第35回午前第84問の類似問題

第37回午前:第31問

19歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校卒業後スーパーマーケットに就職した。約1年経ったころから情緒不安定となり、幻覚・妄想に支配された異常な言動が活発になったので入院した。薬物療法によって入院3か月で一応の安定が得られたので作業療法の依頼があった。作業療法中に、「居ても立ってもいられない。じっとしていられない」と訴えて落ち着かなくなった。考えられる要因はどれか。2つ選べ。 ア.パーキンソニズムイ.遅発性ジスキネジアウ.急性ジストニアエ.アカシジアオ.精神症状の悪化  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第53回午後:第20問

30歳の男性。統合失調症。3週前に工場で働き始めた。外来作業療法ではパソコンを使用した認知リハビリテーションを継続している。ある時、同じ作業療法に参加する2人の患者から同時に用事を頼まれ、混乱した様子で相談に来た。この患者の職場における行動で最もみられる可能性があるのはどれか。  

1: 挨拶ができない。

2: 心気的な訴えが多い。

3: 体力がなく疲れやすい。

4: すぐに仕事に飽きてしまう。

5: 仕事の段取りがつけられない。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、統合失調症の患者が職場で最もみられる可能性がある問題行動を考える必要があります。患者が2人から同時に用事を頼まれて混乱していることから、仕事の段取りがつけられないことが最も可能性が高いと考えられます。
  • 挨拶ができないという問題は、遂行機能との直接的関連はなく、この患者の職場でみられる問題行動としては考えにくいです。
  • 心気的な訴えが多いという問題は、問題文に記載がないため、この患者の職場での問題行動としては可能性が低いです。
  • 体力がなく疲れやすいという問題は、患者が工場勤務に加えて外来作業療法にも通院できていることから、体力の低下が生じているとは考えにくいです。
  • すぐに仕事に飽きてしまうという問題は、患者が少なくとも3週間は工場勤務ができていることから、最もみられる可能性のある職場での問題行動とは考えにくいです。
  • 仕事の段取りがつけられないという問題は、患者が2人から同時に用事を頼まれて混乱していることから、複数の課題に優先順位をつけ、自分の能力に合わせて仕事を処理することが困難な傾向があると考えられるため、最も可能性が高いと判断できます。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午後:第78問

精神科薬物療法で誤っているのはどれか。  

1: 精神分裂病(統合失調症)-ハロペリドール

2: 神経症-ジアゼパム

3: うつ病-アミトリプチリン

4: 躁病-クロルプロマジン

5: てんかん-炭酸リチウム

第43回午前:第82問

統合失調症患者の作業療法場面での行動特徴で誤っているのはどれか。  

1: とっさの判断を求められると戸惑う。

2: 特定の作業活動に執着する。

3: 同時に二つの課題を与えられると混乱しやすい。

4: 新しいものに慣れるまで時間がかかる。

5: 計画的に物事を進めることが困難である。

第40回午前:第80問

作業療法場面での統合失調症者の行動特徴で誤っているのはどれか。  

1: 柔軟な判断が苦手である。

2: 計画的な遂行が苦手である。

3: 慣れの効果が持続する。

4: 注意の配分が片寄る。

5: 緊張の亢進が持続する。

第36回午前:第28問

55歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。29歳時に「『修道院に行けばお金をたくさんもらえる』という声が聞こえる」と言うようになり初回入院した。現在、4回目の入院中で、最近は病的な体験を述べることは減少したが、無為傾向が強いため、その改善を目的に作業療法が開始された。作業療法中、口周囲部に緩徐で不規則な不随意運動がみられた。この不随意運動はどれか。  

1: パーキンソニズム

2: 急性ジストニア

3: アカシジア

4: 遅発性ジスキネジア

5: 遅発性ジストニア

第44回午前:第85問

統合失調症回復期後期の作業療法の目的で適切なのはどれか。  

1: 対人関係技能の習得

2: 生活リズムの形成

3: 身辺処理の達成

4: 心身機能の回復

5: 楽しむ体験

第38回午前:第27問

42歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。25歳時に「お前は泥棒だ」という声が聞こえるようになり初回入院した。今回も幻聴と被害妄想が出現し3回目の入院。入院5週目で病状は落ち着き作業療法が依頼された。疲れやすさと抑うつ傾向が目立つ。開始後まもなく「退院して就職したい」と言ってきた。作業療法士の対処として適切でないのはどれか。  

1: 職種の検討

2: ストレス対処技能の訓練

3: 方針確認の会議の開催

4: 現在の障害の確認

5: 主治医との話し合い

第51回午前:第45問

統合失調症患者が「自分は不老不死の薬を開発して人類を救うと突然わかった」と述べた。この症状はどれか。2つ選べ。  

1: 誇大妄想

2: 作為体験

3: 妄想気分

4: 妄想知覚

5: 妄想着想

第44回午前:第84問

統合失調症回復期前期の作業療法で優先して考慮するのはどれか。  

1: 社会性

2: 疲労度

3: 就労準備性

4: 対人依存性

5: 作品の完成度

第43回午前:第29問

23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。作業療法導入時の面接事項で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 症状の内容

2: 睡眠の状態

3: 職場のストレス

4: 過去の親子関係

5: 現在困っていること

第47回午前:第97問

統合失調症で現れにくいのはどれか。  

1: 幻声

2: 思考奪取

3: 被影響体験

4: 解体した会話

5: 夜間の意識変容

第41回午前:第89問

気分障害(うつ状態)の患者の作業療法中にみられないのはどれか。  

1: 作業能率の低下

2: 作業種目への執着

3: 評価への高い関心

4: 複雑な作業への困惑

5: 失敗へのこだわり

第39回午前:第92問

作業療法場面で、治療者の賞賛を求め、他人の影響を受けやすく、不安定な感情が目立つのはどれか。  

1: 妄想性人格障害

2: 分裂病質人格障害

3: 依存性人格障害

4: 強迫性人格障害

5: 演技性人格障害

第53回午前:第97問

器質性精神障害について正しいのはどれか。  

1: 妄想はみられない。

2: 安定した人格を認める。

3: 記憶障害はみられない。

4: 抗精神病薬は投与しない。

5: 心理的要因の影響を受ける。

  • 答え:5
  • 解説:器質性精神障害は、脳の機能や構造に異常があることが原因で起こる精神障害であり、Alzheimer型認知症や脳血管障害、進行麻痺、頭部外傷、脳腫瘍などが成因となることがある。ストレスなどの心理的要因の影響を受けることがあります。
  • 選択肢1は間違いです。器質性精神障害では、意識混濁や顕著な幻覚などが明らかでない場合でも、器質性妄想状態を呈することがあります。
  • 選択肢2は間違いです。器質性精神障害では、人格変化や情意面の障害がみられることがあります。
  • 選択肢3は間違いです。器質性精神障害では、急性期の意識障害の回復期などに健忘症候群がみられることがあります。
  • 選択肢4は間違いです。器質性精神障害で生じる行動障害に対しては、抗精神病薬が処方されることがある。そのほか、抗うつ薬や睡眠導入剤などの向精神薬が処方されることもあります。
  • 選択肢5は正しいです。器質性精神障害はストレスなどの心理的要因の影響を受けることがあります。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午前:第77問

器質性精神障害患者において観察だけでは評価が困難なのはどれか。  

1: 理解力

2: せん妄

3: 対人関係

4: 病識

5: 意欲

第39回午後:第78問

精神遅滞(知的障害)の原因とならないのはどれか。  

1: ダウン症

2: フェニルケトン尿症

3: 血友病

4: 福山型先天性筋ジストロフィー

5: クレチン病

第57回午後:第44問

統合失調症の回復過程の急性期における作業療法として適切なのはどれか。  

1: 身体感覚の獲得

2: 現実への移行の準備

3: 身辺処理能力の回復

4: 生活管理能力の改善

5: 対人交流技能の改善

  • 答え:2
  • 解説:統合失調症の回復過程の急性期における作業療法は、現実への移行の準備が適切である。急性期では、幻覚や妄想などの精神症状があり、現実との境界が曖昧な状態から、現実への移行の準備が行われる。
  • 身体感覚の獲得は、急性期を過ぎて回復期前期に獲得を目指すものであり、急性期には適切ではない。
  • 現実への移行の準備は、急性期に適切な作業療法である。患者にとって現実見当ができるように、刺激の少ない環境を整えることが重要である。
  • 身辺処理能力の回復は、急性期に疲労した体力を回復させて、安全にADLが実行可能になった回復期に獲得を目指すものであり、急性期には適切ではない。
  • 生活管理能力の改善は、身辺処理能力が回復し、家庭や社会で生活するために、回復期後期または維持期に改善させるものであり、急性期には適切ではない。
  • 対人交流技能の改善は、ADLが身近な人たちとの環境で安定して遂行できるようになった回復期後期に、社会生活を予定しながら行われるものであり、急性期には適切ではない。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第51回午前:第97問

統合失調症の前駆期にみられるのはどれか。  

1: 聴覚過敏

2: 奇異な妄想

3: 滅裂な思考

4: 感情の平板化

5: 緊張病症候群

第43回午前:第30問

23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。この時期の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 職場復帰に向けての訓練

2: 他患者との場の共有

3: 対人交流技能の訓練

4: 金銭管理の練習

5: リラクセーション