妄想型精神分裂病(統合失調症)患者における作業療法の導入で適切でないのはどれか。 ア.妄想の内容について患者と話し合う。イ.短時間の集中でもできる作業を選択する。ウ.受容的な場を設定する。エ.集団所属感が得られる場を設定する。オ.妄想の軽減を目標に設定する。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
躁状態の患者への作業療法を行っているときの特徴として誤っているのはどれか。
1: 集中力に乏しい。
2: 依存心が高まる。
3: 関心が拡散する。
4: 干渉が多い。
5: 脱線しやすい。
うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴はどれか。2つ選べ。
1: 多幸的である。
2: 社交的に振る舞う。
3: 物忘れがみられる。
4: 精神運動抑制がみられる。
5: 能力低下に無関心である。
精神分裂病(統合失調症)の陽性症状はどれか。
1: 意欲減退
2: 思考制止
3: 作為体験
4: 感情鈍麻
5: 観念奔逸
統合失調症で障害されない精神機能はどれか。
1: 意 識
2: 知 覚
3: 感 情
4: 意 欲
5: 思 考
認知症の症状とその作業特徴の組合せで正しいのはどれか。
1: 失行 ― 手順に固執する。
2: 失語 ― 聞いてないことを始める。
3: 失認 ― 作業対象を取り違える。
4: 見当識障害 ― 作業の指示に泣き出す。
5: 遂行機能障害 ― 他人の作品を持ち帰る。
慢性期統合失調症患者に作業療法を導入する際の留意点で適切でないのはどれか。
1: それまでの患者の生活パターンを保つ。
2: 複数の課題を提示する。
3: 何もしなくてもよいことを保障する。
4: 段階づけができる工程を準備する。
5: 完成品の見本を見せながら手順を話す。
統合失調症に対する作業療法で、ICFの構成要素の「活動」に分類されるのはどれか。
1: 認知の機能
2: 社会生活技能
3: 思考機能の統合
4: 社会からの隔離
5: 生物学的なストレス脆弱性
突然に「自分は全能の神である」と確信する精神分裂病(統合失調症)の症状はどれか。
1: 妄想気分
2: 妄想知覚
3: 妄想着想
4: 被害妄想
5: 関係妄想
思考障害のある統合失調症患者の作業活動で適切でないのはどれか。
1: 見本があるもの
2: 手順の明確なもの
3: 自由度の高いもの
4: 時間に融通性があるもの
5: 目的が明確なもの
神経症性障害の特徴はどれか。
1: 1. 強迫行為は作業遂行を妨げる。
2: 2. 離人症は医療機関を変更しやすい。
3: 3. 転換性障害には心因性健忘が生じる。
4: 4. 身体化障害では症状が固定しやすい。
5: 5. 心気症状は作業療法中にはみられない。
高機能広汎性発達障害の作業療法でよくみられる特徴はどれか。
1: 臨機応変
2: 感情共有
3: 比喩的表現
4: 常同的行為
5: 非言語的コミュニケーション
転換性障害患者の作業療法の特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 集団活動が適している。
2: 依存関係が形成されやすい。
3: 症状の心理的意味を解釈する。
4: 要求が増えた場合は休止する。
5: 身体化症状に対しては対症療法を併用する。
22歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校1年時にうつ状態で3か月入院した。その後、毎年入退院を繰り返し5回目の入院となった。入院後1か月が経過したが、自発性の減退および引きこもりがみられる。また「私の結婚相手を姉に取られた。私の考えがすべて他人に分かってしまい自分がなくなってしまうみたいで困る。他人の声が左の頭に聞こえる。」と訴えている。その時点で作業療法が処方された。この患者の作業療法の目的として適切でないのはどれか。
1: 自発性の改善
2: 作業習慣の定着
3: 幻聴の消失
4: 対人関係の拡大
5: 生活自己管理能力の向上
統合失調症回復期前期の作業療法で優先して考慮するのはどれか。
1: 社会性
2: 疲労度
3: 就労準備性
4: 対人依存性
5: 作品の完成度
認知・思考障害の強い統合失調症患者に対する認知行動療法で適切なのはどれか。
1: 考えを文字にして表す。
2: 一日の活動を記録して振り返る。
3: コラム法を用いて状況を吟味する。
4: 問題行動を思い返して内省を深める。
5: 相手の気持ちや状況の理解に焦点を当てて振り返る。
統合失調症の回復過程の急性期における作業療法として適切なのはどれか。
1: 身体感覚の獲得
2: 現実への移行の準備
3: 身辺処理能力の回復
4: 生活管理能力の改善
5: 対人交流技能の改善
統合失調症で入院している急性期の患者に心理教育を行う場合に適切なのはどれか。
1: 不安に関する話題は避ける。
2: 主に本人の病状から参加を判断する。
3: 治療により回復していくことを伝える。
4: 精神運動興奮が残存していても開始する。
5: 話がまとまらないときは発言を打ち切る。
23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。作業療法導入時の面接事項で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 症状の内容
2: 睡眠の状態
3: 職場のストレス
4: 過去の親子関係
5: 現在困っていること
55歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。29歳時に「『修道院に行けばお金をたくさんもらえる』という声が聞こえる」と言うようになり初回入院した。現在、4回目の入院中で、最近は病的な体験を述べることは減少したが、無為傾向が強いため、その改善を目的に作業療法が開始された。作業療法の初期評価で適切でないのはどれか。
1: 病的体験の影響
2: 対人関係の範囲
3: 興味・関心の内容
4: 指示理解の程度
5: 作業の巧緻性