第53回午後第15問の類似問題

第49回午前:第41問

アルコール依存症の患者が、作業療法の際に「お酒の飲み方以外は何も問題はない」と主張した。この防衛機制はどれか。  

1: 昇華

2: 退行

3: 投射

4: 否認

5: 抑圧

第35回午前:第99問

アルコール依存症に対するレクリエーション活動で適切でないのはどれか。  

1: 飲酒に対する反省

2: 不安・焦燥感の軽減

3: 生活リズムの改善

4: 安全な運動量の把握

5: 仲間意識の形成

第44回午前:第81問

アルコール依存症で正しいのはどれか。  

1: 身体依存はない。

2: 慢性硬膜下血腫を生じやすい。

3: 離脱症状は断酒後3時間で生じる。

4: Korsakoff症候群では遠隔記憶が障害される。

5: 夫婦がアルコール依存になることを共依存と呼ぶ。

第53回午後:第14問

47歳の男性。幼少期からクラスメートとの喧嘩が絶えず、しばしば担任から注意を受けていた。中学校卒業後、暴行と傷害とで少年院に2回の入院歴、刑務所に4回の服役歴がある。最後の出所後、クリーニング工場に勤めたが、同僚への暴言によるトラブルをきっかけに飲酒量が増加し、飲食店で他の客と口論になって刃物を持ち出して逮捕された。その後、連続飲酒状態を繰り返すようになり、アルコール依存症と肝障害との診断を受けて入院した。作業療法では他の患者の発言に反応して威圧的な態度をとることが多く、指摘しても問題を感じている様子がない。合併するパーソナリティ障害として考えられるのはどれか。  

1: 強迫性パーソナリティ障害

2: 境界性パーソナリティ障害

3: 回避性パーソナリティ障害

4: 自己愛性パーソナリティ障害

5: 反社会性パーソナリティ障害

  • 答え:5
  • 解説:この患者は暴行や傷害など反社会的行動が以前からみられ、作業療法中も他患に対して威圧的な態度をとるなどの攻撃性がみられることから、反社会性パーソナリティ障害と考えられる。
  • 強迫性パーソナリティ障害は、過度の秩序意識や完全主義で頑なな態度が特徴的であるが、この患者の症状とは一致しない。
  • 境界性パーソナリティ障害は、情緒の不安定性、自己の空虚感が目立つが、この患者の症状とは一致しない。
  • 回避性パーソナリティ障害は、自信のなさ、低い自己評価により、他人の評価を過度に気にする特徴があるが、この患者の症状とは一致しない。
  • 自己愛性パーソナリティ障害は、度を越した自負心を持つ特徴があるが、この患者の症状とは一致しない。
  • 反社会性パーソナリティ障害は、他者に対する攻撃性や、社会規範を守れないことが特徴であり、この患者の症状と一致するため正しい選択肢である。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第34回午前:第38問

46歳の女性。知的障害。IQは75。23歳で結婚したが数か月で離婚。実家に戻ったが家出を繰り返し、家では易刺激的、多量に飲水をするようになり入院。退院後も大量服薬したり、相手かまわず電話をする。また、1日に40~50本喫煙し、ボヤを起こし再入院した。入院後2か月目に社会性の向上を目的に作業療法が処方された。作業の手順はすぐ覚えるが、性急で間違いが多く、それを指摘すると飲水が始まり作業が中断する。この場合の行動への対処方法で適切なのはどれか。  

1: 間違いを作業療法士が修正する。

2: 間違いを自分で説明させ修正させる。

3: 間違えていても作業を続けさせる。

4: 間違いを指摘し飲水をしないように話す。

5: 間違いの修正は患者の判断に任せる。

第44回午後:第95問

アルコール依存症患者が急激に断酒したときに起こりやすいのはどれか。2つ選べ。  

1: せん妄

2: 躁状態

3: 嫉妬妄想

4: けいれん発作

5: 被害関係妄想

第51回午後:第45問

アルコール依存症患者への抗酒薬に期待できる効果はどれか。  

1: 不眠の改善

2: 不安感の軽減

3: 離脱症状の緩和

4: 飲酒に対する嫌悪

5: 幻覚妄想状態の改善

第54回午後:第48問

アルコール関連問題に対する二次予防はどれか。  

1: 入院による治療

2: 中学校や高等学校でのアルコール教育

3: 未成年が酒類を入手しづらくする環境作り

4: 病院に受診していないアルコール依存症者の早期発見

5: 断酒会やAA〈Alcoholics Anonymous〉などの自助グループへの参加推奨

  • 答え:4
  • 解説:二次予防は、既にアルコール関連問題が発生している状況で、その悪化や拡大を防ぐための対策を指します。病院に受診していないアルコール依存症者の早期発見は、二次予防に該当します。
  • 入院による治療は、すでにアルコール依存症が発症し、症状の悪化を防ぐための対策であり、三次予防に該当します。
  • 中学校や高等学校でのアルコール教育は、アルコール関連問題が発生する前に、正しい知識を伝えることで予防を図るため、一次予防に該当します。
  • 未成年が酒類を入手しづらくする環境作りは、アルコール関連問題が発生する前に、アクセスを制限することで予防を図るため、一次予防に該当します。
  • 病院に受診していないアルコール依存症者の早期発見は、既にアルコール関連問題が発生している状況で、その悪化や拡大を防ぐための対策であり、二次予防に該当します。
  • 断酒会やAA(Alcoholics Anonymous)などの自助グループへの参加推奨は、アルコール依存症の再発を防ぐための対策であり、三次予防に該当します。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第35回午前:第97問

老年期アルコール依存症の作業療法導入時の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 身体機能の評価を行う。

2: 記銘力障害の有無を確認する。

3: 合併症の有無を確認する。

4: 疲れやすい作業は避ける。

5: 工程の細かな作業を導入する。

第34回午前:第97問

アルコール依存症の患者の家族が作業療法中面会に来た。家族への対応で適切でないのはどれか。  

1: 作業場面を見学させる。

2: その患者の作業内容を説明する。

3: 作業療法への参加状況を説明する。

4: 家族に見学の感想を面会後に尋ねる。

5: 家族の協力体制についてその場で話し合う。

第39回午前:第29問

68歳の男性。アルツハイマー型痴呆。数年前から道で迷ったり、電話できちんと受け答えしたのに、その内容を家人に伝えられなかったりした。最近では夜間になると興奮して動き回り、昼間はうとうとしている。半年ぶりに会った息子に初対面の人に挨拶するように対応したため、家人が心配して受診させ入院に至った。作業療法の導入で適切でないのはどれか。  

1: 単純で繰り返しの多いものから始める。

2: 時間を要するものから始める。

3: 個別プログラムから始める。

4: 自信が得られるものから始める。

5: 得意であったものを取り入れる。

第47回午前:第42問

アルコール依存症患者の自助グループ活動で適切なのはどれか。  

1: 体験を共有する。

2: 半年間で終了する。

3: 身体機能訓練に主眼を置く。

4: 医師の指導の下で行われる。

5: 週1回の参加が決められている。

第49回午前:第20問

38歳の女性。1年前から夫が単身赴任。中学2年生の息子のことで心労が重なっていた。1か月前から眠れなくなり食欲も低下した。その後、気分が落ちこみ口数が減り、もともと好きであったテレビドラマも楽しめなくなった。母として妻としての自分を責め、涙をこぼすようになり、夫に付き添われ精神科を受診し、入院となった。患者は「料理の作り方が分からなくなりました」と訴えた。薬物療法と休息によって症状に軽快傾向がみられた。入院7日目に作業療法が処方された。導入時の作業種目で適切なのはどれか。  

1: 家計簿作り

2: 献立表作り

3: 生活技能訓練

4: 短時間のストレッチ

5: パソコンでの文書作成

第48回午後:第42問

アルコール依存症患者の作業療法で最も重要なのはどれか。  

1: 運動能力を向上させる。

2: 本人の意志を優先する。

3: 協調性を体験させる。

4: 単独行動を促す。

5: 依存性を高める。

第45回午前:第16問

30歳の男性。統合失調症。高校時代から体調不良を訴えるようになり、自宅に引きこもっていた。5年前に幻覚妄想状態のため入院し作業療法を継続していたが、最近、「退院したい」と意欲を見せ始めた。作業療法種目を変更した3日後に患者が身体的不調を訴え始めた。対応で適切なのはどれか。  

1: 休憩の時間を増やす。

2: 以前の作業種目に戻す。

3: 直ちに作業療法を中止する。

4: 他の作業療法士が担当する。

5: 就労意欲を高める種目に変更する。

第42回午前:第28問

27歳の男性。統合失調症。大学卒業後、建設会社に就職し設計の仕事をしていた。新たなプロジェクトの責任者として仕事に追われるようになってから、眠れない日が続き、急に怒り出すこともあった。プレゼンテーションの日に昏迷状態となり入院した。1週後、症状が徐々に落ち着いてきた時点で作業療法が開始された。2か月後、この患者が職場復帰を前提として退院することになった。退院支援として適切でないのはどれか。  

1: 服薬自己管理プログラムを実施する。

2: 体力回復のため運動プログラムを実施する。

3: 手がけていた設計の準備を開始する。

4: 家族を心理教育プログラムに誘う。

5: 職場や地域スタッフとのケア会議を実施する。

第44回午前:第29問

53歳の男性。理容師。先輩からの勧めで同業者組合の役員となってから、生来の気の弱さも手伝って飲酒量が増え、仕事ができなくなり入院した。振戦せん妄もおさまり作業療法が処方された。この患者の作業中にみられる特徴はどれか。  

1: 作業への抵抗

2: 道具への執着

3: 治療者への依存

4: 周囲への気遣い

5: 要求水準が高い

第53回午前:第48問

我が国のアルコール関連問題について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 成人の飲酒者の割合は、男性よりも女性が多い。

2: アルコール依存症は、自殺のリスクを高める。

3: 女性のアルコール依存症の有病率は、減少傾向にある。

4: 妊娠している女性の飲酒は、胎児性アルコール症候群の危険因子である。

5: 未成年者への学校でのアルコール教育は、三次予防としての取り組みである。

  • 答え:2 ・4
  • 解説:この問題では、日本のアルコール関連問題について正しい選択肢を2つ選ぶ必要があります。正しい選択肢は2と4です。
  • 選択肢1は間違いです。成人の飲酒者の割合は、男性の方が女性よりも多いです。
  • 選択肢2は正しいです。アルコール依存症とうつ病は高い割合で合併し、自殺のリスクが高まります。アルコール依存症の治療やサポートが重要です。
  • 選択肢3は間違いです。女性のアルコール依存症の有病率は、増加傾向にある。女性の社会進出に伴い、ストレスや飲酒の機会が増えているため、有病率が増加しています。
  • 選択肢4は正しいです。妊娠している女性の飲酒は、胎児性アルコール症候群の危険因子です。アルコール依存症女性から出生した児の発生は約3分の1であり、飲酒は胎児性アルコール症候群の危険因子であることが分かります。
  • 選択肢5は間違いです。未成年者への学校でのアルコール教育は、一次予防としての取り組みです。一次予防は、生活習慣の改善や生活環境の改善、健康教育による健康増進を図ることを目的としています。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第41回午前:第33問

40歳の男性。4月に職場の配属先が変わり新しい仕事に慣れない日が続いていた。会社に行くと手に冷や汗が出て、胸がどきどきするようになった。1か月前から不眠、意欲の低下が出現した。会社に行く気力がなくなり、朝からふさぎこむようになったため、妻と一緒に精神科を受診し、入院となった。この患者の入院初期の治療として適切でないのはどれか。  

1: 対人技能訓練を行う。

2: 隠れた身体疾患を検索する。

3: 睡眠薬を処方する。

4: 抗うつ薬を処方する。

5: 充分な休息を与える。

第34回午前:第96問

アルコール依存症における作業療法で誤っているのはどれか。  

1: 種目の選択は患者に任せる。

2: 体力の回復を図る。

3: 仲間をつくる。

4: ストレスへの耐性を高める。

5: 自己能力を確認する。