20代の男性。頸髄損傷完全麻痺(Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C6B2)。仰臥位から長座位へ垂直方向の起き上がり動作獲得のために練習を行っている。図に示す肢位で肩甲帯を左右に振り重心を移動することを繰り返す。正常以上の関節可動域拡大を目的とした関節運動はどれか。
1: 頸部伸展
2: 肩甲骨外転
3: 肩関節水平伸展
4: 肩関節内旋
5: 肩関節外旋
脊髄損傷の機能残存レベルと筋力増強訓練との組合せで適切でないのはどれか。
1: 第1腰髄節─骨盤挙上
2: 第2腰髄節─股関節屈曲
3: 第3腰髄節-股関節外転
4: 第4腰髄節─膝関節伸展
5: 第5腰髄節─膝関節屈曲
18歳の男性。事故による第6頸椎脱臼骨折。受傷後3か月経過。筋力は、肩関節屈曲・伸展・外転筋ともにほぼ5(Normal)、肘関節屈筋5(Normal)、肘関節伸筋4(Good)であったが、手指屈筋・伸筋ほぼ0、体幹筋0、下肢筋0であった。感覚は体幹・下肢で脱失していた。この患者で誤っているのはどれか。
1: 不全四肢麻痺である。
2: 自律神経過反射が起きやすい。
3: コップの把持は可能である。
4: 自己導尿は可能と予測される。
5: 車椅子とベッド間の移乗は自立可能と予測される。
頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)患者への適応で誤っているのはどれか。
1: ヘッドポインター
2: 車椅子
3: フックループ付きズボン
4: 電動ベッド
5: 万能カフ
装具の適応で正しいのはどれか。
1: 正中神経麻痺
2: 橈骨神経麻痺
3: 脊髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)
4: 腱板断裂術後
5: 上腕骨骨幹部骨折
頸髄損傷の残存機能レベルと機器との組合せで適切なのはどれか。
1: C4 − 環境制御装置
2: C5 − ノブ型ハンドル回旋装置
3: C6 − 食事介助ロボット
4: C7 − 走査式書字装置
5: C8 − ベッド移乗用リフター
24歳の男性。受傷後3か月の頸髄完全損傷。Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類はC6B1。手関節の可動域制限はない。把持動作獲得のための装具として適切なのはどれか。
28歳の男性。脊髄損傷(第5頸髄節まで機能残存)。食事動作を指導する際に必要な装具・自助具はどれか。2つ選べ。 ア.フォーク付きカフベルトイ.スプリングバランサーウ.手関節駆動式把持装具エ.短対立装具オ.太柄のスプーン
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
28歳の女性。頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)。車椅子とベッド間の移乗は前・後方移動で自立し、ADLは自助具や環境整備で自立の見込みを得た。住宅改修を図に示す。正しいのはどれか。2つ選べ。
1: ①の廊下幅は歩行者とのすれ違いのために140 cmにした。
2: ②のポーチの幅は車椅子を回転させるために100 cmにした。
3: ③の廊下と居室の開口部通過の幅は90 cmにした。
4: ④のシャワーフックの位置の高さは150 cmにした。
5: ⑤の屋外スロープの勾配は1/4にした。
22歳の男性。頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)。車椅子は床から390 mmの座面に100 mmの低反発素材のクッションを使用している。移乗は、車椅子から前・後方移動で自立し、ADLは環境整備の上で自立が見込めるようになった。1人暮らしを目的にした住宅改修を図に示す。正しいのはどれか。
1: ①入口のスロープ傾斜を1/8とした。
2: ②便器の高さを床から400 mmとした。
3: ③移乗の車椅子操作のために回転半径を600 mm確保した。
4: ④浴槽のふちの高さを洗い場から150 mmとした。
5: ⑤テラスへの出入り口は埋め込みレールとした。
長下肢装具を装着した脊髄損傷者の立ち上がりの行程を図に示す。この動作が可能な最も高位の機能残存レベルはどれか。
1: T4
2: T8
3: T12
4: L2
5: L4
18歳の男性。事故による第6頸椎脱臼骨折。受傷後3か月経過。筋力は、肩関節屈曲・伸展・外転筋ともにほぼ5(Normal)、肘関節屈筋5(Normal)、肘関節伸筋4(Good)であったが、手指屈筋・伸筋ほぼ0、体幹筋0、下肢筋0であった。感覚は体幹・下肢で脱失していた。この患者の機能残存レベルはどれか。
1: 第4頸髄節
2: 第5頸髄節
3: 第6頸髄節
4: 第7頸髄節
5: 第8頸髄節
腰髄損傷者(第1腰髄節まで機能残存)の車椅子適合で正しい組合せはどれか。2つ選べ。
1: 車軸の位置 − 肩関節を通る床面への垂線上
2: 座面の幅 − 骨盤の横幅+10 cm
3: 背もたれの高さ − 腋窩の高さ−10 cm
4: サイド(スカート)ガードの高さ − 腸骨稜の高さ−2 cm
5: フットサポート(足台)の高さ − 床面から2 cm
19歳の男性。バイク事故で受傷。脊髄損傷完全麻痺(第10胸髄節まで機能残存)。ADLは自立し、今後は車椅子マラソンを行うことを目標に作業療法に取り組んでいる。車椅子を示す。マラソン用車椅子はどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
脊髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)患者に対して図のような順序でトランスファーの指導を行った。誤っているのはどれか。
1: 肘屈筋で体幹をハンドルに固定する。
2: 肘屈筋で大腿を持ち上げる。
3: 手関節伸筋で下腿をベッドに乗せる。
4: 肘伸筋で身体を前方に移動する。
5: 肩甲骨下制筋で殿部をベッドに押し上げる。
65歳の女性。脊髄損傷(第10胸髄節まで機能残存)。1階は店舗のため、階段に昇降機を設置することとした。普通型車椅子での生活に必要な家屋改造計画を図に示す。適切なのはどれか。
1: ①高さ100〜120 cm
2: ②直径90〜120 cm
3: ③高さ40〜45 cm
4: ④幅70〜80 cm
5: ⑤高さ80〜170 cm
Zancolliの頸髄損傷分類と可能な動作の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1: C4 ― パソコンの操作
2: C5A ― 臥位からの起き上がり動作
3: C5B ― 便座に座っての下衣着脱
4: C6A ― 床から車椅子への移乗
5: C6B3 ― 自動車の運転
外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する動作指導として適切なのはどれか。
1: 床からの起き上がりは、起き上がる方向を次々と変えながら練習する。
2: 歩行では、股・膝・足関節の運動に同時に注意を払うよう指導する。
3: 車椅子操作は、手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導する。
4: 動作の手順を間違えた場合は、自分で気付くまで指摘しない。
5: 更衣動作では、上衣と下衣を交互に練習する。
65歳の男性。頸髄不全損傷。現在のADLは次のとおりである。整容は自立。食事は普通食を柄つきスプーンで自立。着替え、トイレ動作は部分介助。入浴は全介助。臥位から自力で起き上がり端座位をとれるが、車椅子への移乗は全介助。移動は車椅子で自立。排便・排尿は時々失禁がある。Barthel indexは何点か。
1: 35点
2: 40点
3: 45点
4: 50点
5: 55点
頸髄損傷の残存機能レベルと用いられる装具で適切なのはどれか。
1: C4
2: C5
3: C6
4: C7
5: C8