第47回午後第16問の類似問題

第48回午前:第96問

統合失調症について正しいのはどれか。  

1: 前駆期から幻聴がみられる。

2: 慢性期に軽度の認知機能障害がみられる。

3: 家族の感情表出が少ないほど再発率は高くなる。

4: 発症から治療開始までの期間は予後と関連がない。

5: 急性期の治療で症状が軽快した場合は速やかに薬物治療を中止する。

第53回午前:第1問

85歳の女性。右利き。突然の意識消失のため救急搬入された。入院後、意識は回復した。発症後2時間のMRI拡散強調像を示す。今後この患者に生じる可能性の高い症状はどれか。 

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1: 拮抗失行

2: 左右失認

3: 運動性失語

4: 社会的行動障害

5: 左半側空間無視

第41回午前:第37問

13歳の女子。中学に入学してから頭痛などを理由に欠席が多くなり、2学期からは不登校となった。自宅で母親への暴力がみられるようになったため、精神科を受診し外来作業療法に通うこととなった。作業療法プログラムの留意点で適切でないのはどれか。  

1: 同年代の患者との交流を楽しめる機会を提供する。

2: 電子メールなどのコミュニケーション機器の利用法を指導する。

3: 授業の遅れを取り戻すために学習の時間を取り入れる。

4: 1週間の過ごし方を工夫し基本的な生活リズムを整える。

5: 身体運動や創作活動を利用し自己表現の機会を提供する。

第46回午前:第10問

62歳の女性。脳梗塞発症後3日目。早期の離床とADL獲得を目標に作業療法が開始された。初回の訪室時、目を閉じていたが呼びかけると開眼した。発語は聞き取れるが内容に一貫性がみられない。運動の指示に応じた動きは見られず、四肢は屈曲する傾向がある。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍は98/分、不整脈は認めず、血圧140/98 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は98%であった。問いかけへの返答があいまいで自覚症状を十分に聴取できなかったため、主治医に確認した上で、リハビリテーションの中止基準(日本リハビリテーション医学会による)を遵守することを前提に離床させることとなった。作業療法開始後、中止する必要があるのはどれか。2つ選べ。  

1: 脈拍が140/分を超えたとき

2: 不整脈が出現したとき

3: 拡張期血圧が110 mmHgとなったとき

4: 収縮期血圧が170 mmHgとなったとき

5: SpO2が95%になったとき

第49回午後:第20問

26歳の女性。異性問題でリストカットを繰り返し入院となった。その後も病棟看護師に甘えたかと思えば暴言を吐く状態が続いている。入院後2週が経過して作業療法が処方された。この患者への対応として適切なのはどれか。  

1: 集団プログラムへの参加を優先する。

2: 自分で考えて行動するよう働きかける。

3: 逸脱行動にはすぐに介入せず様子を見る。

4: 患者の希望に応じてプログラムを柔軟に変更する。

5: 作業療法士を攻撃する言動が生じたら担当を変更する。

第38回午前:第5問

65歳の女性。脳幹部の梗塞で、発症2日後からベッドサイドでの作業療法が処方された。血圧は不安定で、意識レベルも変動している状態である。ベッドサイドでの作業療法の初回評価として適切なのはどれか。  

1: 追視による眼球運動の評価

2: ベッド上での座位バランス評価

3: ミニメンタルステート検査

4: 簡易上肢機能検査(STEF)

5: 机上での線引きテスト

第44回午前:第32問

26歳の男性。統合失調症。大学卒業後、会社に就職し営業の仕事で出張することが多かった。出張途中の飛行機で突然耳鳴りがし、やがて幻聴に変っていったのをきっかけに精神科病院に入院した。薬物療法によって症状が落ち着いたので、2か月後に復職を目指して作業療法を開始した。この時点での作業療法評価で優先されるのはどれか。  

1: 余暇活動

2: 集団内行動

3: 金銭管理能力

4: 作業遂行能力

5: 交通機関の利用

第42回午前:第31問

32歳の女性。躁うつ病。18歳で発病。24歳で結婚し、2児をもうけ、スーパーで仕事をしていた。長男が小学校へ入学し、PTAの役員を引き受けた頃から仕事も忙しくなり、気分が高揚し外出や買い物が頻繁となった。心配した夫とともに受診し、入院となった。入院2週目、高揚気分は徐々に治まり、本人から「手芸がしたい」という希望があり、作業療法が開始された。この時点での作業療法として適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 現在の病棟での生活の様子を病棟スタッフから聞く。

2: 過剰な刺激を避けるため静かな環境から開始する。

3: 運動を中心としたプログラムを選択する。

4: 手芸用品を持っていき、どのような手芸が好きか本人に確認する。

5: 自宅でどのような役割があるのか本人に確認する。

第57回午前:第14問

32歳男性。統合失調症。入院後、症状が不安定で緊張が強い状態が続いている。この患者に対する作業面接で、オープンスペースを用いた場面設定として最も適切な図はどれか。

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第43回午前:第82問

統合失調症患者の作業療法場面での行動特徴で誤っているのはどれか。  

1: とっさの判断を求められると戸惑う。

2: 特定の作業活動に執着する。

3: 同時に二つの課題を与えられると混乱しやすい。

4: 新しいものに慣れるまで時間がかかる。

5: 計画的に物事を進めることが困難である。

第42回午前:第30問

60歳の男性。統合失調症。21歳時に発症し、過去に5回の入院歴があった。35歳時に被害妄想が再燃し、6回目の入院となって以来、父親との折り合いが悪く退院先が決まらないまま25年間入院していた。父親が亡くなったことを契機に、一人暮らしとなった84歳の母親と本人の希望により、自宅退院に向けた支援を行うことになった。この患者が退院後に利用する生活支援サービスとして適切でないのはどれか。  

1: 訪問看護

2: デイケア

3: 通院患者リハビリテーション事業

4: 地域生活支援センター

5: ホームヘルプサービス

第52回午前:第41問

統合失調症の精神病後抑うつからの回復初期の指標はどれか。2つ選べ。  

1: 億却感

2: 空腹感

3: 熟眠感

4: 疲労感

5: 不安感

第41回午前:第85問

統合失調症の回復期前期における作業療法導入時の評価項目で適切でないのはどれか。  

1: 基本的生活リズム

2: 身体感覚の状態

3: 疲れやすさの程度

4: 活動範囲の広がり

5: 金銭管理能力

第34回午前:第26問

24歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。「死ね」という幻聴があり、自室に閉居して食事をとらなくなったため入院した。入院後、幻聴は軽減したが、不安が強く対人関係を避けて横になっていることが多い。入院3週目に対人関係の改善を目的に作業療法が処方された。この時点で協同で行える作業種目はどれか。  

1: 模造紙大のタイルモザイク

2: 10枚組みの陶板絵

3: 画用紙大のはり絵

4: 10枚組みのキルト

5: テレビゲーム

第56回午前:第18問

45歳の女性。20歳前後から、心理的負荷がかかるとリストカットを行うようになり縫合を必要とすることが多かった。また、自分の思い通りにいかないと易怒的となり、周囲に暴言を吐くこともあった。25歳時に精神科を初めて受診し、以後、過量服薬時に数回の入院歴があるが、現在は調理の仕事に就いて3年目となる。最近、職場の人間関係で正論を吐きすぎて孤立し、結果として焦燥感が強まり、主治医の勧めで仕事のシフトのない平日の日中に外来作業療法を開始することになった。この時点での作業療法士の関わりとして最も適切なのはどれか。  

1: 転職を勧める。

2: 主治医に入院処遇を依頼する。

3: チームでの統一した対応をこころがける。

4: 行動化に対しては心的距離を縮めて対応する。

5: 本人の希望に応じて日々臨機応変に対応する。

  • 答え:3
  • 解説:この患者は境界性パーソナリティ障害の特徴を持っており、外来作業療法が開始される時点で、治療者は患者が他人を操作しないように行動の規範を示すことが重要です。そのため、医療チーム内で統一した対応を心掛けることが最も適切な関わりとなります。
  • 患者は調理の仕事に就いて3年目であり、治療を進めながら仕事を続ける計画が立てられているため、この段階で転職を勧める理由はありません。
  • 患者は外来作業療法を処方されており、治療が開始される時点です。病状変化が記載されていないため、主治医に入院処遇を依頼する必要性はありません。
  • 患者は境界性パーソナリティ障害の特徴的な言動を持っているため、医療チーム内で統一した治療的枠組みにより制御することが重要です。この選択肢が正しいです。
  • 行動化は患者の心理的葛藤が他者依存を強める行動に表れることであり、心的距離を縮めて対応することは適切ではありません。むしろ、適切な距離を保つことが重要です。
  • 患者に対しては、行動の規範を示すことが重要であり、臨機応変な対応は緩めることにもつながるため、適切ではありません。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第38回午前:第26問

42歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。25歳時に「お前は泥棒だ」という声が聞こえるようになり初回入院した。今回も幻聴と被害妄想が出現し3回目の入院。入院5週目で病状は落ち着き作業療法が依頼された。疲れやすさと抑うつ傾向が目立つ。この時点で、作業適用を決める上で優先度の低いのはどれか。 ア.対人刺激の量イ.作業の難易度ウ.本人の希望エ.幻聴の有無オ.退院後の生活  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第37回午前:第32問

32歳の男性。感情障害。営業の仕事で成績も良かったが、29歳時に躁病性興奮で約10か月入院した。退院後、復職したが服薬を自己調節し始め、次第に多弁となり顧客とのトラブルが多くなり、上司の勧めで2回目の入院となった。薬物療法によって入院2か月で落ち着いたため、安定した行動の維持を目標に作業療法が処方された。まとまりのある行動を見せているが、要求が通らない場合に他患に攻撃的な言動を表出することがある。開始に当たっての留意事項で適切でないのはどれか。  

1: 患者の述べることを十分に聴く。

2: 作業種目は本人の希望で決定する。

3: 段階的に行動範囲の拡大を図る。

4: 疲労し過ぎないように配慮する。

5: 最低限の規則は明確に設定する。

第56回午後:第44問

統合失調症について正しいのはどれか。  

1: 症状寛解後は薬物治療を中止する。

2: 家族心理教育を行うことで再発率が低下する。

3: 精神病未治療期間の長短は予後と無関係である。

4: 服薬自己管理の練習は急性増悪期から開始する。

5: 障害者試行雇用〈トライアル雇用〉の対象にはならない。

  • 答え:2
  • 解説:統合失調症は、継続的な治療が必要な精神疾患であり、家族心理教育を行うことで再発率が低下することが知られています。また、精神病未治療期間や服薬自己管理の練習のタイミング、障害者試行雇用の対象についても理解が必要です。
  • 選択肢1は間違いです。統合失調症の薬物治療は、症状が寛解しても中止せず、継続することが推奨されています。症状が再燃するリスクがあるためです。
  • 選択肢2は正しいです。家族心理教育を行うことで、統合失調症の再発率が低下するとされています。家族が患者の病状や治療について理解し、サポートすることが重要です。
  • 選択肢3は間違いです。精神病未治療期間は、短い方が予後が良いとされています。早期に適切な治療を受けることが、統合失調症の予後改善につながります。
  • 選択肢4は間違いです。服薬自己管理の練習は、急性増悪期ではなく、症状が落ち着いてから行われることが一般的です。患者が自分の病状を理解し、適切な服薬管理ができるようになることが目的です。
  • 選択肢5は間違いです。統合失調症の患者も障害者試行雇用〈トライアル雇用〉の対象となります。これにより、患者が働く機会を得られることで、社会復帰や生活の質の向上が期待されます。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第35回午前:第31問

40歳の男性。うつ病。会社員。管理職に昇進後、父方のいとこがうつ状態で自殺したのを契機に、約3か月前から不眠、食欲不振、自信喪失および抑うつ気分を呈し、「仕事をする意欲がわかない。みんなに申し訳ない。」と言い、希死念慮が認められ入院となった。入院後1か月で症状が改善し、退院を目的に作業療法が処方された。作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 簡単で繰り返しのある構成的作業から導入する。

2: 導入時はグループ活動は避ける。

3: 作業量の少ない種目から導入する。

4: 自信をもつよう励ます。

5: 作品完成の目標について話し合う。

第44回午前:第33問

26歳の男性。統合失調症。大学卒業後、会社に就職し営業の仕事で出張することが多かった。出張途中の飛行機で突然耳鳴りがし、やがて幻聴に変っていったのをきっかけに精神科病院に入院した。薬物療法によって症状が落ち着いたので、2か月後に復職を目指して作業療法を開始した。復職に向けて本人と職場の上司とを交えた面接を行うこととなった。その時の作業療法士の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 病気の特徴を説明する。

2: 上司に服薬管理を依頼する。

3: 困った時の相談相手を決める。

4: 他者との共同作業を提案する。

5: 病前と同じ業務の継続を依頼する。