第36回午前第80問の類似問題

第35回午前:第82問

脳血管性認知症患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 患者の得意な活動をみつけて行う。

2: 決定した活動は固定化して行う。

3: 患者の生活史を参考に活動の選択をする。

4: 患者の自尊心を大切にする。

5: スタッフとの良い関係作りを心がける。

第44回午前:第39問

20歳の男性。広汎性発達障害。高校の普通科を卒業後、工場に就職するが職場で上司に指示されたことが途中で変更になったことで怒ったり、昼休みの同僚との会話からトラブルとなったりして退職した。その後、抑うつ的な状態が続き、精神科受診となった。この患者への作業療法の目的で最も適切なのはどれか。  

1: 体力の向上

2: 自尊心の回復

3: 見当識の改善

4: 行動の自己洞察

5: 生活リズムの回復

第53回午前:第19問

26歳の女性。衝動的な浪費や奔放な異性交遊の後に抑うつ状態となり、リストカットを繰り返していた。常に感情が不安定で、空虚感や見捨てられることへの不安を訴える。職場での対人関係の悪化をきっかけに自殺企図が認められたため入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 患者の申し出に応じて面接を行う。

2: 初回面接で自殺企図について話し合う。

3: 攻撃性がみられた場合には治療者を替える。

4: 患者の希望に合わせてプログラムを変更する。

5: 治療目標や治療上の契約を繰り返し確認する。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、境界性パーソナリティ障害の症状がある患者に対する作業療法で適切な方法を選ぶことが求められています。境界性パーソナリティ障害は、情緒の不安定性や自己の空虚感が目立つため、治療目標や治療上の契約を繰り返し確認することが適切です。
  • 患者の申し出に応じて面接を行うのは適切ではありません。パーソナリティ障害患者との面接は、時間や頻度などの枠組みを決めて行い、患者の希望に合わせることは避けるべきです。
  • 初回面接で自殺企図について話し合うのは適切ではありません。初回の面接では治療の枠組みについて説明し、行動のルールを話し合うべきです。自殺企図については、初回面接では話し合わない方が良いです。
  • 攻撃性がみられた場合に治療者を替えると、患者の感情の向くままに人を操作しようとするパーソナリティ障害の不適応な行動を助長する可能性があるため、適切ではありません。
  • 患者の希望に合わせてプログラムを変更するのは適切ではありません。導入時に取り決めた枠組みは、患者の希望だけで安易に変更してはならない。プログラムを変更する理由として、他者の意見を含む妥当的で合理的な理由がある場合には変更しても良いです。
  • 治療目標や治療上の取り決めを患者と繰り返し確認することは、患者に対して安定した枠組みを維持する点で適切であるため、この選択肢が正解です。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第43回午前:第87問

躁状態の患者の作業療法で観察されるのはどれか。2つ選べ。  

1: 作業手順にこだわる。

2: 細かな部分を気にかける。

3: 自分の判断で先に進む。

4: 一つの作業だけに集中する。

5: 他人の作業に口をはさむ。

第55回午後:第97問

統合失調症において予後が良いのはどれか。  

1: 男性

2: 若年での発症

3: 潜行性の発症

4: 強い陰性症状の存在

5: 明らかな発症誘因の存在

  • 答え:5
  • 解説:統合失調症の予後に関して、女性の方が男性より良い予後が見られることや、30歳以上での発症が若年発症より予後が良いことなどが知られています。また、急激な発病が緩徐・潜在性の発病より予後が良いとされており、陰性症状の重症度と予後は負の相関があることが報告されています。発病の誘因が明らかな場合は、誘因の不明な場合より予後が良いとされています。
  • 男性ではなく、女性の方が統合失調症の予後が良いとされています。
  • 若年での発症ではなく、30歳以上で発症した人の予後が全体的に良いとされています。
  • 潜行性の発症ではなく、急激な発病の方が予後が良いとされています。
  • 強い陰性症状の存在は、予後が悪いとされており、陰性症状の重症度と予後は負の相関があると報告されています。
  • 明らかな発症誘因の存在は、予後が良いとされており、誘因が不明な場合よりも予後が良いとされています。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第50回午前:第14問

20歳の女性。幼少期に両親が離婚した後、友人関係が不安定となりトラブルが絶えなかった。中学入学後から些細なことでリストカットするようになり、精神科を受診し、その後、入退院を繰り返していた。男女関係のもつれをきっかけに過量服薬し救急車で搬送された。入院後は、医療者に対して依存的だが要求が通らないと激しく責める状態である。最も考えられるのはどれか。  

1: 身体表現性障害

2: 気分変調性障害

3: 統合失調感情障害

4: 演技性パーソナリティ障害

5: 境界性パーソナリティ障害

第57回午前:第99問

疾患と治療の組合せで正しいのはどれか。  

1: PTSD ── 電気けいれん療法

2: 心気障害 ── 持続エクスポージャー法

3: 解離性健忘 ── 自律訓練法

4: 強迫性障害 ── 暴露反応妨害法

5: 身体化障害 ── 系統的脱感作法

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、疾患とそれに対応する治療法を正しく組み合わせることが求められています。正しい組み合わせは、強迫性障害と暴露反応妨害法です。
  • PTSDの治療法には、持続エクスポージャー療法、認知行動療法、ストレスマネジメントなどがありますが、電気けいれん療法は適応ではありません。電気けいれん療法は、双極性障害や統合失調症などの気分障害に適応される治療法です。
  • 心気障害の治療法には、薬物療法や森田療法がありますが、持続エクスポージャー法は適応ではありません。持続エクスポージャー法は、不安症やPTSD、強迫症などに適応される治療法です。
  • 解離性健忘の治療法には、イメージ法、呼吸法、筋弛緩法などのリラクセーション法が用いられますが、自律訓練法は適応ではありません。自律訓練法は、心身症や神経症に適応される治療法です。
  • 強迫性障害の治療法には、認知行動療法、暴露反応妨害法、フラッディング法などが用いられます。このため、強迫性障害と暴露反応妨害法の組み合わせは正しいです。また、薬物療法も使用されることがあります。
  • 身体化障害の治療法には、薬物療法や認知行動療法、自助グループなどの集団精神療法が有効ですが、系統的脱感作法は適応ではありません。系統的脱感作法は、恐怖症や不安障害に適応される治療法です。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第38回午前:第92問

精神遅滞の障害像で誤っているのはどれか。  

1: 情緒障害

2: 意識障害

3: 認知障害

4: 学習障害

5: 運動障害

第51回午後:第17問

35歳の女性。統合失調症。デイケアの就労準備プログラムに参加している。普段は生真面目で穏やかな性格であったが、3週前から些細なことでいら立ち怒り出すようになった。悪化の原因を理解することを目的とした面接において、担当の作業療法士が優先して確認すべき項目はどれか。  

1: 食欲

2: 服薬状況

3: 家族の問題

4: 就労に向けた不安

5: デイケアの人間関係

第44回午前:第38問

20歳の男性。広汎性発達障害。高校の普通科を卒業後、工場に就職するが職場で上司に指示されたことが途中で変更になったことで怒ったり、昼休みの同僚との会話からトラブルとなったりして退職した。その後、抑うつ的な状態が続き、精神科受診となった。この患者の行動特性はどれか。2つ選べ。  

1: 場の雰囲気を読み取ることが苦手である。

2: 順番を待つことができない。

3: 新しいことが覚えられない。

4: 不測の事態に対応できない。

5: 常に落ち着きがない。

第57回午後:第17問

43歳の女性。うつ病。半年前に子供が1人暮らしを始めてから気分が落ち込み、布団で寝たままでいることが増えた。家事を夫が行うようになると、「夫に迷惑をかけている自分は生きている価値がない」と口にするようになり、夫に連れられ精神科クリニックを受診した。服薬治療が開始され、症状が改善してきたため外来作業療法が処方された。導入時の作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。  

1: スケジュール表に従った参加を促す。

2: 枠組みのある構成的作業を導入する。

3: 患者が作製した作品について賞賛する。

4: 意欲の低下が認められても作業遂行を促す。

5: 体調とともに気分も改善するため心配ないと励ます。

第35回午前:第81問

痴呆患者の作業療法の評価で適切でないのはどれか。  

1: 日常生活活動の自立度を評価する。

2: 描画によって失行や失認を評価する。

3: 投影法によって痴呆の程度を評価する。

4: 家族から病前の趣味に関する情報を得る。

5: 関節可動域や筋力などの身体機能を評価する。

第36回午前:第48問

失調症に対する理学療法の進め方で適切でないのはどれか。  

1: 重心の低い運動-高い運動

2: 広い範囲の重心移動-狭い範囲の移動

3: 単一方向の運動-多方向の運動

4: 粗大運動-巧緻運動

5: 等尺性運動で近位関節固定-等張性運動で動的運動

第40回午後:第91問

正しい組合せはどれか。  

1: 統合失調症-昏睡

2: 解離性障害-健忘

3: 強迫性障害-迂遠

4: パニック障害-保続

5: 双極性感情障害-粘着

第43回午前:第83問

回復期前期の統合失調症患者に対する作業療法の目的で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 楽しむ体験

2: 対人交流の促進

3: 社会参加のための情報収集

4: 身体感覚の回復

5: 就労支援

第52回午前:第17問

45歳の男性。統合失調症。20年間の入院の後、退院してグループホームに入居することになった。作業療法士は患者の強みとしての性格、才能、希望、環境について、日常生活、経済的事項、仕事などの項目に分けて本人と一緒に確認・文章化し、患者の言葉を用いて退院後の目標を立てた。本アセスメントの根拠となるモデルはどれか。  

1: ICFモデル

2: 人間作業モデル

3: ストレングスモデル

4: 脆弱性-ストレスモデル

5: CMOP〈Canadian Model of Occupational Performance〉

第37回午前:第36問

25歳の女性。境界型人格障害。高校時代から希死念慮や情緒不安定があった。アルバイト先の男性従業員と同棲していたが、21歳のときけんか別れして帰省した。帰省後は母親と生活していたが、母親への暴力と希死念慮が激しくなり入院した。入院後、落ち着いた時点で作業療法が開始された。この時期の実施上の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 参加に当たっての約束事を確認する。

2: 種目は患者に任せる。

3: 短期間で行えるものを選ぶ。

4: 手順と結果が明確なものを選ぶ。

5: 場面設定を一定にする。

第45回午前:第18問

25歳の会社員。通勤中に電車内で突然の心悸亢進、発汗、身体のふるえ及び窒息感におそわれ搬入された。心電図、脳波および血液検査で異常を認めなかったため自宅に戻った。その後も週2、3回同様の発作が生じ、外出が困難となったため精神科を受診した。この患者に対する作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 生活リズムを整える。

2: 身体運動を取り入れる。

3: 外出の練習を取り入れる。

4: リラクセーションの練習をする。

5: 社会生活技能訓練(SST)を行う。

第42回午前:第90問

解離性障害の症状で適切でないのはどれか。  

1: 健忘

2: 遁走

3: 妄想気分

4: 失見当識

5: 多重人格

第34回午前:第80問

精神科作業療法の経過記録の項目として必要がないのはどれか。  

1: 作業種目

2: 作業量

3: 症状の変化

4: 会話の内容

5: 病棟生活の状況