23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。この時期の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 職場復帰に向けての訓練
2: 他患者との場の共有
3: 対人交流技能の訓練
4: 金銭管理の練習
5: リラクセーション
統合失調症患者が作業中に立ったり座ったりする、そわそわと落ち着かない行動はどれか。
1: パーキンソニズム
2: ジスキネジア
3: アカシジア
4: ジストニア
5: チック
依存性パーソナリティ障害患者の作業療法場面での特徴はどれか。
1: 他者の意見に反対できない。
2: 他者の感情に無関心である。
3: 他者を信じることが難しい。
4: 他者の注目の的になることを求める。
5: 他者に仕事を任せることができない。
統合失調症について正しいのはどれか。
1: 前駆期から幻聴がみられる。
2: 慢性期に軽度の認知機能障害がみられる。
3: 家族の感情表出が少ないほど再発率は高くなる。
4: 発症から治療開始までの期間は予後と関連がない。
5: 急性期の治療で症状が軽快した場合は速やかに薬物治療を中止する。
統合失調症の症状で、薬物療法によって比較的改善しやすいのはどれか。
1: 1日中何もしない。
2: 喜怒哀楽を表さない。
3: 自分の殻に閉じこもる。
4: 身だしなみを気にしない。
5: 他人の声が自分に呼びかけてくる
統合失調症患者が就労する意義で適切でないのはどれか。
1: 生活リズムが規則的になる。
2: 社会的役割が獲得される。
3: 収入が得られる。
4: 服薬量を減らせる。
5: 自信が持てる。
統合失調症になく躁病にあるのはどれか。
1: 病識欠如
2: 精神運動興奮
3: 観念奔逸
4: 思考途絶
5: 誇大妄想
うつ病患者の作業療法中に観察される特徴で誤っているのはどれか。
1: 脱線しやすい。
2: 自己決定力が低下する。
3: 自己卑下感を抱く。
4: 無理をしやすい。
5: 依存心が高まる。
22歳の女性。統合失調症(精神分裂病)。17歳時、周囲から悪口を言う声が聞こえ初回入院し、退院後はアルバイトの生活を続けていた。今回、突然2階から飛び降りた。けがは軽症で済んだが、興奮と幻覚妄想が顕著となり、2回目の入院。入院3週目で症状は軽減したが、疲弊状態が前面に出ている。主治医から、再発後の疲れやすさへの対処を目的とした作業療法が指示された。導入時の身体活動として適切なのはどれか。
1: シャッフルボード
2: バレーボール
3: テニス
4: バスケットボール
5: ソフトボール
52歳の男性。統合失調症。精神科病院に5年間入院している。作業療法が開始され、作業遂行の特徴と問題解決技能とを評価する目的で、箱づくり法を行うことになった。箱の作成過程で、患者から見本提示の希望があった場合、見本を段階的に提示する順序で正しいのはどれか。
1: A→B→C→D
2: B→C→D→A
3: C→D→A→B
4: D→A→B→C
5: A→C→B→D
統合失調症(回復期前期)の患者に対する作業療法導入時の面接場面で適切なのはどれか。
「世界が破滅する」といった世界没落体験のかたちをとって現れる精神分裂病(統合失調症)の症状はどれか。
1: 誇大妄想
2: 滅裂思考
3: 妄想気分
4: 妄想知覚
5: 妄想着想
正しい組合せはどれか。
1: 統合失調症-もうろう状態
2: うつ病-感情鈍麻
3: パニック障害-思考散乱
4: ナルコレプシー-睡眠麻痺
5: アルコール精神病-自生思考
神経症性障害患者の作業療法導入時の評価で最も重視すべきなのはどれか。
1: 就労関連技能
2: 身辺処理能力
3: 精神内界の葛藤
4: 基本的な心身機能
5: 症状への対処方法
24歳の女性。統合失調症。2か月前からスーパーの惣菜コーナーで働いている。週1回、外来作業療法を利用しており、仕事や生活の様子を話題にしながら患者の体調の確認を行っている。作業療法士が気を付けるべき状態悪化時のサインとして適切でないのはどれか。
1: 不穏な状態になる。
2: 睡眠時間が長くなる。
3: 仕事を休みがちになる。
4: 仕事仲間に疑い深くなる。
5: 仕事上のミスが多くなる。
「脳が溶けてしまった。脳がからっぽだ」と訴える精神分裂病(統合失調症)患者の症状はどれか。
1: 妄想知覚
2: 妄想着想
3: 被害妄想
4: 体感幻覚
5: 作為体験
「作業の手順が分からない」、「説明がよく分からない」と訴える統合失調症の患者の認知機能を精査する目的で検査を実施した。図版の一部を図に示す。このような図版が含まれるのはどれか。
1: WAB
2: BADS
3: MMSE
4: BACS-J
5: WAIS-Ⅲ
統合失調症の前駆期にみられるのはどれか。
1: 聴覚過敏
2: 奇異な妄想
3: 滅裂な思考
4: 感情の平板化
5: 緊張病症候群
作業療法場面で、治療者の賞賛を求め、他人の影響を受けやすく、不安定な感情が目立つのはどれか。
1: 妄想性人格障害
2: 分裂病質人格障害
3: 依存性人格障害
4: 強迫性人格障害
5: 演技性人格障害
統合失調症の回復期前期の患者に適切な活動はどれか。
1: 仲間作り
2: 生活管理
3: 欲求の充足
4: 役割の体験
5: 身体感覚の回復