第43回午前第85問の類似問題

第44回午前:第99問

てんかん患者に対する作業療法実施時の発作予防の留意点はどれか。  

1: 固執性

2: 集中度

3: 疲労度

4: 協調性

5: 参加度

第39回午前:第35問

24歳の男性。てんかん。生活のリズムの崩れから、発作が頻発するため入院。発作はすぐコントロールされ、2か月後に単身生活での退院予定となった。これまでに何度か保護的就労を試みるものの、次第に服薬が不規則になり、知人からパチンコなどに誘われると断わることができず、金銭管理も不可能となって生活の維持が困難となっていた。今回、退院準備の目的で作業療法に参加した。退院のための技能獲得として適切でないのはどれか。  

1: 服薬管理

2: 時間管理

3: 金銭管理

4: 就労準備

5: 対人関係

第46回午後:第39問

神経症性障害患者の作業療法で正しいのはどれか。  

1: 心気症状への傾聴が重要となる。

2: 転換症状がある場合は行わない。

3: 強迫症状に対しては反復作業を用いる。

4: 不安発作が完全に消失するまで行わない。

5: 離人症状では自傷行為の可能性を考慮する。

第52回午後:第48問

てんかん患者が作業療法中に強直間代発作の重積状態を呈したときの対応として最も優先すべきなのはどれか。  

1: 家族に連絡する。

2: 呼吸を確認する。

3: 服薬状況を確認する。

4: 四肢を押さえて固定する。

5: 心電図モニターを装着する。

第54回午後:第36問

慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導として適切なのはどれか。  

1: 洗髪は両手で行う。

2: 靴下の着脱は床に座り行う。

3: ズボンの着脱は立位で行う。

4: 和式トイレを洋式トイレに変更する。

5: 前開きシャツをかぶり型シャツに変更する。

  • 答え:4
  • 解説:慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導は、呼吸困難を誘発しにくい方法や、胸腹部を圧迫しない方法を選択することが重要です。
  • 両手での洗髪は呼吸補助筋を緊張させ、呼吸困難を誘発しやすいため、慢性閉塞性肺疾患患者には片手での洗髪を指導するのが適切です。
  • 靴下の着脱を床座位で行うと、体幹を屈曲させることになり、胸腹部を圧迫し、横隔膜の活動を制限してしまうため、適切ではありません。椅子座位で足を組んで実施するとよいです。
  • ズボンの着脱を立位で実施すると、体幹前屈位になり呼吸がしにくくなるため、適切ではありません。椅子座位で息を吐きながら実施するとよいです。
  • 和式トイレは体幹前屈位になるため、洋式トイレに変更することで呼吸が楽になります。また、排便の際は、力んで息苦しくならないよう、呼吸に合わせて息を吐きながら力むようにすることが適切です。
  • 腕を肩よりも上げると息苦しくなるため、かぶり型シャツよりも前開きシャツの方が慢性閉塞性肺疾患患者にとって望ましい選択です。
  • 科目:内科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第45回午後:第16問

27歳の男性、大学卒業後、建設会社に就職し設計の仕事をしていた。新たなプロジェクトの責任者として仕事に追われるようになってから眠れない日が続き、急に怒り出すようになった。プレゼンテーションの日に昏迷状態となり、統合失調症と診断されて入院した。入院後1週で症状が徐々に落ち着いてきたため作業療法が開始された。この時点での作業療法の目的で適切なのはどれか。  

1: 自信の回復

2: 気分の安定

3: 役割の遂行

4: 社会資源の利用

5: 対人関係の改善

第50回午前:第45問

うつ病患者の作業療法での留意点で適切なのはどれか。  

1: 経験のある課題を選ぶ。

2: 選択する課題を増やす。

3: 自己決定場面を減らす。

4: 規則的な参加を促す。

5: 意欲を引き出す。

第54回午前:第16問

17歳の男子。自閉症。自分なりの特定のやり方にこだわり融通が利かず、臨機応変に振る舞えずに失敗体験を積み重ね、自尊感情が著しく低下している。この常同性に関わる特性を踏まえた上での作業療法上の配慮として、最も重要なのはどれか。  

1: 静かな環境で作業する。

2: 用件は具体的に伝える。

3: 図や表を用いた説明を行う。

4: 1つずつ段階を踏んで作業する。

5: 予定変更がある時は前もって伝える。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、自閉症の患者に対して作業療法上の配慮が求められています。自閉症の患者は、常同性により臨機応変に対応できないことが多く、予定変更がある場合には前もって伝えることが重要です。
  • 静かな環境で作業することは、感覚過敏な自閉症患者に有効ですが、この問題では常同性に関わる配慮が求められているため、選択肢1は正解ではありません。
  • 用件を具体的に伝えることは一般的に良い方法ですが、この患者の場合、臨機応変に振る舞えないため、選択肢2は正解ではありません。
  • 図や表を用いた説明は、言語能力が低く図形認識が損なわれていない場合に有効ですが、この患者の場合、特定のやり方にこだわるため、必ずしも図や表を用いた説明がよいとは言えません。選択肢3は正解ではありません。
  • 1つずつ段階を踏んで作業することは、失敗体験を繰り返さないための配慮として行われますが、この患者にはあらかじめ変更について伝える配慮が必要であるため、選択肢4は正解ではありません。
  • 自閉症患者には、常同性に配慮する必要があります。予定の変更などに臨機応変に対応できず、混乱を生じることがあるため、予定変更がある場合には前もって伝えることが重要です。選択肢5が正解です。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第82問

統合失調症患者が作業中に立ったり座ったりと落ち着かないのはどれか。  

1: ジスキネジア

2: すくみ足現象

3: 姿勢時振戦

4: アカシジア

5: バリスム

第48回午前:第45問

うつ病患者の作業療法でみられやすい特徴はどれか。  

1: 頻回の休息

2: 手順の省略

3: 学習性低下

4: 約束の遵守

5: 他者への依存

第54回午後:第46問

注意欠如・多動性障害の患者の就労に関して適切な助言はどれか。  

1: 優先順位にこだわらないようにする。

2: 多彩なやり方で物事を行うようにする。

3: 周囲の人に配慮を求めないようにする。

4: 自分だけの時間や場所を作るようにする。

5: 便利なハイテク機器などは利用しないようにする。

  • 答え:4
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)患者は、不注意、多動性、衝動性を特徴とするため、職場での対応が重要です。適切な助言は、刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作ることです。
  • 優先順位にこだわらないようにすると、ADHD患者は様々なものに目移りしてしまい、仕事が進まなくなる可能性があるため、適切な助言ではありません。
  • 多彩なやり方で物事を行うと、ADHD患者は注意が分散しやすく、混乱しやすいため、適切な助言ではありません。患者自身のペースで一つずつこなしていけるように助言する方が良いです。
  • 周囲の人に配慮を求めないようにすると、ADHD患者が職場で適切な支援を受けられなくなるため、適切な助言ではありません。職場の人に理解してもらい、仕事内容や手順について支援を受けるようにすることが重要です。
  • 選択肢4は正しいです。ADHD患者は、刺激が多い環境では注意が転導してしまい、情報処理が上手くできないため、職場では刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作るように助言することが適切です。
  • 便利なハイテク機器は、ADHD患者にとって有益で手順が明確なものであれば、患者の特徴に合わせて利用し、働きやすい環境を整えることが良いため、適切な助言ではありません。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第38回午前:第66問

住宅の高齢片麻痺者の作業療法で適切な組合せはどれか。  

1: 糖尿病を合併-歩行を朝昼夕に小分けして行う。

2: 肺気腫を合併-息切れすればビニール袋の呼気を吸いながら作業を続ける。

3: 高血圧を合併-作業動作は急がせ短時間で終了させる。

4: 白内障を合併-日光の当たる場所で作業する。

5: 下肢静脈瘤を合併-散歩では連続歩行時間を延ばす。

第53回午後:第44問

離脱症状が消退して間もないアルコール依存症の患者に対する作業療法で最も優先される目標はどれか。  

1: 家族関係の改善

2: 基礎体力の回復

3: 対人技能の獲得

4: 自助グループへの参加

5: ストレス対処行動の獲得

  • 答え:2
  • 解説:アルコール依存症患者の治療は1期と2期に分けられ、1期は離脱症状の管理と薬物治療が中心で、2期は飲酒行動の矯正を目的とした精神療法が行われる。離脱症状が消退して間もない時期は、基礎体力の回復が最も優先される目標である。
  • 家族関係の改善は重要な目標ではあるが、これは退院や社会復帰を目指す時期の目標であり、離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • 基礎体力の回復は、離脱症状が消退して間もないアルコール依存症患者にとって最も優先される目標である。長期間かつ多量飲酒の患者では、体力低下がみられるため、この時期に基礎体力の回復を目指すことが重要である。
  • 対人技能の獲得は、2期の治療目標となる。離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • 自助グループへの参加は、2期治療の目標となる。2期にはAlcoholics Anonymous(AA)や断酒会への参加を促すことが一般的であるが、離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • ストレス対処行動の獲得は、2期治療の目標となる。ストレスは飲酒欲求の誘因であり、アルコール依存症患者ではこれに対処するためのコーピングスキルの獲得を目指すが、離脱症状が消退して間もない時期の最優先目標ではない。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第42回午後:第96問

統合失調症の薬物療法で正しいのはどれか。  

1: 1日の服薬回数が少ないと服薬遵守を得やすい。

2: 陰性症状は陽性症状より薬物反応性が良い。

3: 非定型抗精神病薬には錐体外路系副作用がない。

4: 数種類の薬剤を少量ずつ投与すると副作用が少ない。

5: 症状が改善したら薬物療法を終了する。

第55回午前:第45問

メタボリックシンドロームの改善を目的とした統合失調症患者の評価で優先すべきなのはどれか。  

1: 睡眠状態

2: 対人関係

3: 入浴状況

4: 認知機能

5: 服薬内容

  • 答え:5
  • 解説:メタボリックシンドロームは内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさる病態で、心臓病や脳卒中になりやすくなる。統合失調症患者は抗精神病薬を服用することが多く、副作用には食欲増進や肥満、脂質異常症、血糖値上昇などがあるため、メタボリックシンドロームの改善を目的とする場合は、服薬内容を優先的に評価する。
  • 睡眠状態は統合失調症の病初期や増悪期に評価が必要であり、不規則な生活もメタボリックシンドロームの要因となるが、食事や運動量の調整が優先されるため、直接的な関連はない。
  • 対人関係は統合失調症の感情や思考、意志発動の問題により問題が生じることが多いが、対人関係とメタボリックシンドロームの直接的関連はないため、優先すべきではない。
  • 入浴状況は統合失調症の慢性期に問題が生じることがあるが、入浴状況とメタボリックシンドロームの直接的関連はないため、優先すべきではない。
  • 認知機能は統合失調症により問題が生じることがあるが、認知機能の低下によりメタボリックシンドロームを生じる可能性は低いため、優先すべきではない。
  • 統合失調症患者は抗精神病薬を服用することが多く、副作用には食欲増進や肥満、脂質異常症、血糖値上昇などがある。そのため、メタボリックシンドロームの改善を目的とする場合は、服薬内容を優先的に評価するとよい。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午前:第30問

19歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校卒業後スーパーマーケットに就職した。約1年経ったころから情緒不安定となり、幻覚・妄想に支配された異常な言動が活発になったので入院した。薬物療法によって入院3か月で一応の安定が得られたので作業療法の依頼があった。この時期の作業療法の目標として適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 作業の満足感を得る

2: 作業効率の改善

3: 病識をつける

4: 対人交流の促進

5: 生活リズム作り

第39回午後:第74問

統合失調症(精神分裂病)について誤っているのはどれか。  

1: 多くが30歳までに発症する。

2: 発病率は女性の方が高い。

3: 患者の子供での発病率は一般人口の発病率よりも高い。

4: 我が国では精神科入院患者に占める割合が最も多い。

5: 再発予防には薬物療法が必要である。

第38回午前:第39問

68歳の男性。21歳時に精神分裂病(統合失調症)を発症し入退院を数回繰り返した。50歳ころから症状が安定し家庭菜園をしながら弟の家族と同敷地内の離れ家で暮らしていた。今回、数年前からの多発性脳梗塞による認知症が進み、日常生活が困難となり、老人性認知症疾患療養病棟に入院した。作業療法場面での留意点で適切でないのはどれか。  

1: 自動症

2: せん妄

3: 転倒

4: 脳卒中発作

5: 精神分裂病(統合失調症)の悪化

第45回午前:第45問

うつ病患者への対応で適切なのはどれか。  

1: 積極性を促す。

2: 集団参加を促す。

3: 早期の退職を勧める。

4: 自殺の話題は扱わない。

5: 認知の特徴を把握する。

第44回午前:第35問

48歳の男性。市役所に勤務。住民の苦情に対応する業務に就いたころから、不眠、食欲不振、意欲低下および思考抑制が始まった。3か月間の休職を取り自宅療養をしていたが「自分は役に立たない」と言い、希死念慮を認めたため入院となり、2週後から作業療法が開始された作業療法導入時の留意点はどれか。  

1: 得意であった作業を導入する。

2: 他者との交流を促す。

3: 休息の取り方を練習する。

4: 病気の体験を言語化する。

5: 自己決定の機会を増やす。