第49回午後第15問の類似問題

第35回午前:第80問

精神科作業療法の適応にならないのはどれか。  

1: せん妄状態の患者

2: 攻撃的な患者

3: 好褥的な精神分裂病(統合失調症)患者

4: 希死念慮のある抑うつ状態の患者

5: 不潔恐怖のある患者

第57回午後:第20問

33歳の男性。ミュージシャンを志していたが、21歳時に統合失調症を発症し、2回の入院歴がある。3か月前から就労移行支援事業所への通所を開始し、支援によってコンサートホールの照明係のアルバイトに就いた。就労移行支援事業所のスタッフは、定期的に職場訪問を実施して本人と雇用主の関係調整を行っており、主治医やケースワーカーとも連携して支援活動をしている。この患者に行われているプログラムはどれか。  

1: CBT〈Cognitive Behavioral Therapy〉

2: IPS

3: NEAR

4: SST

5: WRAP

  • 答え:2
  • 解説:この患者に行われているプログラムはIPS(Individual Placement and Support)である。IPSは就労支援の方法で、従来の訓練をしてから仕事に就くのではなく、仕事の場において訓練するという方法である。
  • CBT(Cognitive Behavioral Therapy)は、認知の歪みや偏りを修正して問題解決を図る精神療法であり、この患者の状況とは関係がない。
  • IPS(Individual Placement and Support)は正解であり、就労移行支援事業所を通じて職場での訓練を行い、主治医やケースワーカーと連携して支援活動を行っている。
  • NEAR(Neuropsychological Educational Approach to Rehabilitation)は、コンピューターゲームを用いて行う認知機能改善のためのプログラムであり、この患者の状況とは関係がない。
  • SST(Social Skills Training)は、対人関係など社会生活に必要な技能をロールプレイを用いて訓練する方法であり、この患者の状況とは関係がない。
  • WRAP(Wellness Recovery Action Plan)は、具合が悪くなったときに回復を促すために自分で行動計画を作るものであり、この患者の状況とは関係がない。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第49回午前:第17問

13歳の男子。幼児期は図鑑をひとりで眺めて過ごしていた。小学校に入ると、しつこく意味を確認する癖や協調性がとれないことを教師に注意されることが多くなり、級友からいじめられるようになった。最近、級友の話し声に過敏に反応したり、家族への暴言と暴力が頻繁となり入院となった。この患者に対する作業療法実施時の声かけとして適切なのはどれか。  

1: 「この作業をしてみたいですか」

2: 「休みは適当にとってください」

3: 「周囲の人に配慮して行動してください」

4: 「その作業の難しい点はどの辺りですか」

5: 「私の話す説明をよく覚えて作業に取り掛かってください」

第45回午前:第17問

25歳の会社員。通勤中に電車内で突然の心悸亢進、発汗、身体のふるえ及び窒息感におそわれ搬入された。心電図、脳波および血液検査で異常を認めなかったため自宅に戻った。その後も週2、3回同様の発作が生じ、外出が困難となったため精神科を受診した。この疾患の特徴はどれか。  

1: 男性に多い。

2: 発作は人前で起こる。

3: 背景に身体疾患がある。

4: 予期不安が生じやすい。

5: 意識障害を伴いやすい。

第34回午前:第18問

58歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。理学療法では座位訓練が開始された。ベッドサイドでの作業療法の初回評価として適切でないのはどれか。  

1: リスクを確認する。

2: 病棟での生活状況について情報を得る。

3: 簡易上肢機能検査(STEF)を行う。

4: 精神機能のスクリーニングを行う。

5: 身体機能の検査は負荷にならないものから始める。

第46回午前:第10問

62歳の女性。脳梗塞発症後3日目。早期の離床とADL獲得を目標に作業療法が開始された。初回の訪室時、目を閉じていたが呼びかけると開眼した。発語は聞き取れるが内容に一貫性がみられない。運動の指示に応じた動きは見られず、四肢は屈曲する傾向がある。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍は98/分、不整脈は認めず、血圧140/98 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は98%であった。問いかけへの返答があいまいで自覚症状を十分に聴取できなかったため、主治医に確認した上で、リハビリテーションの中止基準(日本リハビリテーション医学会による)を遵守することを前提に離床させることとなった。作業療法開始後、中止する必要があるのはどれか。2つ選べ。  

1: 脈拍が140/分を超えたとき

2: 不整脈が出現したとき

3: 拡張期血圧が110 mmHgとなったとき

4: 収縮期血圧が170 mmHgとなったとき

5: SpO2が95%になったとき

第54回午前:第13問

76歳の男性。誰もいないのに「自分の布団に知らない子どもが寝ている」と訴え、妻に連れられて受診した。妻の話では、数年前から些細な物忘れが増え、日中ぼう然としていることも多いという。歩行中に転倒することも増えてきているという。作業療法室でみられるこの患者の特徴はどれか。  

1: 些細なことで泣き出す。

2: 他人の物を勝手に持っていこうとする。

3: 時間どおりに来室し必ず同じ席に座る。

4: わからない質問に対し言い繕って答える。

5: 日によって意識レベルの低下度合いが異なる。

  • 答え:5
  • 解説:この患者は物忘れや歩行中の転倒、幻視が見られるため、Lewy小体型認知症が疑われます。Lewy小体型認知症では、抑うつ症状や易転倒性、反復する具体的幻視、注意・覚醒レベルの著明な変化を伴う認知機能の変動が特徴です。
  • 些細なことで泣き出すのは、脳血管性認知症で見られやすい感情失禁であり、この患者の症状とは一致しません。
  • 他人の物を勝手に持っていこうとするのは、前頭側頭型認知症で見られやすい反社会的行動であり、この患者の症状とは一致しません。
  • 時間どおりに来室し必ず同じ席に座るのは、前頭側頭型認知症で見られやすい常同行動であり、この患者の症状とは一致しません。
  • わからない質問に対し言い繕って答えるのは、Alzheimer型認知症で見られやすい「取り繕い」や「場合わせ反応」であり、この患者の症状とは一致しません。
  • 日によって意識レベルの低下度合いが異なるのは、Lewy小体型認知症の特徴であり、この患者の症状と一致します。Lewy小体型認知症では、抑うつ症状や易転倒性、反復する具体的幻視、注意・覚醒レベルの著明な変化を伴う認知機能の変動が特徴となります。
  • 科目:認知症・高齢者障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第80問

作業療法場面での統合失調症者の行動特徴で誤っているのはどれか。  

1: 柔軟な判断が苦手である。

2: 計画的な遂行が苦手である。

3: 慣れの効果が持続する。

4: 注意の配分が片寄る。

5: 緊張の亢進が持続する。

第48回午前:第96問

統合失調症について正しいのはどれか。  

1: 前駆期から幻聴がみられる。

2: 慢性期に軽度の認知機能障害がみられる。

3: 家族の感情表出が少ないほど再発率は高くなる。

4: 発症から治療開始までの期間は予後と関連がない。

5: 急性期の治療で症状が軽快した場合は速やかに薬物治療を中止する。

第56回午後:第18問

23歳の男性。中学生の頃から対人緊張が強く、人前での食事で発汗や赤面、緊張が強まることがあった。大学進学後も実習の発表時に緊張が強く、動悸や発汗を苦にしていた。卒業後に病院で作業療法士として働いていたが、通勤中のバスに停留所から同僚が数人乗り込んでくると、動悸、振戦、発汗が生じるようになった。車内に知り合いがいなければ不安や自律神経症状を生じることはない。考えられるのはどれか。  

1: 解離性障害

2: 強迫性障害

3: パニック障害

4: 社交(社会)不安障害

5: PTSD〈外傷後ストレス障害〉

  • 答え:4
  • 解説:この患者は人前での緊張や不安を感じることが多く、自律神経症状が現れることが特徴的であり、社交(社会)不安障害が考えられます。
  • 解離性障害は、無意識のストレスや葛藤が身体症状に変換される反応であり、この患者の症状とは一致しません。
  • 強迫性障害は、不合理な考えが頭から離れず、同じ行動を繰り返すものであり、この患者の症状とは一致しません。
  • パニック障害は、突然の動悸や恐怖感、息苦しさが特徴的であり、この患者の症状とは一致しません。
  • 社交(社会)不安障害は、人前での緊張や不安を感じることが特徴的であり、この患者の症状と一致します。このため、答えは4です。
  • PTSDは、強烈な出来事の後に様々な症状が現れるものであり、この患者の症状とは一致しません。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第36回午前:第82問

亜昏迷状態にある精神分裂病(統合失調症)患者の作業療法の導入で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.病室まで行き声をかける。イ.作業療法場面を見学させる。ウ.共同作業へ参加させる。エ.作業内容を決めさせる。オ.作業時間を決めさせる。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第49回午前:第97問

統合失調症について正しいのはどれか。  

1: 男性が女性より3倍多い。

2: 緊張型では昏迷がみられる。

3: 病前性格は循環気質が多い。

4: 死亡率は健常者と同じである。

5: 妄想型は破瓜型より発症年齢が低い。

第55回午前:第11問

51歳の男性。仕事中に3 mの高さから転落し、外傷性脳損傷を生じ入院した。受傷2週後から作業療法を開始した。3か月が経過し運動麻痺はみられなかったが、日付がわからない、1日のスケジュールを理解できない、感情のコントロールが難しい、複雑な作業は混乱してしまうなどの状態が続いた。作業療法で適切なのはどれか。  

1: 静かな環境で行う。

2: 新規課題を毎日与える。

3: 複数の作業療法士で担当する。

4: 不適切な言動には繰り返し注意する。

5: 集団でのレクリエーション活動を導入する。

  • 答え:1
  • 解説:この患者は外傷性脳損傷により記憶障害、前頭葉機能障害、遂行機能障害が見られるため、静かな環境で行う作業療法が適切である。
  • 静かな環境で行うことは、感情のコントロールが難しい患者にとって適切であり、外界からの刺激量を調節し感情の高ぶりが生じにくくなる。
  • 新規課題を毎日与えることは、この患者にとって混乱を招く可能性があるため適切ではない。長期的に慣れ親しんだ活動が適する。
  • 複数の作業療法士で担当することは、患者が混乱する可能性があるため適切ではない。担当する作業療法士は一人とし、作業の指示も統一した方法で行うべきである。
  • 不適切な言動に対して繰り返し注意することは、患者の感情を逆なでする可能性があるため適切ではない。注意する際は、自尊心を損なわないように配慮するべきである。
  • 集団でのレクリエーション活動は、作業が複雑になりやすく、処理すべき情報も過多となるため、個別対応のほうが望ましい。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第57回午後:第8問

47歳の女性。多発性硬化症。30歳で発症し、寛解と増悪を繰り返した後、完全寛解していた。1週前に視力低下と小脳症状が出現し、入院となった。視神経と右小脳半球に脱髄を認める。過回内テストで図のような動きが観察された。この患者にみられる所見はどれか。 

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1: 振 戦

2: 運動分解

3: 測定異常

4: 協働収縮異常

5: 反復拮抗運動不能

第50回午後:第10問

80代の女性。息子の家族と同居。孫の名前を忘れる、日付がわからない、居眠りする、洗濯や掃除を完了せず放置するなどのエピソードが頻繁にあり受診したところ、Alzheimer型認知症と診断され作業療法の指示が出た。介入で適切なのはどれか。  

1: 家事はできるだけ減らすよう指導する。

2: 家事を複数同時に行わないよう指導する。

3: 休憩を今まで以上に多く取るよう指導する。

4: 「今日は何月何日ですか」と家族に尋ねさせる。

5: 「お孫さんの名前はなんでしたか」と毎回聞く。

第37回午後:第72問

精神分裂病(統合失調症)の特徴で誤っているのはどれか。  

1: 青年期に発病することが多い。

2: 自分の殻に閉じこもることが多い。

3: 循環性の経過をたどることが多い。

4: 被害的な内容を訴えることが多い。

5: 意欲低下をみることが多い。

第50回午前:第20問

60歳の男性。脳梗塞による片麻痺と高次脳機能障害に対して理学療法を実施している。時折、能力以上の動作を行おうとするために転倒のリスクが指摘されていた。理学療法終了後、搬送担当者がわずかに目を離した間に立ち上がりバランスを崩して床に座りこんだが、明らかな打撲や血圧の変化はみられなかった。対応として適切でないのはどれか。  

1: 家族に経過を説明する。

2: 再発防止の具体案を提案する。

3: 口頭で速やかに主治医へ報告する。

4: 発生した状況を詳細に文書で報告する。

5: 理学療法士に責任がないことを明確にする。

第44回午前:第30問

統合失調症の一般的な回復経過を図に示す。「夜寝ても昼寝をしたくなる」、「やる気がおきない」、「疲れやすい」と訴える患者の時期はどれか。 

44_0_30

1: ①

2: ②

3: ③

4: ④

5: ⑤

第34回午前:第77問

精神科作業療法での初回面接で適切でないのはどれか。  

1: 作業療法士の自己紹介をする。

2: 作業療法参加の意志を確認する。

3: 現在の状態を聞く。

4: 入院前の生活状況を聞く。

5: 発病時の様子を聞く。

第52回午後:第4問

67歳の男性。Lewy小体型認知症。退職しているにもかかわらず時々会社に行こうとするが、説明をすると納得する。「子供が部屋の中にいる」と訴えることが増えた。日常の動作は緩慢となり、歩行も困難になったため入院した。この患者に対する作業療法の際に適切なのはどれか。  

1: 幻視の訴えを正す。

2: 身体の活動量を減らす。

3: リズムのある反復動作は避ける。

4: 転倒しやすいことを本人に伝える。

5: 過覚醒を防ぐために照明を暗くする。