筋生理について誤っているのはどれか。
1: 赤筋は白筋に比べて長時間にわたる収縮が可能である。
2: 筋質量の75%は蛋白質である。
3: 神経筋接合部での興奮の伝達は神経から筋への一方向である。
4: 活動電位は筋収縮に先行して発生する。
5: 乳酸の蓄積は筋疲労の化学的原因である。
心筋について正しいのはどれか。
1: 平滑筋である。
2: 単収縮は生じない。
3: ギャップ結合はみられない。
4: 静止張力は骨格筋よりも大きい。
5: 活動電位持続時間は約5 msecである。
32歳の男性。筋強直性ジストロフィー。手指を強く握ると筋強直のために開くのに時間がかかる。側頭部と頬部の筋萎縮と閉口障害を認める。筋力はMMTで頸部2、肩関節周囲2、肘関節周囲2、手指3、股関節周囲2、膝関節周囲2、足関節周囲1で、立位になればかろうじて短距離歩行可能である。労作時に動悸や呼吸苦の自覚はなく、SpO2の低下を認めない。正しいのはどれか。
1: ROM運動は筋強直に抵抗して行う。
2: 食事は咀嚼回数を減らす形態にする。
3: 等尺性収縮による筋力増強は行わない。
4: アンビューバックを活用した呼吸練習を行う。
5: 下肢装着型の補助ロボット導入は有効でない。
運動単位について正しいのはどれか。
1: 運動単位には求心性線維が含まれる。
2: 同じ筋肉内では小さな運動単位は持久性に優れる。
3: 随意運動時には大きな運動単位ほど先に活動を始める。
4: 同じ筋肉内では筋線維のタイプは同じである。
5: 発射頻度は200~500回/秒である。
作業と酸素消費量との関係で正しいのはどれか。
1: 座位は臥位より酸素消費量が30%増加する。
2: 同一個人の酸素取り込み量は訓練にかかわらず不変である。
3: 筋の酸素取り込み効率は訓練にかかわらず不変である。
4: 歩行速度と歩行距離当たりの酸素消費量とは比例する。
5: 等張性運動では脈拍が酸素消費量の指標になる。
骨格筋の収縮について誤っているのはどれか。
1: 電気刺激を与えた場合に筋活動電位が収縮に先行して生じる。
2: 支配神経に単一刺激を加えて起こる収縮を単収縮という。
3: 単収縮が連続して起こると階段現象がみられる。
4: 刺激頻度を5~6 Hzに上げると強縮が起こる。
5: 速筋は遅筋に比べ強縮を起こす刺激頻度の閾値が高い。
全身持久力トレーニングの効果で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 最大心拍出量は減少する。
2: 末梢血管抵抗は増加する。
3: 最大酸素摂取量は増加する。
4: 同じ運動強度での換気量は減少する。
5: 嫌気性代謝閾値が出現する運動強度が低下する。
急性心筋梗塞患者の自宅療養期の運動療法で正しいのはどれか。
1: 心筋負荷量設定には拡張期血圧が良い指標となる。
2: この時期の運動療法によって壊死部の再生が期待できる。
3: 運動強度は最大心拍数のおよそ30%が適している。
4: 下肢の筋力強化は静的収縮の多い種目を選ぶ。
5: 散歩は時間と速度とを決めて行う。
スタティック・ストレッチングによる疼痛緩和について正しいのはどれか。
1: 高頻度に伸張する。
2: 素早く筋を伸張する。
3: 息を止めないで伸張する。
4: 強い痛みが生じるまで伸張する。
5: 伸張時間は5秒以内にとどめる。
腕相撲で勝勢にある人の主動筋の状態で適切なのはどれか。
1: 静止長で等尺性収縮
2: 静止長で求心性収縮
3: 短縮位で求心性収縮
4: 短縮位で遠心性収縮
5: 伸張位で等尺性収縮
全身持久力トレーニングの効果で減少するのはどれか。
1: 最大心拍出量
2: 筋の毛細血管数
3: 嫌気性代謝閾値
4: 動静脈酸素含有量格差
5: 同じ運動強度での換気量
他動運動の目的で適切でないのはどれか。
1: 関節拘縮の予防
2: 筋力の維持
3: 筋長の維持
4: 末梢循環の改善
5: 固有受容器に対する刺激
運動処方に関して誤っているのはどれか。
1: 等張性運動は等尺性運動より血圧上昇が少ない。
2: 代謝当量(METs)は安静時座位での酸素摂取量を基準にしている。
3: ヒュージョーンズ分類のII度では階段で息切れが起こる。
4: 運動負荷試験では「少しきつい」レベルの運動から始める。
5: 嫌気性代謝閾値(AT)は最大酸素摂取量の約60%である。