第39回午前第86問の類似問題

第41回午前:第86問

慢性期統合失調症患者に作業療法を導入する際の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 患者の生活パターンを保つ。

2: いくつかの課題を提示する。

3: 何もしなくてもよいことを保障する。

4: 段階づけができる工程を準備する。

5: 完成品を見本に手順を話す。

第53回午前:第46問

うつ病の回復初期の患者への対応で最も適切なのはどれか。  

1: 就労を勧める。

2: チームでのスポーツを勧める。

3: 休憩を早めにとるように勧める。

4: 物事は自分で判断するように促す。

5: 行動の結果の良し悪しを明確に伝える。

  • 答え:3
  • 解説:うつ病の回復初期の患者への対応では、活動と休息のバランスをとることが重要であり、無理な努力や焦りが生じないようにすることが大切です。そのため、休憩を早めにとるように勧めるのが最も適切な対応です。
  • うつ病では判断力が低下していることがあるため、重要な事柄(復職・転職や退職、退学、離婚など)の自己決定は、症状が回復するまで延期したほうがよい。就労を勧めるのは適切ではありません。
  • チームでのスポーツなど、集団を利用しながら他者と感情や行動を共有する作業は、回復期後期に行うべきであり、回復初期には適切ではありません。
  • 回復初期では、回復に伴う無理な努力や焦りが生じないよう、活動と休息のバランスをとることが重要である。この時期は無理をしなくても受け入れられる体験を優先し、自信を回復させて、元の生活に戻っていくための基盤をつくる。休憩を早めにとるように勧めるのが最も適切な対応です。
  • うつ病の回復初期に取り組む作業は、簡単で構成的、繰り返しの多いもの(自己判断の少ないもの)、生産的なものが適している。回復期初期に物事の自己判断を促すと、患者が焦ることがあるため、適切ではありません。
  • うつ病の回復期に、患者ができるようになったことを伝えることは、患者の自信回復になる。しかし、回復期初期のうつ病患者は「もっとできる」「早く退院したい」と焦る傾向があるため、ポジティブ・フィードバックがかえって患者の回復に対する焦りを誘うことがある。また、上手く行えなかったことを明確にフィードバックすることで、自己卑下感を強めてしまう可能性もある。したがって、適切ではありません。
  • 科目:気分障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第43回午前:第82問

統合失調症患者の作業療法場面での行動特徴で誤っているのはどれか。  

1: とっさの判断を求められると戸惑う。

2: 特定の作業活動に執着する。

3: 同時に二つの課題を与えられると混乱しやすい。

4: 新しいものに慣れるまで時間がかかる。

5: 計画的に物事を進めることが困難である。

第42回午前:第95問

知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 興味を持つ作業から導入する。

2: 作業工程の少ないものを選ぶ。

3: 歴年齢指標を目標にする。

4: 取り組める遊びを増やす。

5: 日常生活動作の獲得を目指す。

第43回午前:第80問

作業療法士が認知症患者の家族へ対応する上で適切でないのはどれか。  

1: 家族に今までの介護経験を尋ねる。

2: 作業療法場面を見学させる。

3: 家族の健康状態を尋ねる。

4: 特定の人が介護を担うように指示する。

5: 家庭を訪問する。

第57回午前:第46問

回復初期のうつ病患者への作業療法で正しいのはどれか。  

1: 指示は詳細に行う。

2: 自己決定の経験を促す。

3: 励ましながら活動を行う。

4: 1回の活動時間は短くする。

5: 長期間継続できる作業を勧める。

  • 答え:4
  • 解説:回復初期のうつ病患者に対する作業療法では、患者の状態に合わせた適切な指導やサポートが重要です。回復初期では、集中力が完全でないため、1回の活動時間を短くすることが適切です。
  • 回復初期のうつ病患者は、ためらいがちな気分がまだあるため、指示は簡潔に行う方が適切です。詳細な指示は心理負担となることがあるため、この選択肢は正しくありません。
  • 回復初期のうつ病患者には、自己決定の経験を促すことは心理負担となることがあるため、この選択肢は正しくありません。患者が何かを始めるきっかけとして、適切なサポートが必要です。
  • 回復初期のうつ病患者は、面白さや楽しさを実感できていない時期であるため、安易な励ましは適切ではありません。病気が必ず回復することや、スタッフが回復を支援することを伝えることが重要です。この選択肢は正しくありません。
  • 回復初期のうつ病患者は、集中力が完全でないため、1回の活動時間を短くすることが適切です。短時間の活動を通して、患者の回復をサポートすることができます。この選択肢は正しいです。
  • 回復初期のうつ病患者には、直接的な満足が得られる活動が適切です。長期間継続できる作業は、患者に面白さや興味があることが条件となりますが、回復初期ではまだその段階には至っていないため、この選択肢は正しくありません。
  • 科目:気分障害
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第38回午前:第85問

躁病患者への対応で適切なのはどれか。  

1: 非構成的な作業を提供する。

2: 作業種目は本人が決める。

3: リーダーの役割を提供する。

4: 作業回数は本人が決める。

5: 行動範囲の枠を決める。

第54回午前:第45問

うつ病の回復期の作業療法で適切なのはどれか。  

1: 適度な運動を活動に取り入れる。

2: メモは使わず記憶するよう促す。

3: 休憩は最小限にして持久力をつける。

4: あらかじめ決めた活動は全て行うようにする。

5: 自信を取り戻すため高めの負荷量を設定する。

  • 答え:1
  • 解説:うつ病の回復期において、適切な作業療法は適度な運動を活動に取り入れることです。これは軽度のうつ病において効果的であり、重度のうつ病では推奨されません。
  • 適度な運動は、うつ病の予防だけでなく、治療にも有効とされる。ただし、重度のうつ病ではなく、軽度のうつ病で推奨される。
  • メモを使わずに記憶するよう促すのではなく、軽度のうつ病患者は診察の際に言われた内容などをメモに残すことが望ましい。これにより、後で視覚的に振り返ることができ、自身が周囲に相談しやすくなることもある。
  • 休憩を最小限にして持久力をつけるのではなく、うつ病の回復期前期は活動と休息のバランスを考慮しながら、無理をせずにできることを体験していく。また、十分な休息の後に生じる「…してみたい」という感覚を重視する。
  • あらかじめ決めた活動は全て行うようにするのではなく、うつ病の回復期前期は無理をせず、活動と休息のバランスを考慮する。したがって、予定していた活動でも、状況に応じて調整する必要がある。
  • 自信を取り戻すために高めの負荷量を設定するのではなく、うつ病の回復期前期は焦りや無理が生じやすくなる。そのため、この時期は、負荷量を高めには設定せず、できることを確認しながら、無理をしなくても他者に受け入れられる体験をもてるようにする。
  • 科目:気分障害
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第54回午前:第48問

認知症患者に対する作業プログラムを作成する上での留意点で適切なのはどれか。  

1: 活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する。

2: 新しい事に挑戦していくような活動を用いる。

3: 活動は多少幼稚になっても、可能な限り単純化する。

4: 生活史よりも、現在の状態を重視して活動を選択する。

5: 患者同士で作品への感想を述べ合う場面は作らないようにする。

  • 答え:1
  • 解説:認知症患者に対する作業プログラムを作成する際には、患者の覚醒水準や生活史、認知レベルに合わせて活動を選択し、適切な時間帯に設定することが重要です。
  • 認知症患者は昼夜逆転傾向があるため、日中の覚醒状態をよく評価し、活動の時間帯を設定することが適切です。
  • 認知症患者は新たな記憶の形成が困難であるため、新しい事に挑戦するよりも、なじみのある作業を選択する方が適切です。
  • 認知症患者に対しては、各患者の認知レベルに合わせて作業活動の難易度を調整して提供することが重要です。ただし、単純化することが必ずしも適切とは限りません。
  • 認知症患者に対しては、患者自身の生活史や手続き記憶、長期記憶の程度を考慮し、なじみのある活動を提供することが適切です。現在の状態だけを重視するのではなく、生活史も考慮することが重要です。
  • 認知症患者に対しては、自分の活動が他者から認められたり、役割を成し遂げられたりすることで患者が自尊心を得られるよう、集団での活動を利用することが適切です。感想を述べ合う場面を作らないようにするのではなく、適切な形での交流を促すことが重要です。
  • 科目:認知症・高齢者障害
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第57回午前:第21問

患者への治療に対するインフォームドコンセントとして適切なのはどれか。  

1: 専門用語で説明する。

2: 説明用の文書を用意する。

3: 治療のデメリットは伝えない。

4: 心理状態に関わらず患者の決定が優先される。

5: 患者は正当な理由があっても同意を撤回できない。

第49回午前:第46問

軽躁状態の患者に対する作業療法の目的として適切なのはどれか。  

1: 関心の拡大

2: 病感の獲得

3: 対人交流の改善

4: 自己評価の向上

5: 自己決断能力の向上

第41回午後:第61問

治療についてのインフォームド・コンセントで適切でないのはどれか。  

1: 治療者は全ての治療法について説明する。

2: 治療者は患者が理解できる方法で説明する。

3: 判断能力に関わらず患者の決定が優先される。

4: 患者の同意内容は文書で保存する。

5: 患者は同意を撤回することができる。

第53回午前:第47問

他罰的であり「病状がよくならないのは、親の接し方が悪いため」と攻撃的になる境界性パーソナリティ障害の患者への作業療法士の対応として適切でないのはどれか。  

1: 単独で患者と関わる。

2: 患者の親への心理的支援を行う。

3: 治療契約の重要さを患者と確認する。

4: 攻撃を向けられた後も同じ態度をとる。

5: 患者自身の困難に共感的な態度で接する。

  • 答え:1
  • 解説:境界性パーソナリティ障害の患者に対する作業療法士の対応では、医療チームで統一して関わることが重要です。また、患者の家族への心理的支援や治療契約の重要性の確認、攻撃的な態度に対しても一貫した態度を保ち、患者の困難に共感的に接することが求められます。
  • 単独で患者と関わることは適切ではありません。境界性パーソナリティ障害の患者に対しては、医療チームで統一して関わることが原則です。
  • 患者の親への心理的支援を行うことは適切です。患者が家族に対して他罰的な態度をとるときは、家族にも疾患の説明を行い、家族の不安を和らげることが望ましいです。
  • 治療契約の重要さを患者と確認することは適切です。治療契約を確認し、その重要性を認識させることで、患者の不適応な行動を抑制することができます。
  • 攻撃を向けられた後も同じ態度をとることは適切です。治療者は患者に対して一貫した態度で関わることが望ましく、態度を変えると患者は作業療法士の変化に気づき、操ることのできる対象として認識する可能性があります。
  • 患者自身の困難に共感的な態度で接することは適切です。患者の現実の困りごとに対しては、作業療法士は共感的な態度で接することが望ましいです。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第50回午後:第41問

復職を目指すうつ病患者の作業療法開始時の指導内容で適切なのはどれか。  

1: 仕事環境と同じ環境にする。

2: 体力の回復を目指す。

3: 関心の拡大を目指す。

4: 時間厳守を目指す。

5: 能力限界を試す。

第45回午後:第41問

物質依存の患者の作業場面でみられないのはどれか。  

1: 1. 攻撃性

2: 2. 焦燥感

3: 3. 高い要求水準

4: 4. 耐久性の低下

5: 5. 他者への無関心

第51回午後:第46問

転換性障害のため歩行障害がみられる患者への作業療法で優先すべきなのはどれか。  

1: 住宅環境の整備を進める。

2: 廃用性機能障害を予防する。

3: 無意識の葛藤についての洞察を促す。

4: 難易度の高い作業への挑戦を勧める。

5: 器質的な原因との矛盾点に直面させる。

第52回午後:第48問

てんかん患者が作業療法中に強直間代発作の重積状態を呈したときの対応として最も優先すべきなのはどれか。  

1: 家族に連絡する。

2: 呼吸を確認する。

3: 服薬状況を確認する。

4: 四肢を押さえて固定する。

5: 心電図モニターを装着する。

第43回午前:第84問

慢性期統合失調症患者に作業療法を導入する際の留意点で適切でないのはどれか。  

1: それまでの患者の生活パターンを保つ。

2: 複数の課題を提示する。

3: 何もしなくてもよいことを保障する。

4: 段階づけができる工程を準備する。

5: 完成品の見本を見せながら手順を話す。

第41回午前:第92問

身体表現性障害の患者に対する作業療法士の対応で適切でないのはどれか。  

1: 受容的・支持的に関わる。

2: 矛盾する身体症状の理由を話し合う。

3: 葛藤解決や対処方法を話し合う。

4: アンビバレンツな言動を許容する。

5: 心理的距離を保つ。

第41回午前:第95問

境界型人格障害の患者に対する作業療法の目的で適切でないのはどれか。  

1: 衝動発散を促す。

2: 依存欲求を満たす。

3: 有能感を高める。

4: 退行を促す。

5: 試行錯誤を促す。