第39回午前第7問の類似問題

第55回午前:第6問

30歳の男性。頸髄損傷完全麻痺(第6頸髄まで機能残存)。上腕三頭筋の筋力検査を行う場面を図に示す。代償運動が出現しないように作業療法士が最も抑制すべき運動はどれか。 

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1: 体幹屈曲

2: 肩関節屈曲

3: 肩関節外転

4: 肩関節外旋

5: 前腕回内

第53回午後:第17問

70歳の男性。3年前に右手の振戦によってParkinson病を発症し、在宅で治療を行っている。ADLは自立していたが、1か月前に風邪をひいてから歩く速さが遅くなり、歩行の際に一歩めが思うように前に出ず、歩き出してからも前方に転びそうになることが多いという。在宅での理学療法における歩行指導で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 両下肢に弾性包帯を装着する。

2: 足関節に重錘バンドを装着する。

3: 一歩目を小さく前に出すよう指導する。

4: 床にはしご状の目印を付けてまたがせる。

5: かけ声などをかけてもらいながら歩くよう指導する。

第57回午後:第46問

前頭側頭型認知症患者への作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 活動の中で複雑な判断を本人に求めるようにする。

2: 口頭指示が理解できない場合は紙に書いて伝える。

3: 参加の拒否に対しては活動の内容を丁寧に説明する。

4: 常同行動に対しては別の行動に切り替えるように促す。

5: 食べることが止められない場合は食材を見えない場所に移動させる。

  • 答え:5
  • 解説:前頭側頭型認知症は、前頭葉や側頭葉が萎縮する認知症で、常同行動や食べ物にこだわる行動が特徴的です。作業療法士は、患者の状況に応じて適切な対応を行う必要があります。
  • 前頭側頭型認知症では、注意機能や言語機能が低下するため、活動中に複雑な判断を求めると、作業への注意集中が途切れてしまう。この選択肢は適切ではありません。
  • 前頭側頭型認知症者では言語機能が障害されることがあるが、紙に書いて伝えたとしても、読字が障害された場合には有効ではない。この選択肢は適切ではありません。
  • 活動の内容を説明することも大切であるが、認知症の影響で理解が得られないことがある。この場合は、作業療法士側が柔軟に対応してもよいが、この選択肢だけでは適切な対応とは言えません。
  • 常同行動に対して無理に別の行動を促すと、こだわりが強くなって活動への拒否がみられるなど適応性を阻害することになる。この選択肢は適切ではありません。
  • 前頭側頭型認知症者には、偏食や過食が現れることがある。認知症があるため、説明しても理解できない。患者の健康維持のために、過食しないように食物が見えない環境を整備する。この選択肢が適切な対応です。
  • 科目:認知症・高齢者障害
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第37回午前:第3問

図は脳性麻痺児が腹臥位におかれたときの状態を示している。この姿勢に最も影響を及ぼしているのはどれか。 

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1: 非対称性緊張性頸反射

2: 対称性緊張性頸反射

3: 陽性支持反応

4: 交叉性伸展反応

5: 緊張性迷路反射

第35回午前:第20問

26歳の男性。オートバイ事故によるびまん性軸索損傷。2週間意識不明であった。受傷後2か月経過。病棟からの情報では、食事、整容は粗雑だが自立。車椅子への移乗は不安定で、ひとりでベッドから乗り移って転倒する。車椅子での自立走行は可能。自分の部屋を間違える。作業療法の開始時の評価項目で適切でないのはどれか。  

1: 認知機能

2: 記憶

3: 運動・感覚機能

4: ADL

5: IADL

第47回午前:第12問

55歳の女性。筋萎縮性側索硬化症。発症後5年経過し、在宅療養中。現在、座位時間は1日4~5時間。錐体路徴候を認め、室内では車椅子での移動はかろうじて可能だが、患者の話す声はようやく聞き取れる程度である。夫と息子は、自宅で自営業を営んでいるため、仕事の忙しい時間帯の家事はヘルパーを頼んでいる。この患者の日常生活の支援で適切でないのはどれか。  

1: コミュニケーション障害に備えて透明文字盤の導入を検討する。

2: 下肢の痙縮を利用して、ツイスターで移動動作の介助を楽にする。

3: ベッド柵に鏡を取り付けて、入ってくる人が見えるようにする。

4: 環境制御装置の導入を検討する。

5: 介護者に連絡するための緊急連絡手段を検討する。

第47回午後:第17問

21歳の女性。統合失調症。大学でグループ課題の実習中に錯乱状態となり入院した。入院後2週からベッドサイドでの作業療法が開始され、入院後7週で症状が落ち着いたため退院することになった。しかし、眠気やだるさ、疲労感があり、一方で復学への焦りが強い。この時期の作業療法士の対応で適切でないのはどれか。  

1: デイケアでの集団活動を促す。

2: 自宅での過ごし方を指導する。

3: 復学準備の開始時期を話し合う。

4: 作業遂行の特徴を家族に伝える。

5: 外来作業療法で支援を継続する。

第48回午後:第12問

66歳の女性。右利き。階段から転落。転落直後は意識消失していたが、数分後に意識回復。しばらくの間、意識は清明であったが、1時間後に手足の麻痺が出現し、再び意識が低下して昏睡になった。救急搬送時の頭部CTを示す。最も考えられるのはどれか。 

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1: 髄膜腫

2: 皮質下出血

3: くも膜下出血

4: 脳動静脈奇形

5: 急性硬膜下血腫

第37回午前:第56問

脳卒中片麻痺患者の発症後初期の安静臥床時における患側上肢の肢位で誤っているのはどれか。 ア.側臥位では患側を上にする。イ.背臥位では肩の下に枕を置く。ウ.肘は90゚屈曲位に置く。エ.手は心臓より低い位置に置く。オ.母指は対立位に置く。  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第42回午前:第14問

51歳の男性。3年前に歩行時のふらつきが出現した。頭部MRI写真(A、B)に示す。この患者の立位姿勢はどれか。

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第40回午前:第51問

正しいのはどれか。  

1: 頸髄損傷者(第4頸髄節まで機能残存)の移乗-ベルトタイプの吊り具

2: 片麻痺者(上下肢とも共同運動レベル)の入浴-片手に洗体用ミトン

3: 両上腕切断者の排便-洗浄器付き便座

4: アテトーゼ型脳性麻痺者の食事-スプリング・バランサー

5: 失調症者の更衣-リーチャー

第40回午前:第21問

30歳の男性。痙性斜頸。随意的に頭部を正中位に向けることは可能だが、すぐに右向き斜位になる。治療法として適切でないのはどれか。  

1: 手を軽く顔面に添えるように指導する。

2: 睡眠を十分にとるように指導する。

3: 広頸筋の筋力増強訓練を行う。

4: EMGバイオフィードバックを行う。

5: 左胸鎖乳突筋へボツリヌス毒を注射する。

第37回午前:第64問

脳卒中片麻痺に対するEMGバイオフィードバック療法で適切でないのはどれか。  

1: 重度の弛緩性麻痺が適応となる。

2: 手指伸展機能の回復に用いる。

3: 意識レベルや意欲が影響する。

4: 筋放電量をコントロールする。

5: 音および波形でフィードバックする。

第51回午前:第8問

55歳の男性。脊髄小脳変性症。発症後3年経過。協調運動障害によってSTEF右46点、左48点である。この患者のパーソナルコンピュータ使用に適しているのはどれか。 

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1: タイピングエイド

2: PSB

3: BFO

4: キーボードカバー

5: トラックボールマウス

第54回午後:第20問

61歳の男性。BMI 27.5。前頭葉および側頭葉に著明な萎縮を認めて入院加療中。発語は発症前より減少しているが、エピソード記憶や手続き記憶は比較的残存している。自分の昼食を食べ終えた後も他人の食事や配膳車の残飯を勝手に取って食べる行為があり、取り戻そうとすると激しく怒り出す。午後の集団体操プログラムではすぐに立ち去ろうとする一方、カラオケには興味を示し、集中して数曲を歌う。食行動に対する作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。  

1: 減量の必要性を説明する。

2: 他の患者に状況を説明し、受容的に対応してもらう。

3: 毎回の昼食が終了次第、体操プログラムを導入する。

4: 毎回の昼食が終了次第、カラオケのプログラムを導入する。

5: 他人の食事を勝手に食べてはいけないことを言葉で簡潔に伝える。

  • 答え:4
  • 解説:この患者は前頭葉および側頭葉に萎縮があり、言語能力が低下しているが、エピソード記憶や手続き記憶は残っている。食後の行動異常を抑止するために、患者の興味を引くカラオケプログラムを導入することが最も適切な対応である。
  • 減量は患者にとって良いことではあるが、この問題では衝動的な言動を改善することが目的であり、減量だけでは改善が期待できない。また、患者は易怒性があるため、言語的な説明による聞き分けは期待できない。
  • 他人が受容的に振る舞うことで患者が行動異常を肯定されたと認識する可能性がある。他人に迷惑をかける行動異常に対しては、厳正に対応すべきである。
  • 食後に決まったプログラムを行わせて行動異常を是正する対応が望ましいが、体操プログラムは患者が興味を示さず、すぐに立ち去ろうとするため、効果が期待できない。
  • 患者がカラオケに興味を示しているため、食後の行動異常をカラオケプログラムによって抑止できる可能性がある。これが最も適切な対応である。
  • 患者の言動がFTDにみられる常同行動である場合、言葉で簡潔に伝えても理解して行動を変えることは困難である。食後に追加で食事ができる環境をなくし、異常行動を連動させないようにする方が適切である。
  • 科目:認知症・高齢者障害
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第38回午前:第84問

脳卒中片麻痺患者の内反尖足の理学療法で誤っているのはどれか。  

1: 下腿三頭筋の寒冷療法

2: 下腿三頭筋の持続的伸張

3: 下腿三頭筋のタッピング

4: 足関節背屈筋群の電気刺激

5: PNF屈曲・外転・内旋パターンでの促通

第46回午後:第11問

55歳の男性。脊髄小脳変性症。発症後3年経過。協調運動障害によってSTEF右46点、左48点である。この患者のパーソナルコンピュータ使用に適しているのはどれか。 

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1: タイピングエイド

2: PSB

3: BFO

4: キーボードカバー

5: トラックボールマウス

第36回午前:第21問

50歳の女性。球麻痺症状で発症した筋萎縮性側索硬化症。発症後1年経過。自営業世帯の主婦で、病前は家業の経理を行っていた。現在、筋力は上肢近位筋群3(Fair)、上肢遠位筋群2(Poor)、下肢筋群4(Good)である。最近、肺炎を2回起こしている。この患者への対応で緊急度が低いのはどれか。  

1: コミュニケーションエイドの検討

2: 呼吸体操の指導

3: 飲み込みやすい食品の紹介

4: 不安や恐れへの相談

5: 移乗介助用リフターの導入

第39回午前:第28問

68歳の男性。アルツハイマー型痴呆。数年前から道で迷ったり、電話できちんと受け答えしたのに、その内容を家人に伝えられなかったりした。最近では夜間になると興奮して動き回り、昼間はうとうとしている。半年ぶりに会った息子に初対面の人に挨拶するように対応したため、家人が心配して受診させ入院に至った。この患者に当てはまらないのはどれか。  

1: 地誌的障害

2: せん妄

3: 失語

4: 記銘力障害

5: 人物誤認

第45回午後:第17問

21歳の男性。右上腕骨骨折。図に示す領域の知覚が脱失し、運動麻痺がみられる。装着するスプリントで適切なのはどれか。 

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1: フレクサーヒンジ・スプリント

2: Bennett型長対立スプリント

3: Thomasスプリント

4: ナックルベンダー

5: 短対立スプリント