56歳の男性。左片麻痺。脳梗塞発症後3 か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢III、手指III、下肢IV。認知や感覚に問題はない。この患者の動作指導で適切でないのはどれか。
1: 寝返りでの肩甲帯の前方突出と肩関節内転
2: 前開きシャツの袖通しでの肘伸展
3: ファスナー開閉での母指と示指での側腹つまみ
4: 食事中のテーブル上での上肢保持
5: 小物入れ保持での肩内旋・肘屈曲
脳卒中患者の摂食・嚥下障害で誤っているのはどれか。
1: 仮性球麻痺や球麻痺に伴いやすい。
2: 急性期には比較的高頻度にみられる。
3: 水やお茶は誤嚥しやすい。
4: リクライニング位は誤嚥防止に役立つ。
5: 右側の咽頭麻痺では顔を左に向けて食べさせる。
頭部単純CTで発症直後から診断できるのはどれか。
1: 脳梗塞
2: 脳出血
3: Parkinson病
4: 多発性硬化症
5: 白質ジストロフィー
脳卒中片麻痺の歩行訓練で阻害因子となりにくいのはどれか。
1: 半側空間無視
2: 表在感覚障害
3: 膝関節屈曲拘縮
4: 弛緩性麻痺
5: 疼痛
60歳の男性。右利き。脳梗塞を発症し、回復期リハビリテーション病棟に入院中である。食事時に右手でスプーンの柄を握りこんでしまい、うまくスプーン操作ができず、介助が必要になることが多いが、少しずつ食事動作が円滑にできる場面が増えてきている。頭部MRIを示す。この食事動作の病態として考えられるのはどれか。
1: 観念失行
2: 視覚性失認
3: 運動維持困難
4: 右上肢運動麻痺
5: 右上肢深部覚障害
59歳の女性。脳梗塞発病後、小梗塞の再発を繰り返し精神症状が前景化したため、精神科病院に転院になった。記銘力障害があるが、理解力や判断力は日によって波がある。言語がやや不明瞭で、移動は小刻み歩行である。この患者の病態で正しいのはどれか。
1: 仮性認知症
2: 早発認知症
3: まだら認知症
4: 全般性認知症
5: 視床性認知症
60歳の男性。右利き。脳梗塞を発症し、回復期リハビリテーション病棟に入院中である。食事時に右手でスプーンの柄を握りこんでしまい、うまくスプーン操作ができず、介助が必要になることが多いが、少しずつ食事動作が円滑にできる場面が増えてきている。頭部MRIを示す。この食事動作の病態として考えられるのはどれか。
1: 観念失行
2: 視覚性失認
3: 運動維持困難
4: 右上肢運動麻痺
5: 右上肢深部覚障害
認知症の症状とその作業特徴の組合せで正しいのはどれか。
1: 失行 ― 手順に固執する。
2: 失語 ― 聞いてないことを始める。
3: 失認 ― 作業対象を取り違える。
4: 見当識障害 ― 作業の指示に泣き出す。
5: 遂行機能障害 ― 他人の作品を持ち帰る。
68歳の男性。妻と2人暮らし。脳血管障害による右片麻痺。発症後11か月経過。軽度の失語症と全身の持久力低下とがみられる。ブルンストローム法ステージは上肢III、手指II、下肢III。短下肢装具装着で介助歩行が可能である。住居は平屋の日本家屋である。家庭復帰を目的とした作業療法を実施することとなった。適切でないのはどれか。
1: 床からの立ち上がり動作の介助指導
2: ポータブルトイレへの移乗動作訓練
3: 下肢装具の着脱訓練
4: 上肢の自動介助運動の指導
5: 右手でのボタン着脱訓練
60歳の女性。主婦。発症後2か月の脳卒中右片麻痺。ブルンストローム法ステージは上下肢、手指いずれもIVである。認知的問題はない。表は患者が現時点で改善したいと考える活動とそれらの活動の重要さ、出来ばえ、現状の満足感を各々10点満点で 主観的に判断した結果を示す。この表から作業療法士がする判断で適切なのはどれか。
1: 「炊事」へのアプローチは満足感が得やすい。
2: 「買物」へのアプローチは成功体験が得やすい。
3: 「電話」へのアプローチは優先度が高い。
4: 列挙された活動のニーズは同等である。
5: 列挙された活動の意味と行い方を分析する。
脳卒中片麻痺による痙性歩行の患肢の特徴で誤っているのはどれか。
1: 立脚期の短縮
2: 遊脚期の股関節内旋
3: 尖 足
4: 足部の内反
5: 反張膝
大脳の領野と部位の組合せで正しいのはどれか。
1: 一次運動野 - 側頭葉
2: 一次嗅皮質 - 後頭葉
3: 一次視覚野 - 前頭葉
4: 一次聴覚野 - 辺縁葉
5: 一次体性感覚野 - 頭頂葉
Wallenberg症候群において病巣と同側に認めるのはどれか。2つ選べ。
1: 下肢麻痺
2: 小脳失調
3: 声帯麻痺
4: 上下肢の触覚低下
5: 上下肢の温痛覚脱失
認知症をきたす疾患で脳外科的手術によって認知機能が改善する可能性があるのはどれか。2つ選べ。
1: Lewy小体型認知症
2: 進行性核上性麻痺
3: 慢性硬膜下血腫
4: Wernicke脳症
5: 正常圧水頭症
脳血管障害の症状と理学療法との組合せで適切でないのはどれか。
1: 関節拘縮-モビライゼーション
2: 下肢共同運動-ブリッジ運動
3: 肩手症候群-ホットパック
4: 肩関節亜脱臼-肩関節周囲筋の同時収縮
5: 非対称性座位姿勢-体幹装具の作製
高次脳機能障害と在宅での生活指導との組合せで正しいのはどれか。
1: 半側空間無視-車の免許証を返納させる。
2: 観念失行-病前からなじみのある方法を用いる。
3: 手指失認-料理でナイフを用いない。
4: 構成失行-場面にあった服装の指導をする。
5: 喚語障害-トーキングエイドの使用を指導する。
アテトーゼ型脳性麻痺児の症状と訓練課題との組合せで適切なのはどれか。
1: 定頸不良 — 背臥位で下肢を挙上する。
2: 体幹過伸展 — 座面の高い椅子で座位を保持する。
3: 手指の過伸展 — 豆をつまむ。
4: 目と手の協調障害 — ボールプールで遊ぶ。
5: 動的バランス不良 — セラピーボールに乗って揺らす。
70歳の男性。15年前の脳出血による右痙性片麻痺。右尖足に対して機能的電気刺激を行うこととした。刺激部位として適切なのはどれか。
1: A
2: B
3: C
4: D
5: E
小脳症状として適切なのはどれか。2つ選べ。
1: ジスメトリー
2: 折りたたみナイフ現象
3: 深部感覚障害
4: 病的反射陽性
5: 筋緊張低下
80歳の女性。5年前に発症した脳梗塞による右片麻痺がある。Brunnstrom法ステージは上肢、手指および下肢でⅢである。全失語を認める。FIMでは、ベッドへの移乗項目は3点で、車椅子での移動項目は3点である。訪問リハビリテーションを導入する際、目標として適切なのはどれか。
1: 屋外杖歩行の自立
2: 屋内杖なし歩行の獲得
3: 移乗動作の安定性の改善
4: 右手指機能の改善
5: 失語症の改善