第57回午後第17問の類似問題

第53回午後:第6問

21歳の男性。交通事故によるびまん性軸索損傷と診断された。意識は清明で運動麻痺はない。新しい物事を覚えるのが困難で記憶の障害が顕著である。この患者に対する適切なアプローチはどれか。  

1: 毎日異なる課題を与える。

2: 記憶の外的補助手段を使う。

3: 試行錯誤が必要な課題を行う。

4: 複数の学習課題を同時に行う。

5: 日課は本人のペースで柔軟に変更する。

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、記憶障害がある患者に対する適切なアプローチを選択することが求められています。記憶障害のある患者には、外的補助手段を使って記憶を補助する方法が適切です。
  • 毎日異なる課題を与えるのは負荷が大きく、十分な練習効果が得られないため、この方法は適切ではありません。
  • 記憶の外的補助手段を使うことで、日々行うことや注意すべきことをノートに健忘録のように記録しておき、これを見ながら行動することで、記憶障害による困難さを補助できるため、この方法が適切です。
  • 試行錯誤が必要な課題を行わせると、誤ったことも記憶できず、誤りを繰り返すことが多いため、この方法は適切ではありません。
  • 複数の学習課題を同時に行うと、進行状況の把握が困難になり、混乱しやすいため、この方法は適切ではありません。
  • 日課が本人のペースで進むことは良いですが、日課を変更することで、手続き記憶のように、一度修得したことを利用して行動することが困難になる可能性があるため、この方法は適切ではありません。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第45回午前:第30問

脳卒中片麻痺患者の左半側空間無視に対する導入時の理学療法で誤っているのはどれか。  

1: 理学療法士は左側に位置する。

2: 左側身体へ触覚刺激を高める。

3: 左側への体軸内回旋を加える。

4: 鏡による視覚刺激を利用する。

5: 右方から左方へ注意を移動させる。

第44回午前:第50問

単純ヘルペスウイルス脳炎後の患者。意識は清明で日常会話は可能である。残存症状として可能性の高いのはどれか。  

1: 流暢性の低下

2: 記銘力の低下

3: 拮抗失行

4: 相貌失認

5: 半側空間無視

第55回午前:第8問

78歳の女性。右利き。脳梗塞による左片麻痺で入院中。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅴ、手指Ⅵ、下肢Ⅴ。歯がなく、きざみ食をスプーンで全量自力摂取しているが、次から次へと食べ物を口に運ぶ。改訂水飲みテスト〈MWST〉は5点、反復唾液嚥下テスト〈RSST〉は4回/30秒であった。この患者への対応で正しいのはどれか。  

1: 摂食嚥下に問題の無い患者の対面に座らせる。

2: 食前に耳下腺マッサージを行う。

3: 主菜・副菜にとろみをつける。

4: 小さいスプーンを使用させる。

5: 患者の左空間に皿を置く。

  • 答え:4
  • 解説:この患者は嚥下自体に問題はないが、次から次へと食べ物を口に運ぶため誤嚥の危険がある。そのため、一口量を減らすよう小さいスプーンを使用させるのが適切な対応である。
  • 摂食嚥下に問題のない患者の対面に座らせることで、誤嚥のない人の食べ方をモデルにして動作を学習させることができる。ただし、この患者は自己摂取の動作自体は可能であり、嚥下自体には問題がないため、この対応は必要ではない。
  • この患者は嚥下自体には問題がないと考えられるため、耳下腺マッサージの必要性は低い。この選択肢は適切ではない。
  • この患者は嚥下自体には問題がないと考えられるため、とろみ付けする必要性は低い。この選択肢は適切ではない。
  • この患者は次から次へと食べ物を口に運んでしまうため、誤嚥の危険がある。一口量を減らすよう、小さいスプーンを使用させるとよい。この選択肢が正しい対応である。
  • 問題文には、この患者が半側空間無視を呈している記載はない。ただし、右利きで左片麻痺であることから、半側空間無視が生じた場合は左半側空間無視になることが予想される。そのため、患者の左空間に皿を置くことは有効ではない。この選択肢は適切ではない。
  • 科目:脳血管疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第57回午前:第90問

脳梗塞の発生部位と出現する症状の組合せで正しいのはどれか。  

1: Broca領域 ── 遂行機能障害

2: 右小脳半球 ── 左上下肢の運動失調

3: 右内包後脚 ── 左上下肢の運動麻痺

4: 左前頭葉 ── 左半側空間無視

5: 左放線冠 ── 感覚性失語

  • 答え:3
  • 解説:脳梗塞の発生部位によって出現する症状は異なります。この問題では、それぞれの部位における症状を正確に理解することが求められています。
  • Broca領域は運動性失語の症状が現れる部位であり、遂行機能障害は前頭葉で見られるため、この選択肢は誤りです。
  • 右小脳半球では、右(同側)上下肢の運動失調が見られるため、この選択肢は誤りです。小脳半球の症状には、同側上下肢の運動失調や筋緊張の低下が含まれます。
  • 右内包後脚では、左上下肢の運動麻痺が見られるため、この選択肢は正しいです。
  • 左前頭葉では非流暢性失語が見られるため、この選択肢は誤りです。左半側空間無視は、右頭頂葉後部で見られる症状です。
  • 左放線冠は部位によって様々な症状が現れますが、感覚性失語はWernicke領域で見られるため、この選択肢は誤りです。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第43回午前:第16問

63歳の男性。健康診断で不整脈を指摘されたが放置していた。職場で突然倒れ病院に搬送された。重度構音障害と重度左片麻痺とが認められた。発症2日目のMRIを写真に示す。意識状態は徐々に改善し、左上下肢の動きも出現した。2週後にワルファリンカリウムの投与が開始された。この患者の心電図として可能性の高いのは①~⑤のどれか。 

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1: ①

2: ②

3: ③

4: ④

5: ⑤

第52回午後:第11問

57歳の男性。筋萎縮性側索硬化症と診断されて3年が経過。四肢や体幹に運動麻痺を生じてベッド上の生活となりADLは全介助。さらに球麻痺症状を認め、安静時も呼吸困難を自覚する。この患者がコミュニケーション機器を使用する際の入力手段として適切なのはどれか。  

1: 舌

2: 手指

3: 口唇

4: 呼気

5: 外眼筋

第57回午後:第3問

60歳の男性。脳血管障害による右片麻痺。ベッドから車椅子への移乗は1人で何とか可能である。ベッドから車椅子への移乗場面の初回評価において、ベッド、車椅子および作業療法士の相対的な位置関係で適切なのはどれか。

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第57回午後:第19問

72歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。座位姿勢と机上での検査結果を図に示す。理学療法として誤っているのはどれか。 

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1: 視覚探索課題を行う。

2: 後頸部に振動刺激を行う。

3: 車椅子の右側のブレーキレバーを延長する。

4: 対象物が右へ偏倚するプリズム眼鏡をかけて練習する。

5: 車椅子駆動時に進行方向の左側に注意するよう指導する。

第39回午前:第53問

左大脳半球の病変で生じにくい高次脳機能障害はどれか。  

1: 失 語

2: 失 算

3: 純粋失読

4: 観念運動失行

5: 運動維持困難

第49回午後:第4問

65歳の男性。右利き。左上下肢の脱力のため搬送された。頭部MRAを示す。この患者に絵の模写を行わせると、図のように描いた。この患者に伴いやすい高次脳機能障害はどれか。 

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1: 失語症

2: 観念失行

3: 純粋失読

4: 左右失認

5: 着衣障害

第47回午後:第9問

65歳の男性。右利き。左中大脳動脈領域の脳梗塞による右片麻痺。発症後3週経過した時点でBrunnstrom法ステージは上肢、手指および下肢ともにI。介助で膝立ち位をさせると体幹が前方へ崩れてしまう。バイタルサインは安定している。この患者に対する理学療法として適切なのはどれか。  

1: 長下肢装具を装着した状態での立位訓練

2: 足継手付きプラスチック製短下肢装具を装着した状態での歩行訓練

3: 床からの立ち上がり訓練

4: 自転車エルゴメーターによる有酸素運動

5: 浴槽への移乗訓練

第42回午前:第11問

75歳の女性。1か月前に脳梗塞右片麻痺を発症した。ブルンストローム法ステージは上肢II・手指II・下肢III。現在のADLは次のとおりである。整容は自立。食事、着替え、車椅子・ベッド間の移乗、トイレ動作、歩行は部分介助。排便、排尿とも失禁はない。階段昇降と入浴は全介助である。Barthel indexは何点か。  

1: 15点

2: 30点

3: 45点

4: 60点

5: 75点

第49回午後:第5問

58歳の男性。生来健康であったが、突然のめまいと歩行困難で救急搬送された。脳梗塞の診断で理学療法が開始された。理学療法の初期評価では、めまい、眼振とともに、右側には小脳性の運動失調、Horner症候群および顔面の温痛覚障害がみられた。左側には上下肢の温痛覚障害がみられたが深部感覚は保たれていた。病巣はどれか。  

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第39回午前:第7問

85歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。発症後8か月。ブルンストローム法ステージは上肢、手指、下肢ともにIII。短下肢装具を自立装着し、T字杖で室内移動は自立。入浴は浴室内移動介助。この患者の福祉用具・住環境指導で適切でないのはどれか。2つ選べ。  

1: ベッドは健側を壁側にくるように設置

2: ベッドに立ちあがりバーを設置

3: 浴室内に手すりを設置

4: 浴槽内にバスリフトを設置

5: 玄関に手すりを設置

第47回午前:第9問

60歳の男性。仕事中に意識障害を発症したため、救急車で搬入された。緊急手術を行い順調に経過していたが、術後7日目に突然右片麻痺が出現した。入院時の頭部CTを示す。麻痺の原因として最も考えられるのはどれか。 

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1: 正常圧水頭症

2: 血管攣縮

3: 脳内出血

4: 脳挫傷

5: 脳膿瘍

第43回午前:第12問

52歳の女性。右手根管症候群。右上肢に感覚障害と運動麻痺を認める。感覚障害の領域で正しいのはどれか。  

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第50回午前:第20問

60歳の男性。脳梗塞による片麻痺と高次脳機能障害に対して理学療法を実施している。時折、能力以上の動作を行おうとするために転倒のリスクが指摘されていた。理学療法終了後、搬送担当者がわずかに目を離した間に立ち上がりバランスを崩して床に座りこんだが、明らかな打撲や血圧の変化はみられなかった。対応として適切でないのはどれか。  

1: 家族に経過を説明する。

2: 再発防止の具体案を提案する。

3: 口頭で速やかに主治医へ報告する。

4: 発生した状況を詳細に文書で報告する。

5: 理学療法士に責任がないことを明確にする。

第48回午後:第5問

86歳の女性。脳梗塞による左片麻痺、発症後1年半が経過した。ADLは介助すればおかゆなどの調理食を食べる以外は全介助、ドーナツ型の枕を使用してベッド上で臥床している。全身の筋萎縮、筋短縮と関節拘縮を著明に認める。退院時に介護保険を利用してベッドやマットを準備したが、体圧分散マットのような特殊マットは利用していない。作業療法士が自宅訪問したときのベッド上での肢位を示す。褥瘡予防と姿勢保持のために背臥位でポジショニングを行う。クッションを置く部位で正しいのはどれか。 

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1: 後頸部

2: 肩甲骨背面

3: 腰背部

4: 右大転子部

5: 両大腿内側

第57回午後:第13問

50歳の女性。脳出血後の左片麻痺。発症後2か月経過し、Brunnstrom法ステージ上肢Ⅴ、手指Ⅴであった。図の作業活動のうち、この患者が困難なのはどれか。

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