離脱症状が消退して間もないアルコール依存症の患者に対する作業療法で最も優先される目標はどれか。
1: 家族関係の改善
2: 基礎体力の回復
3: 対人技能の獲得
4: 自助グループへの参加
5: ストレス対処行動の獲得
統合失調症(精神分裂病)の作業場面での特徴はどれか。
1: 作業能力の変動が少ない。
2: 援助によって達成量が増える。
3: 同じ間違いが少ない。
4: 同時並行の作業が得意である。
5: 全体を見て判断することができる。
17歳の女子。統合失調症。授業中に突然叫び声をあげ、教科書と筆記用具を窓から投げ捨てた。両親が付き添い精神科病院に入院し、陽性症状の落ち着いた3週目に退院となり、精神科ショートケアに紹介された。この時期の精神科ショートケア利用の目的はどれか。
1: 仲間づくり
2: 居場所づくり
3: 社会資源の利用
4: 対人交流技能の改善
5: 基本的生活リズムの回復
60歳の男性。統合失調症。21歳時に発症し、過去に5回の入院歴があった。35歳時に被害妄想が再燃し、6回目の入院となって以来、父親との折り合いが悪く退院先が決まらないまま25年間入院していた。父親が亡くなったことを契機に、一人暮らしとなった84歳の母親と本人の希望により、自宅退院に向けた支援を行うことになった。この時期の作業療法の目的で適切でないのはどれか。
1: 服薬管理
2: 金銭管理
3: 外出体験
4: 対人関係の改善
5: 自宅での役割の検討
亜昏迷状態にある精神分裂病(統合失調症)患者の作業療法の導入で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.病室まで行き声をかける。イ.作業療法場面を見学させる。ウ.共同作業へ参加させる。エ.作業内容を決めさせる。オ.作業時間を決めさせる。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
45歳の男性。統合失調症。外来治療を受けながら母親と2人で暮らしている。3年前までは仕事に就いていたが、職場での対人関係がうまくいかず症状が悪化し退職した。現在は精神症状は落ち着き、ADLは自立し生活リズムも整っている。一般就労を希望し、作業療法士に相談した。この時点で患者が利用する障害福祉サービスとして適切なのはどれか。
1: 自立訓練
2: 共同生活援助
3: 就労移行支援
4: 就労定着支援
5: 就労継続支援B型
精神分裂病(統合失調症)の作業療法でみられないのはどれか。
1: 判断が一面的になりやすい。
2: 物事への関心が低い。
3: 対人関係の距離が混乱しやすい。
4: 物事の全体的把握が苦手である。
5: 一つの作業に長時間没頭する。
統合失調症の薬物療法で正しいのはどれか。
1: 1日の服薬回数が少ないと服薬遵守を得やすい。
2: 陰性症状は陽性症状より薬物反応性が良い。
3: 非定型抗精神病薬には錐体外路系副作用がない。
4: 数種類の薬剤を少量ずつ投与すると副作用が少ない。
5: 症状が改善したら薬物療法を終了する。
うつ病の回復初期での作業療法の留意点で適切なのはどれか。
1: 作業リズムを獲得させる。
2: 作業回数を増やす。
3: 作業難易度を高める。
4: 話し合いの司会を勧める。
5: 団体競技のスポーツを取り入れる。
22歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校1年時にうつ状態で3か月入院した。その後、毎年入退院を繰り返し5回目の入院となった。入院後1か月が経過したが、自発性の減退および引きこもりがみられる。また「私の結婚相手を姉に取られた。私の考えがすべて他人に分かってしまい自分がなくなってしまうみたいで困る。他人の声が左の頭に聞こえる。」と訴えている。その時点で作業療法が処方された。この患者の作業療法の目的として適切でないのはどれか。
1: 自発性の改善
2: 作業習慣の定着
3: 幻聴の消失
4: 対人関係の拡大
5: 生活自己管理能力の向上
境界型人格障害の患者に対する作業療法の目的で適切でないのはどれか。
1: 衝動発散を促す。
2: 依存欲求を満たす。
3: 有能感を高める。
4: 退行を促す。
5: 試行錯誤を促す。
メタボリックシンドロームの改善を目的とした統合失調症患者の評価で優先すべきなのはどれか。
1: 睡眠状態
2: 対人関係
3: 入浴状況
4: 認知機能
5: 服薬内容
疾患と治療法との組合せで適切なのはどれか。
1: 認知症 - 催眠療法
2: 人格障害 - 森田療法
3: 統合失調症 - 回想法
4: 気分障害 - 認知行動療法
5: 発達障害 - 自律訓練法
精神分裂病(統合失調症)で能力低下(disability)に該当しないのはどれか。
1: 金銭の自己管理の低下
2: 自己決定力の低下
3: 作業効率の低下
4: 発動性の低下
5: 対人技能の低下
精神分裂病(統合失調症)の作業療法の初回面接で適切でないのはどれか。 ア.病棟での日常生活状況を聞く。イ.作業療法参加の動機を確認する。ウ.作業療法に対する希望を聞く。エ.発病時の症状を聞く。オ.家庭の経済状況を聞く。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
統合失調症の家族心理教育において適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 家族を精神疾患の原因ととらえる。
2: 精神分析理論に基づいて行われる。
3: 家族の対処能力が向上することを目指す。
4: 再発防止効果についての科学的根拠がある。
5: EE〈expressed emotion〉を高める指導を行う。
21歳の女性。統合失調症。大学に進学後1人暮らしをしていたが、4年生になっても就職先が決まらず、不眠と焦燥感が出現した。その後、他の学生から悪口を言われている声も聴こえ始め、アパートに閉じこもるようになった。母親が患者の異変に気付き精神科を受診させ休学となった。外来受診を継続し1か月半が経過したところで、外来での作業療法が処方された。この患者に対する作業療法計画の留意点として適切なのはどれか。
1: 復学の時期を決める。
2: 職業適性を評価する。
3: 集団活動の利用を重視する。
4: 日常生活の行動目標を話し合う。
5: 実施作業種目は作業療法士が選択する。
21歳の女性。統合失調症。大学でグループ課題の実習中に錯乱状態となり入院した。入院後2週からベッドサイドでの作業療法が開始され、入院後7週で症状が落ち着いたため退院することになった。しかし、眠気やだるさ、疲労感があり、一方で復学への焦りが強い。この時期の作業療法士の対応で適切でないのはどれか。
1: デイケアでの集団活動を促す。
2: 自宅での過ごし方を指導する。
3: 復学準備の開始時期を話し合う。
4: 作業遂行の特徴を家族に伝える。
5: 外来作業療法で支援を継続する。
統合失調症の作業療法で、患者が最も混乱しやすいのはどれか。
1: 担当者の識別
2: 作業の手順
3: 活動の時間
4: 作業の場所
5: 道具の用途
精神遅滞(知的障害)の作業療法の目的で誤っているのはどれか。
1: 日常生活動作の獲得を目指す。
2: 作業体験の機会を提供する。
3: 対人交流の練習をする。
4: ストレス対処法を学ぶ。
5: 自己洞察を促す。