第34回午前第4問の類似問題

第43回午前:第19問

70歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5か月経過。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにIII。AFOとT字杖とで屋内歩行が自立した。ADL指導で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 自宅室内ではAFOを使用しない。

2: 浴槽への出入りは座位移動で行う。

3: セーターは座位で着脱する。

4: ズボンは立位で着脱する。

5: 洗顔は立位で行う。

第55回午後:第17問

69歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。発症から4週が経過。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅱ、手指Ⅱ、下肢Ⅲ。移乗とトイレ動作は手すりを使用して自立、車椅子駆動は自立している。歩行は短下肢装具とT字杖を使用して軽介助が必要であり、病棟では車椅子で移動している。病室を図に示す。この患者に適切なのはどれか。

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第52回午前:第4問

28歳の男性。右利き。交通事故による右前頭葉背外側部の頭部外傷のため入院した。作業療法が開始され、4か月が経過した。四肢に運動麻痺や感覚障害を認めず、歩行は自立している。日中はボーッとして過ごすことが多いが、促されると日課を行う。話しかければ日常会話は問題なく成立するが、自発話は乏しい。この患者の高次脳機能評価として最も適切なのはどれか。  

1: BADS

2: SLTA

3: SPTA

4: VPTA

5: CBS〈Catherine bergego scale〉

第39回午前:第6問

70歳の女性。脳出血による右片麻痺。発症3か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢、手指、下肢ともにIV。認知や感覚機能に障害はない。この患者の患側上肢の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 座位での患側を用いた机の雑巾がけ

2: 立位での患側を用いたズボンの引き上げ

3: ループ付きタオルを用いた洗体動作

4: 両手を用いたタオルたたみ

5: 銅版打ち出しで患側を用いた木槌の使用

第34回午前:第35問

17歳の女子。転換性障害。高校1年の2学期終了前にボーイフレンドと別れてから欠席がちとなり、頭痛、肩こり、無気力を訴えた。進級後も欠席が多く大学病院を受診したが、症状の改善がみられず2か月入院した。入院中に手首を切ったことがある。その後、復学したが教室で頻回に倒れ再入院となった。復学を目的に作業療法が処方された。作業療法開始後、1か月経過。作業療法室で突然に転倒することが頻回にあるが、けがはない。転倒時の作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 倒れた状態を確認してそのまま観察する。

2: ベルトをゆるめたり、ボタンをはずしたりして呼吸を楽にする。

3: 抱き起こして意識の有無を確認する。

4: すぐに主治医を呼び手当をしてもらう。

5: 周りの患者に手伝ってもらい別室に運び休ませる。

第43回午前:第25問

56歳の男性。階段で足を滑らせ階下まで転落し、病院に搬送された。入院時の頸椎X線写真(A)、CT(B)及びMRI(C)を示す。徒手筋力テストによる上下肢の筋力評価の推移を表に示す。感覚鈍麻は持続しているが、2週後には排尿は自力で可能となった。受傷4週以降の治療で正しいのはどれか。 

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1: 車椅子での生活自立をゴールとして設定する。

2: 痙縮の増悪を考えて筋力増強訓練を禁止する。

3: 手指に関節拘縮を生じやすいので留意する。

4: 両側長下肢装具を作製して歩行訓練を行う。

5: 食事動作にはBFOの利用を検討する。

第41回午前:第17問

58歳の男性。第10胸椎脱臼骨折による対麻痺。1日4回の自己導尿で管理していた。受傷2年後に施行された膀胱造影の写真(別冊No. 4)を別に示す。検査結果に基づく指導で適切でないのはどれか。ア.起き上がりは側臥位から行わせる。イ.飲水量を1日500 ml以下に制限する。ウ.用手排尿によって残尿を減らす。エ.自己導尿の回数を増やす。オ.夜間のカテーテル留置を検討する。  

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1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第45回午後:第8問

68歳の女性。2年前から左難聴を自覚していた。3か月前から歩行時のふらつきがあり、歩行困難となった。聴神経鞘腫と診断され作業療法を依頼された。頭部MRIを示す。初回評価する症状で適切なのはどれか。2つ選べ。 

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1: 失調

2: 発汗障害

3: 視野障害

4: 知能障害

5: ジストニア

第38回午前:第13問

25歳の男性。交通事故による脊髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)。頸椎脱臼骨折の観血整復固定術後4日目。多発性肋骨骨折を合併し呼吸管理を行っている。早期理学療法で誤っているのはどれか。  

1: タッピングによる排痰訓練を行う。

2: 肩関節の自動介助運動を行う。

3: 肩関節の可動域訓練は屈曲90°までに留める。

4: ベッドアップでの頭部挙上訓練を行う。

5: 下肢の他動運動を行う。

第57回午後:第14問

60歳の男性。7年前から歩行時にふらつきを自覚し、6年前から話し方が単調で途切れ途切れとなり膀胱直腸障害と起立性低血圧を認めた。四肢の固縮や振戦が徐々に進行し、2年前から車椅子で移動するようになった。最近、声が小さくなり呼吸困難感を訴えるようになった。頭部MRIのFLAIR画像で水平断(A)および矢状断(B)を示す。この疾患で合併する可能性が高いのはどれか。 

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1: 失 語

2: 拮抗失行

3: 声帯麻痺

4: 下方注視麻痺

5: 他人の手徴候

第52回午前:第13問

78歳の女性。脳梗塞による左片麻痺。身長160 cm。発症後7か月経過。便座上座位保持時、立ち上がり時および立位保持時には手すりが必要で、下衣着脱は手すりに右肩を当てて行う。トイレに図のようなL型手すりを設置する。設置位置の寸法で適切なのはどれか。 

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1: a:40 cm、b:50 cm、c:120 cm

2: a:65 cm、b:75 cm、c:150 cm

3: a:65 cm、b:25 cm、c:150 cm

4: a:80 cm、b:75 cm、c:150 cm

5: a:80 cm、b:25 cm、c:120 cm

第54回午後:第15問

65歳の女性。元来、几帳面な性格だが友人も多く活動的に過ごしていた。3か月前に、自宅のリフォームを契機に、早朝覚醒、食思不振、抑うつ気分や意欲低下が生じ、友人とも会わないようになった。自宅で自殺を企図したが未遂に終わり、1か月前に家族が精神科を受診させ、即日医療保護入院となった。単独散歩はまだ許可されていないが、抗うつ薬による治療で抑うつ気分は改善傾向にあり、病棟での軽い体操プログラムへの参加を看護師から勧められて、初めて参加した。この時点での患者に対する作業療法士の関わりで適切でないのはどれか。  

1: 必要に応じて不安を受け止める。

2: 過刺激を避けながら短時間で行う。

3: 具体的体験により現実感の回復を促す。

4: 参加各回の達成目標を明確にして本人と共有する。

5: 薬物療法の副作用が生じていないかアセスメントする。

  • 答え:4
  • 解説:この患者は急性期のうつ病であり、抗うつ薬による治療が始まっているが、まだ完全に回復していない状態です。作業療法士として関わる際には、患者の状態に配慮し、適切な対応が求められます。
  • 急性期のうつ病患者が訴える不安に対しては、共感的に傾聴する姿勢が重要であるため、この選択肢は適切です。
  • 急性期の作業療法では、1回の活動時間は15~20分程度と短く設定し、回復に沿って徐々に延長することが適切であるため、この選択肢も適切です。
  • うつ病の急性期には、具体的体験により、抑うつ的な考え・症状から心理的に距離をとることで、現実的な時間を過ごすための関わりが適切であるため、この選択肢も適切です。
  • うつ病の急性期に明確な目標を設定すると、患者はその目標の達成のために真面目に取り組み、無理をしがちになってしまうため、この選択肢は適切でないです。
  • 抗うつ薬は、服用してから効果が発現するまでに2~4週間要すとされる。薬効には個人差があるため、服薬の効果と副作用を継続的に観察していくことが重要であるため、この選択肢は適切です。
  • 科目:気分障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第4問

65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。JCS(Japan coma scale)は1桁。ブルンストローム法ステージは上下肢、手指いずれもIであった。飲水でひどくむせていた。早期プログラムとして適切でないのはどれか。  

1: 安静時座位の右肩甲帯は前方突出位に保持する。

2: 安静時座位の右股関節は外転・外旋位に保持する。

3: 間接的嚥下訓練を行う。

4: 関節可動域訓練を1日2回行う。

5: 右上肢の自己介助運動を指導する。

第50回午前:第17問

80歳の女性。多発性脳梗塞。動作の観察から、明らかな運動麻痺はみられないが軽度の感覚障害が予想される。軽度の認知症があり、口頭での詳細な手順の説明は理解しにくい。深部感覚検査として適切なのはどれか。  

1: 非検査肢の自動運動による模倣試験

2: 非検査肢の他動運動による模倣試験

3: 検査肢の自動運動による再現試験

4: 検査肢の他動運動による再現試験

5: 関節定位覚(母指探し)検査

第54回午後:第9問

38歳の女性。32歳時に四肢脱力が出現、多発性硬化症の診断を受け寛解と増悪を繰り返している。2週前に痙縮を伴う上肢の麻痺にて入院。大量ステロイドによるパルス療法を行った。この時点での痙縮の治療手段で正しいのはどれか。  

1: TENS

2: 超音波療法

3: 赤外線療法

4: ホットパック

5: パラフィン療法

  • 答え:1
  • 解説:この問題では、多発性硬化症の痙縮治療に適切な方法を選択することが求められています。選択肢の中で、TENS(体表面上から神経に電気刺激を加える治療法)が痙縮の改善効果があり、多発性硬化症にも有用であるため、正しい選択肢です。
  • TENSは、体表面上から神経に電気刺激を加えることで、疼痛軽減をはかる治療法です。高頻度のTENSは、痙縮の改善効果があり、多発性硬化症にも有用であるため、正しい選択肢です。
  • 超音波療法は、温熱作用による血流増加、組織代謝亢進、組織伸展性促進、筋スパズムや疼痛軽減、機械的刺激作用による膜透過性促進、微小循環改善、細胞活性・代謝亢進、脂質代謝・蛋白発現の制御効果がありますが、温熱作用が中心のため、Uhthoff現象のリスクがあるため、このケースでは適切ではありません。
  • 赤外線療法は、近赤外線や遠赤外線などがあり、温熱作用により血流改善効果があるものの、Uhthoff現象のリスクがあるため、このケースでは適切ではありません。
  • ホットパックは、鎮痛や血管拡張、皮膚や筋などの軟部組織の伸張性増大効果がありますが、温熱作用が中心のため、Uhthoff現象のリスクがあるため、このケースでは適切ではありません。
  • パラフィン療法は、血管拡張に伴う血流増加による鎮痛、消炎、浮腫抑制、皮膚痛覚受容器の閾値低下、筋紡錘機能の低下による痙縮抑制、関節拘縮の予防・改善効果がありますが、温熱作用が中心のため、Uhthoff現象のリスクがあるため、このケースでは適切ではありません。
  • 科目:神経筋疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第3問

65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。ベッドサイドでの作業療法の評価として適切でないのはどれか。  

1: 起座時には血圧を測定する。

2: 病棟でのADLについて情報を得る。

3: 端座位の保持は左側から介助する。

4: 言語機能のスクリーニングを行う。

5: 左手の物品操作能力を確認する。

第35回午前:第14問

75歳の男性。変形性膝関節症で図のような手術を受けた。術後理学療法で誤っているのはどれか。2つ選べ。ア.術後1日:大腿四頭筋の等尺性収縮運動イ.術後2~3日:膝関節の他動的関節可動域訓練ウ.術後1週:平行棒内で患側1/2部分体重負荷エ.術後3週:下肢伸展挙上による筋力増強オ.術後6週:松葉杖を用いた平地歩行  

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1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第51回午前:第7問

56歳の女性。右利き。脳出血で右片麻痺となり、保存的療法にて発症後7日が経過した。意識は清明。右上肢および手指はBrunnstrom法ステージⅠ。右肩関節に軽度の亜脱臼を認めるが、疼痛や浮腫はない。現時点でこの患者の右上肢に行う治療として最も適切なのはどれか。  

1: 筋再教育訓練

2: 利き手交換訓練

3: 間欠的機械圧迫

4: 渦流浴

5: パンケーキ型装具装着

第48回午前:第7問

76歳の女性。右大腿骨頸部骨折を受傷し、後方進入による人工骨頭置換術を受けた。術後3週に実施する動作で安全性が高いのはどれか。

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第36回午前:第21問

50歳の女性。球麻痺症状で発症した筋萎縮性側索硬化症。発症後1年経過。自営業世帯の主婦で、病前は家業の経理を行っていた。現在、筋力は上肢近位筋群3(Fair)、上肢遠位筋群2(Poor)、下肢筋群4(Good)である。最近、肺炎を2回起こしている。この患者への対応で緊急度が低いのはどれか。  

1: コミュニケーションエイドの検討

2: 呼吸体操の指導

3: 飲み込みやすい食品の紹介

4: 不安や恐れへの相談

5: 移乗介助用リフターの導入