第51回午前第19問の類似問題

第43回午前:第25問

56歳の男性。階段で足を滑らせ階下まで転落し、病院に搬送された。入院時の頸椎X線写真(A)、CT(B)及びMRI(C)を示す。徒手筋力テストによる上下肢の筋力評価の推移を表に示す。感覚鈍麻は持続しているが、2週後には排尿は自力で可能となった。受傷4週以降の治療で正しいのはどれか。 

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1: 車椅子での生活自立をゴールとして設定する。

2: 痙縮の増悪を考えて筋力増強訓練を禁止する。

3: 手指に関節拘縮を生じやすいので留意する。

4: 両側長下肢装具を作製して歩行訓練を行う。

5: 食事動作にはBFOの利用を検討する。

第37回午前:第9問

60 歳の女性。筋萎縮性側索硬化症。下肢の痙縮が強く、介助歩行でははさみ足の傾向がある。手指は鷲手変形を呈し、上肢近位部の筋力は2。最近、嗄声が進行している。この患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: ベッド上動作を容易にするため滑りやすい布をシーツとして使う。

2: 夜間家族を呼ぶため足スイッチコールを設置する。

3: PSBと万能カフを用いて食事をする。

4: ストロー付カップで補水をする。

5: 1スイッチ入力コミュニケーションエイドを使う。

第52回午後:第49問

胸髄損傷者の褥瘡予防で正しいのはどれか。  

1: 30度側臥位にする。

2: 体位変換は6時間ごとに行う。

3: 褥瘡の好発部位に円座を用いる。

4: ベッドアップは80度以上にする。

5: 褥瘡の好発部位をマッサージする。

第34回午前:第9問

20歳の男性。脊髄損傷(第12胸髄節まで機能残存)。この患者のキャスター上げ訓練で誤っているのはどれか。  

1: 理学療法士は車椅子の後方に立つ。

2: ひもはクロスバーに結ぶ。

3: 一旦前進して止めるようにして上げる。

4: 後方に転倒しやすいときは頸部を屈曲させる。

5: ハンドリムから手を放さないようにバランスをとる。

第47回午後:第11問

28歳の男性。交通事故で胸髄損傷(第7胸髄まで機能残存)を受傷後、2か月が経過した。受傷時には頭部外傷を認めなかった。現在は、全身状態は良好で、車椅子で院内の移動や身辺動作は自立しているが、自排尿と尿失禁とはみられない。この時点の排尿管理として適切なのはどれか。  

1: 膀胱留置カテーテル

2: 膀胱瘻

3: コンドーム型収尿器

4: 自己導尿

5: 圧迫排尿

第40回午前:第31問

25歳の男性。外傷性頸髄損傷。現在は図のような動作で食事を行っている。この患者に対して急性期に行った呼吸理学療法で誤っているのはどれか。 

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1: 胸郭モビライゼーション

2: 肋間筋強化

3: 息こらえ練習

4: 介助咳嗽練習

5: 体位排痰法

第52回午前:第7問

50歳の女性。左椎骨動脈解離によるWallenberg症候群で3週経過した。四肢に麻痺と高次脳機能障害はないが、摂食嚥下障害があり経鼻経管栄養が開始された。嚥下造影では咽頭収縮不良による左側咽頭通過障害を認め、唾液を常にティッシュで拭っている状態である。発熱はなく、呼吸状態は安定している。この患者への対応で正しいのはどれか。  

1: 間接訓練は禁忌である。

2: 頸部左回旋して嚥下する。

3: 間欠的経管栄養の適応はない。

4: 垂直座位で唾液の誤嚥を防ぐ。

5: 頸部の筋力訓練は禁忌である。

第55回午前:第33問

熱傷のリハビリテーションで正しいのはどれか。  

1: 持続伸長運動が基本である。

2: 熱傷瘢痕部の圧迫は避ける。

3: 熱傷による拘縮予防には装具は使用しない。

4: 慢性期のパラフィン浴は60℃くらいがよい。

5: 会陰部熱傷の急性期では下肢外旋肢位のポジショニングを行う。

  • 答え:1
  • 解説:熱傷のリハビリテーションでは、持続伸長運動が基本であり、適切な圧迫や装具の使用、適切な温度のパラフィン浴、適切なポジショニングが重要です。
  • 持続伸長運動が基本である。熱傷に対しては、ゆっくりとした運動と組織を壊さない伸張運動を徹底することが重要である。熱傷創に対して機械的な反復運動を加重させると、血流の増加によりコラーゲンの増殖が過剰に促進され、創収縮の一因となる。
  • 熱傷瘢痕部の圧迫は避けるというのは間違いで、肥厚性瘢痕は瘢痕拘縮の原因にもなる。均等圧迫伸張法を用い、部位に応じて管状サポート包帯、メッシュグローブ、圧迫被服、フェイスマスクとして装着する。
  • 熱傷による拘縮予防には装具は使用しないというのは間違いで、熱傷患者に対しては、手部の変形や拘縮予防のために、急性期から積極的に装具(スプリント)を使用する。
  • 慢性期のパラフィン浴は60℃くらいがよいというのは間違いで、パラフィン浴では、浴槽内の温度は50~55℃に設定し、バスタオルを使用して皮膚温を適温の38~42℃に設定する。浴槽内を60℃以上にはしない。
  • 会陰部熱傷の急性期では下肢外旋肢位のポジショニングを行うというのは間違いで、会陰部熱傷の急性期には、拘縮予防のため股関節外転肢位とする。股関節は内外旋中間位、伸展位とする。
  • 科目:その他の身体障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第34回午前:第50問

脊髄損傷の合併症とその対策との組合せで適切でないのはどれか。  

1: 拘 縮-他動運動

2: 褥 瘡-体位交換

3: 異所性骨化-電気刺激

4: 自律神経過反射-血圧測定

5: 起立性低血圧-腹帯装着

第46回午前:第10問

62歳の女性。脳梗塞発症後3日目。早期の離床とADL獲得を目標に作業療法が開始された。初回の訪室時、目を閉じていたが呼びかけると開眼した。発語は聞き取れるが内容に一貫性がみられない。運動の指示に応じた動きは見られず、四肢は屈曲する傾向がある。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍は98/分、不整脈は認めず、血圧140/98 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は98%であった。問いかけへの返答があいまいで自覚症状を十分に聴取できなかったため、主治医に確認した上で、リハビリテーションの中止基準(日本リハビリテーション医学会による)を遵守することを前提に離床させることとなった。作業療法開始後、中止する必要があるのはどれか。2つ選べ。  

1: 脈拍が140/分を超えたとき

2: 不整脈が出現したとき

3: 拡張期血圧が110 mmHgとなったとき

4: 収縮期血圧が170 mmHgとなったとき

5: SpO2が95%になったとき

第40回午前:第35問

50歳の女性。外傷性頸髄損傷。筋力は左右とも三角筋5、上腕二頭筋5、上腕三頭筋4、長橈側手根伸筋4、橈側手根屈筋1、手指伸筋4、手指屈筋0、体幹筋0、下肢筋0であった。この患者の日常生活に用いる車椅子で適切なのはどれか。  

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第44回午前:第17問

58歳の男性。右利き。職場で倒れているところを発見され搬入された。意識は傾眠状態であったが、発症後4日で改善した。この時点での発話には異常がない。左手足に重度の運動障害と感覚障害とを認める。筋緊張は低下している。視力・視野は正常であるが、顔面は常に右方に向け、指摘しても左側を見ようとしない。発症10日目に数分の端座位保持が可能となったが、立位保持は介助でかろうじて可能であった。この時点で適切な治療計画はどれか。2つ選べ。  

1: 頸部右回旋位を徒手的に矯正する。

2: 左上肢を意識させる。

3: 左下肢をナイトブレースで固定する。

4: 左下肢への荷重を促す。

5: 電動車椅子操作の訓練を行う。

第48回午前:第10問

65歳の男性。右利き。突然の意識消失のため救急搬入された。診察時のJCSⅢ-200、血圧210/120 mmHg、脈拍90/分であった。搬送時の頭部CTを示す。入院翌日に理学療法が依頼された。JCSⅡ-10、血圧150/100 mmHg、脈拍90/分で、バイタルチェックを行いながら、理学療法を開始することになった。この日に行う訓練で適切なのはどれか。 

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1: ギャッジアップ訓練

2: 車椅子座位訓練

3: 健側下肢の筋力訓練

4: 寝返り練習

5: 下肢装具を装着しての立位訓練

第48回午前:第31問

熱傷の部位と起こりやすい拘縮を予防する肢位の組合せで適切でないのはどれか。  

1: 前頸部 − 頸椎伸展

2: 前胸部 − 肩関節外転

3: 肘窩部 − 前腕回内

4: 膝窩部 − 膝関節伸展

5: 下腿後面 − 足関節背屈

第50回午前:第19問

82歳の女性。1人暮らし。2階建て住居の1階にある居室でベッドを使用していた。敷居につまずき転倒し、大腿骨転子部骨折を受傷した。骨接合手術後、屋内歩行は自立し、屋外歩行はT字杖にて5分程度可能となった。自宅に退院するにあたり適切なのはどれか。  

1: 敷居の高さは5 cmに統一する。

2: 居室にじゅうたんを敷く。

3: 玄関に手すりを設置する。

4: スリッパを使用する。

5: 寝具は床に敷く。

第42回午前:第37問

20歳の男性。大学生。バイク事故を起こし、脛骨骨幹部開放骨折を受傷。3週後髄内釘による骨接合術を受けた。3か月後、創は治癒したが、骨折部に痛みがあり、遷延癒合の状態である。この症例で、骨癒合を促進させる物理療法として適切なのはどれか。  

1: 極超短波

2: 超音波

3: レーザー

4: ホットパック

5: 渦流浴

第50回午前:第15問

85歳の男性。脳梗塞の既往がある。2、3か月前から食事中にむせることが多くなっていた。3日前から元気がなく、昨晩から発熱と意識障害とがみられたため救急搬送され気管挿管の上、入院となった。体温38.0℃、呼吸数25/分、左胸部に肺胞呼吸音、右胸部に水泡音が聴取された。エックス線写真を示す。この患者の病変が生じている部位に痰が貯留している場合の排痰体位として最も適切なのはどれか。

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第51回午前:第7問

56歳の女性。右利き。脳出血で右片麻痺となり、保存的療法にて発症後7日が経過した。意識は清明。右上肢および手指はBrunnstrom法ステージⅠ。右肩関節に軽度の亜脱臼を認めるが、疼痛や浮腫はない。現時点でこの患者の右上肢に行う治療として最も適切なのはどれか。  

1: 筋再教育訓練

2: 利き手交換訓練

3: 間欠的機械圧迫

4: 渦流浴

5: パンケーキ型装具装着

第54回午後:第17問

53歳の女性。前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血にて救急搬送された後、クリッピング術が施行された。術後1週で作業療法が処方された。言語機能と身体機能には大きな問題はみられず、食事、更衣、整容などは自立していたが、担当の作業療法士の名前や新しい出来事が覚えられない、などがみられた。この患者に行う評価で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: BIT

2: MMSE

3: SLTA

4: VPTA

5: WMS-Ⅲ

  • 答え:2 ・5
  • 解説:この患者は言語機能と身体機能に大きな問題がなく、日常生活動作は自立しているが、新しい情報の記憶が困難である。このため、記憶力を評価するMMSEとWMS-Ⅲが適切な評価方法である。
  • BIT(Birmingham Object Recognition Battery)は、視覚的認知機能を評価するための検査であり、この患者の主な問題である記憶力の評価には適していない。
  • MMSE(Mini-Mental State Examination)は、認知機能を簡易的に評価するための検査であり、記憶力も含まれるため、この患者に適切な評価方法である。
  • SLTA(Standard Language Test of Aphasia)は、言語障害の評価を行う検査であり、この患者の主な問題である記憶力の評価には適していない。
  • VPTA(Visual Perception Test for Agnosia)は、視覚的知覚障害の評価を行う検査であり、この患者の主な問題である記憶力の評価には適していない。
  • WMS-Ⅲ(Wechsler Memory Scale-Third Edition)は、記憶力を詳細に評価するための検査であり、この患者の主な問題である記憶力の評価に適切な方法である。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第48回午前:第5問

30歳の男性。右外果骨折に対して金属プレートで骨接合術を施行した。術後2か月経過。熱感はなく、全荷重が可能となっているが、足関節の背屈制限が残存している。関節可動域訓練前の物理療法で適切でないのはどれか。  

1: ホットパック

2: パラフィン浴

3: 極超短波

4: 渦流浴

5: 超音波