脊髄損傷の機能残存レベルによって生じうる拘縮で誤っている組合せはどれか。
1: 第4頸髄節-肩甲骨挙上
2: 第5頸髄節-肩関節外転
3: 第6頸髄節-肘関節屈曲
4: 第6頸髄節-手関節背屈
5: 第7頸髄節-MP関節屈曲
50歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症後5年経過し、歩行は自立しているが、更衣、入浴動作に介助が必要である。この時期の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.高負荷での筋力増強訓練イ.頸椎固定装具の作製ウ.電動車椅子の操作エ.呼吸筋群の強化訓練オ.上肢の関節可動域訓練
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
図は右片麻痺患者の椅子からの立ち上がりを介助しているところである。正しいのはどれか。
1: 患側の足はできるだけ健側の足に近い位置に置かせる方が安定した動作ができる。
2: 介助者は、患者の膝の前面よりも膝の外側に自分の膝をあてるべきである。
3: 座位で体重を前方に移していく段階では、頸を屈曲位にするよう指導するとよい。
4: 腰ベルトよりも患者の両腋下で体幹に手をかけて引き起こす方が介助が容易にできる。
5: 健側の手で介助者の肩につかまらせ、この腕の力を主に使って立ち上がるようにさせるとよい。
20歳の男性。左上腕骨顆上骨折に伴う末梢神経損傷に対し作業療法を開始した。陶芸でひも作りを行うと図のような手の形を示した。損傷された神経はどれか。
1: 正中神経
2: 尺骨神経
3: 橈骨神経
4: 筋皮神経
5: 腋窩神経
脊髄損傷の機能残存レベルとADLとの組合せで誤っているのはどれか。
1: 第4頸髄節-電動車椅子での移動
2: 第5頸髄節-ハンドリムの工夫による車椅子での移動
3: 第6頸髄節-車椅子からベッドへの移乗
4: 第7頸髄節-自己導尿
5: 第8頸髄節-短下肢装具と松葉杖での歩行
頸髄損傷(第5頸髄節まで機能残存)で可能なのはどれか。2つ選べ。
1: 座薬挿入器を使用した排便
2: ノブ付ハンドリムでの車椅子駆動
3: 頭上へリーチするための肘関節の伸展
4: 手関節駆動式把持装具で握らせたスプーンでの食事
5: ベッド上背臥位からの介助ロープを使った起き上がり
65歳の男性。胸部解離性大動脈瘤術後の早期理学療法で適切でないのはどれか。
1: 訓練前後に胸部を聴診する。
2: 呼吸介助手技に振動法を用いて排痰を試みる。
3: 腰背部のリラクセーションを行なう。
4: 腹式呼吸を指導する。
5: 座位訓練は胸腔ドレーンの抜去後に開始する。
脊髄損傷(第10胸髄節まで機能残存)患者の家屋改造で適切でないのはどれか。
1: ドアの開口部は90 cmとする。
2: 車椅子の回転スペースは直径150 cmとする。
3: スロープの勾配は1/6とする。
4: 便座の高さは車椅子のシートの高さに合わせる。
5: 電灯のスイッチは床から80~90 cmの高さにする。
25歳の男性。外傷性頸髄損傷。現在は図のような動作で食事を行っている。図は「手を握ってください」との指示でなされた手の動きである。この動きはどれか。
1: 共同運動
2: 分離運動
3: 連合運動
4: 腱固定作用
5: 把握反射
55歳の男性。倒れてきた本棚により右肘上部を圧迫され正中神経麻痺を生じた。約1か月経過したが、右上肢の運動障害と感覚障害を認めていることから装具療法を行うことになった。使用する装具で正しいのはどれか。
1: 長対立装具
2: IP伸展補助装具
3: ナックルベンダー
4: Thomas型懸垂装具
5: コックアップ・スプリント
65歳の女性。脊髄損傷(第10胸髄節まで機能残存)。1階は店舗のため、階段に昇降機を設置することとした。普通型車椅子での生活に必要な家屋改造計画を図に示す。適切なのはどれか。
1: ①高さ100〜120 cm
2: ②直径90〜120 cm
3: ③高さ40〜45 cm
4: ④幅70〜80 cm
5: ⑤高さ80〜170 cm
図は脊髄損傷患者が車椅子上でプッシュアップを行なう動作を示したものである。損傷レベルの上位から下位への組合せで正しいのはどれか。
1: A-B-C-D
2: B-D-A-C
3: C-A-B-D
4: D-A-C-B
5: B-A-D-C
14歳の男子。デュシェンヌ型筋ジストロフィーのステージ7(厚生省筋萎縮症研究班機能障害度分類による)。座位保持可能。理学療法として適切でないのはどれか。
1: 座位保持装置の製作
2: 体幹のストレッチング
3: 横隔膜強化の呼吸訓練
4: 四つ這いでの床上移動訓練
5: キーボードを利用した手指機能訓練
30歳の男性。痙性斜頸。随意的に頭部を正中位に向けることは可能だが、すぐに右向き斜位になる。治療法として適切でないのはどれか。
1: 手を軽く顔面に添えるように指導する。
2: 睡眠を十分にとるように指導する。
3: 広頸筋の筋力増強訓練を行う。
4: EMGバイオフィードバックを行う。
5: 左胸鎖乳突筋へボツリヌス毒を注射する。
75歳の男性。交通事故による第5頸髄レベルでの損傷による四肢不全麻痺。受傷後6か月経過。端座位、手すり使用で立ち上がり動作、食事は太柄のフォークで自立。トイレ動作は見守り。衣服の着脱は介助。自宅内は手すり歩行で移動、屋外は車椅子移動。Frankel分類はどれか。
1: A
2: B
3: C
4: D
5: E
脊髄損傷者の機能残存レベルと車椅子の処方の組合せで適切でないのはどれか。
1: C4:チンコントロール電動車椅子
2: C5:水平ノブ付きハンドリム
3: C6:取り外し式肘当て
4: C7:長いブレーキレバー
5: Th10:低いバックレスト
脊髄損傷による対麻痺患者に対して立位・歩行練習を行う目的として誤っているのはどれか。
1: 痙縮の減弱
2: 褥瘡の予防
3: 異常疼痛の抑制
4: 骨粗鬆症の予防
5: 消化管運動の促進
51歳の男性。仕事中に3 mの高さから転落し、外傷性脳損傷を生じ入院した。受傷2週後から作業療法を開始した。3か月が経過し運動麻痺はみられなかったが、日付がわからない、1日のスケジュールを理解できない、感情のコントロールが難しい、複雑な作業は混乱してしまうなどの状態が続いた。作業療法で適切なのはどれか。
1: 静かな環境で行う。
2: 新規課題を毎日与える。
3: 複数の作業療法士で担当する。
4: 不適切な言動には繰り返し注意する。
5: 集団でのレクリエーション活動を導入する。
38歳の男性。オートバイ運転中に転倒し腰背部を強打して、脊髄損傷と診断された。T12以下の感覚鈍麻を認める。筋力はMMTで上肢はすべて5、下肢はすべて0である。肛門周囲の感覚は残存している。この患者のASIA機能障害尺度はどれか。
1: A
2: B
3: C
4: D
5: E
25歳の男性。外傷性頸髄損傷。現在は図のような動作で食事を行っている。この患者に適応となる上肢装具はどれか。