のZancolliの四肢麻痺上肢機能分類の最上位レベルはどれか。 

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1: C5A

2: C6A

3: C6B3

4: C7A

5: C8B

第46回午前:第29問

アテトーゼ型脳性麻痺児の症状と訓練課題との組合せで適切なのはどれか。  

1: 定頸不良 — 背臥位で下肢を挙上する。

2: 体幹過伸展 — 座面の高い椅子で座位を保持する。

3: 手指の過伸展 — 豆をつまむ。

4: 目と手の協調障害 — ボールプールで遊ぶ。

5: 動的バランス不良 — セラピーボールに乗って揺らす。

第38回午前:第53問

脳卒中患者の障害と徴候との組合せで誤っているのはどれか。  

1: シャツの袖をうまく通せない-着衣失行

2: 知っている人なのに声を聞かないとわからない-相貌失認

3: 指示による閉眼維持が困難である-運動維持困難

4: 移動時に左にある物にぶつかる-左半側無視

5: 麻痺がないのに指で模倣ができない-観念失行

第39回午前:第39問

48歳の女性。関節リウマチ。スタインブロッカーのステージIII、クラスIII。ADLを維持・向上するための運動指導で誤っているのはどれか。  

1: 膝の屈曲拘縮予防に夜間装具を使用する。

2: 立ち上がり訓練は高めの椅子で行う。

3: 炎症の強い時期の可動域訓練は自動運動を中心に行う。

4: ベッド上での起き上がりはひもを引っ張る方法で行う。

5: 食事動作や更衣動作自立のため、肩・肘の可動域訓練を行う。

第35回午前:第58問

脳卒中片麻痺患者のADL訓練で適切でないのはどれか。  

1: 前開きシャツは健側肢から着る。

2: 導入時にはニットのかぶり型上衣を用いる。

3: 長めのループ付きタオルで背中を洗う。

4: トイレ横壁のL字型手すりを使って移乗する。

5: 車椅子を健側上下肢で操作する。    

第42回午前:第26問

3歳の男児。痙直型右片麻痺。図に示す右上下肢の肢位に影響しているのはどれか。2つ選べ。 

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1: 非対称性緊張性頸反射

2: 緊張性迷路反射

3: 陽性支持反応

4: 逃避反射

5: 自動歩行

第34回午前:第35問

17歳の女子。転換性障害。高校1年の2学期終了前にボーイフレンドと別れてから欠席がちとなり、頭痛、肩こり、無気力を訴えた。進級後も欠席が多く大学病院を受診したが、症状の改善がみられず2か月入院した。入院中に手首を切ったことがある。その後、復学したが教室で頻回に倒れ再入院となった。復学を目的に作業療法が処方された。作業療法開始後、1か月経過。作業療法室で突然に転倒することが頻回にあるが、けがはない。転倒時の作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 倒れた状態を確認してそのまま観察する。

2: ベルトをゆるめたり、ボタンをはずしたりして呼吸を楽にする。

3: 抱き起こして意識の有無を確認する。

4: すぐに主治医を呼び手当をしてもらう。

5: 周りの患者に手伝ってもらい別室に運び休ませる。

第50回午後:第12問

40歳の男性。Guillain-Barré症候群。発症後2週経過。麻痺の進行が止まり、機能回復を目的にベッドサイドでの作業療法が開始された。筋力はMMTで上肢近位筋3、上肢遠位筋2、下肢近位筋2、下肢遠位筋1である。この時期の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 体位変換

2: 良肢位の保持

3: 関節可動域訓練

4: 座位耐久性の改善

5: 漸増抵抗運動による筋力強化

第46回午後:第9問

48歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージⅢ、クラス3。ADLの維持・向上のための指導で誤っているのはどれか。  

1: 立ち上がり訓練は高めの椅子で行う。

2: 膝の屈曲拘縮予防に夜間装具を使用する。

3: 炎症の強い時期の可動域訓練は自動運動を中心に行う。

4: ベッド上での起き上がりはひもを引っ張る方法で行う。

5: 食事動作や更衣動作自立のため、肩・肘の可動域訓練を行う。

第44回午前:第91問

機能障害と自助具との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 片側上肢の切断 − プルトップオープナー

2: 両側上肢の切断 − 台付きつめ切り

3: 一側上肢の運動麻痺 − ボタンエイド

4: 体幹バランスの低下 − 補高便座

5: 四肢麻痺 − 呼気スイッチ

第41回午前:第12問

25歳の男性。事務職。外傷性脳損傷後5か月経過。明らかな麻痺はなく、いつも落ち着きなく動き回る。些細なことですぐに怒り出し、軽度の記銘力障害がある。作業療法の指導で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.メモを利用する。イ.怒ったときは本人に詳しく理由を聞く。ウ.慣れたことより目新しい課題を設定する。エ.定期的に受傷前の職場に通う。オ.作業工程を短く区切って指示する。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第49回午後:第4問

65歳の男性。右利き。左上下肢の脱力のため搬送された。頭部MRAを示す。この患者に絵の模写を行わせると、図のように描いた。この患者に伴いやすい高次脳機能障害はどれか。 

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1: 失語症

2: 観念失行

3: 純粋失読

4: 左右失認

5: 着衣障害

第36回午前:第11問

20歳の男性。オートバイ事故による外傷性脳損傷。受傷後3か月経過。女性に触れたがるなどの行動がみられ、ミニメンタルステート検査(MMSE)は10点、車椅子駆動は可能、右上肢(利き手)に中等度の運動麻痺を認める。作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 見当識訓練

2: 移乗動作訓練

3: 利き手交換訓練

4: 運転のシミュレーション

5: 生活リズムの定着化

第41回午前:第20問

4歳の男児。痙直型両麻痺。平行棒内両手支持での立位保持は可能だが、はさみ状歩容である。運動療法で適切でないのはどれか。  

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第53回午後:第10問

7歳の女児。アテトーゼ型脳性麻痺。GMFCSレベルⅣ。頭部は右を向きやすく、上肢はATNR様の姿勢をとる。利き手は右であるが物を持続的に把持する能力は低い。食事訓練場面では座位保持装置に座って肘当てと同じ高さのテーブルで、スプーンでの自力摂取を試みている。食事訓練における作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: BFO利用する。

2: テーブルを補高する。

3: 皿をテーブルの右側に置く。

4: スプーンの柄が細いものを選ぶ。

5: 座位保持装置を床から60度の角度でティルティングする。

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、アテトーゼ型脳性麻痺の7歳女児に対して、食事訓練における作業療法士の適切な対応を選ぶことが求められています。選択肢の中で最も適切な対応は、テーブルを補高することです。
  • Balanced Forearm Orthosis(BFO)は、上肢を免荷してわずかな筋力で作業できるようにする装置ですが、アテトーゼ型脳性麻痺では不随意運動があるため、BFOでは上肢の運動制御が困難になります。このため、選択肢1は適切ではありません。
  • テーブルを補高することで、前腕をテーブルにのせてスプーンを操作する動作が安定し、アテトーゼによる上肢の不随意運動の影響を少なくすることができます。また、持続的な把持力が低いため、食べこぼしを防ぐことや、食物と口の距離を縮める観点からも、テーブルを高くすることは適切です。このため、選択肢2が正しい答えです。
  • 女児は頭部が右を向けやすく、ATNR様の姿勢をとりやすいため、皿を右側に置くと、右上肢は伸展しやすいものの、口にスプーンを運びにくくなります。このため、選択肢3は適切ではありません。
  • 持続的な把持する能力が低い女児にとって、スプーンの柄が細いものは持ちにくくなります。太い柄の方が持ちやすいため、選択肢4は適切ではありません。
  • 座位保持装置を床から60度の角度で背もたれと座面を後方へ倒すと、テーブル面と頭部の距離が離れ、食事動作における上肢の必要運動範囲が大きくなります。物を持続的に把持する能力が低く、アテトーゼのある女児にとっては、食事がしにくくなるため、選択肢5は適切ではありません。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第54回午後:第3問

82歳の女性。右利き。手関節脱臼骨折後、手関節掌屈0°、前腕回外10°の可動域制限がある。それ以外の上肢の関節可動域や筋力は保たれている。歯がなく、義歯を装着していない為にきざみ食を箸で食べているが、肩関節外転の代償運動が出現している。「こぼれやすく、口に届きにくい。右手で楽に食べたい」との訴えがある。食事用自助具を示す。適切なのはどれか。

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第56回午後:第14問

87歳の女性。転倒して左股関節痛を訴え、入院となった。受傷後2日目に後方侵入法で手術を受けた。術後のエックス線写真を示す。正しいのはどれか。 

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1: 臥床時には股関節を内転位に保つ。

2: 靴下の着脱は股関節外旋位で行う。

3: 術後1週から大腿四頭筋セッティングを開始する。

4: 術後2週から中殿筋の筋力トレーニングを開始する。

5: 術後3か月は免荷とする。

第48回午前:第2問

脳血管障害患者にネット手芸を作業活動として選択した。下から6段目までを作業療法士が手本として見せた後、色を変えて患者が実施した作品の途中経過を写真に示す。最も考えられる障害はどれか。 

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1: 観念失行

2: 拮抗失行

3: 構成障害

4: 視覚失認

5: 手指失認

第42回午前:第26問

59歳の女性。脳梗塞発病後、小梗塞の再発を繰り返し精神症状が前景化したため、精神科病院に転院になった。記銘力障害があるが、理解力や判断力は日によって波がある。言語がやや不明瞭で、移動は小刻み歩行である。この患者の病態で正しいのはどれか。  

1: 仮性認知症

2: 早発認知症

3: まだら認知症

4: 全般性認知症

5: 視床性認知症