第34回午後第76問の類似問題

第53回午後:第45問

うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴はどれか。2つ選べ。  

1: 多幸的である。

2: 社交的に振る舞う。

3: 物忘れがみられる。

4: 精神運動抑制がみられる。

5: 能力低下に無関心である。

  • 答え:3 ・4
  • 解説:仮性認知症は、うつ状態にある高齢者が認知症の検査に答えるのに時間がかかるなど、あたかも認知症のように見える状態です。うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴として、物忘れがみられる(選択3)と精神運動抑制がみられる(選択4)が正しい選択肢です。
  • 選択1は間違いです。うつ病による仮性認知症患者ではうつ症状があるため、多幸的な様子はみられません。心理検査では投げやりな様子がみられることがあります。
  • 選択2は間違いです。うつ症状のある高齢者は、不安・焦燥感が強いうえ、心気的になりやすく、身体的愁訴が多いため、社交的に振る舞うことはありません。貧困・罪業・心気妄想や被害妄想などの精神病症状を伴うこともあります。
  • 選択3は正しいです。うつ病による仮性認知症では、記憶障害や遂行機能障害をみとめることがあります。これは、うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴の一つです。
  • 選択4は正しいです。うつ症状による情報処理の速度低下により、一時的に応答時間が遅くなることがあります。これは精神運動抑制の症状の一つであり、うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴の一つです。
  • 選択5は間違いです。仮性認知症は、認知症とは異なり、自らの能力に対する認識が著しく低下していることはありません。むしろ、うつ状態により、能力低下を憂いていることがある。認知検査の時は「わかりません」「ああ、こんなこともわからなくなった」といった発言のように、能力低下を自覚できます。
  • 科目:気分障害
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第44回午前:第86問

気分障害(うつ状態)の患者の作業療法中にみられないのはどれか。  

1: 疲れやすい。

2: 頑張り過ぎる。

3: 失敗にこだわる。

4: 興味が移りやすい。

5: 意思決定が苦手である。

第35回午前:第95問

自閉症児の作業療法でみられないのはどれか。 ア.相手に視線を合わせる。イ.身体的接触を求める。 ウ.集団の中で孤立している。エ.同一の作業にこだわる。オ.道具の位置にこだわる。  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第46回午前:第47問

気分障害について正しいのはどれか。  

1: 大うつ病は男性に多い。

2: 躁病の思考障害には観念奔逸がある。

3: 季節性感情障害の症状は冬に改善する。

4: 大うつ病の思考障害には思考途絶がある。

5: 仮性認知症は双極性感情障害に出現しやすい。

第37回午前:第81問

精神分裂病(統合失調症)患者の作業場面で観察されるのはどれか。2つ選べ。 ア.注意の狭さイ.疲れやすさウ.興味の拡散エ.探索行動オ.他者への介入  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第53回午後:第100問

うつ病の患者への対応として適切でないのはどれか。  

1: 急性期には休息をとらせる。

2: 自殺しないように約束させる。

3: 重要な問題の決定を先延ばしさせる。

4: 抗うつ薬の副作用について説明する。

5: うつ病であることを伝えずに伏せておく。

  • 答え:5
  • 解説:うつ病の患者への対応として適切でないのは、うつ病であることを伝えずに伏せておくことです。患者には病気の状態や回復の可能性を伝えることが重要です。
  • 急性期には休息をとらせることは適切です。うつ病の急性期は薬物療法を中心とする治療が優先され、患者がゆっくり休息をとれるように環境を整備する必要があります。
  • 自殺しないように約束させることは適切です。うつ病患者の自殺の危険は回復期に高まるため、早まった行動をとらないように約束を交わす必要があります。
  • 重要な問題の決定を先延ばしさせることは適切です。うつ病では判断力や決断力が低下しているため、重要な問題の決定は先延ばしさせた方がよいです。
  • 抗うつ薬の副作用について説明することは適切です。抗うつ薬には副作用が多くあるため、服薬の必要性のみにとどまらず、副作用の内容についても説明する必要があります。
  • うつ病であることを伝えずに伏せておくことは適切でないです。患者にはその時点での状態が病気の一過程であること、また病気は必ず回復することを伝える必要があります。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第39回午前:第97問

多動性障害で観察されるのはどれか。2つ選べ。 ア.順番を待てる。イ.課題をやり遂げる。ウ.他者と関わらない。エ.興味が移りやすい。オ.忘れ物が多い。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第35回午前:第89問

うつ病患者の作業療法中に観察される特徴で誤っているのはどれか。  

1: 脱線しやすい。

2: 自己決定力が低下する。

3: 自己卑下感を抱く。

4: 無理をしやすい。

5: 依存心が高まる。

第35回午後:第75問

うつ病にみられないのはどれか。  

1: 連合弛緩

2: 行動制止

3: 希死念慮

4: 日内変動

5: 罪業妄想

第44回午後:第98問

うつ病に特徴的な症状はどれか。2つ選べ。  

1: 感情鈍麻

2: 激越症状

3: 早朝覚醒

4: 滞続言語

5: 滅裂思考

第35回午前:第74問

失調症患者の症候とその原因との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.企図振戦-固有感覚性イ.Romberg徴候-固有感覚性ウ.ジスメトリー-小脳性エ.羅針盤歩行-小脳性オ.変換運動障害-後索性  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第48回午後:第96問

気分(感情)障害の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: うつ病は男性に多い。

2: うつ病の生涯有病率は約1%である。

3: 身体疾患を有する患者でうつ病の有病率が高い。

4: 双極性感情障害はうつ病より遺伝的素因の関与が強い。

5: 双極性感情障害はうつ病より平均初発年齢が高い。

第34回午前:第61問

失語症患者に創作作業を指導するときの対応で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.大きな声で話す。イ.反応を見ながら話す。ウ.身振りを加えて説明する。エ.言葉で詳しく説明する。オ.専門用語を用いて話す。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第34回午前:第90問

うつ病の作業療法の治療計画で適切でないのはどれか。  

1: うつ状態の改善

2: 自殺企図の予防

3: 家族関係の調整

4: 病状の認識への促し

5: 病前の生活場に復帰

第46回午前:第48問

うつ状態の作業療法における留意点で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 生活に関連する活動を行う。

2: 気分転換の方法を検討する。

3: 社会適応のための耐性を高める。

4: 病前に得意だったことを優先する。

5: 他者との競争を作業に取り入れる。

第36回午前:第85問

双極性感情障害(躁うつ病)の患者で特徴的でないのはどれか。  

1: 攻撃的な言動

2: 罪責的な言動

3: 確認的な言動

4: 誇大的な言動

5: 干渉的な言動

第53回午前:第99問

「自分がやっていることなのに、自分がやっている感じがしない」と訴える患者の症状はどれか。  

1: 恐怖症

2: 拒絶症

3: 離人症状

4: 心気症状

5: 感情鈍麻

  • 答え:3
  • 解説:この問題では、患者が「自分がやっていることなのに、自分がやっている感じがしない」と訴える症状について尋ねています。この症状は離人症状に該当します。
  • 恐怖症は神経症性障害の一種で、通常は危険ではない状況や対象に対して不安が誘発され、それらを回避しようとする症状です。この症状は、自分がやっている感じがしないという訴えとは関係がありません。
  • 拒絶症は緊張型統合失調症の症状の一つで、他人の命令や期待を態度や行動で拒否するものです。この症状も、自分がやっている感じがしないという訴えとは関係がありません。
  • 離人症状は、うつ病や恐怖性不安障害、強迫性障害などで見られる症状で、自分の外の世界や自分自身に対する実感が薄れてしまい、自分が自分でないような感覚が生じるものです。この症状が「自分がやっていることなのに、自分がやっている感じがしない」という訴えに該当します。
  • 心気症状は神経症性障害の一種で、身体的異常がないのに頭痛やめまいなどを感じ、病気ではないかと気を病むものです。この症状は、自分がやっている感じがしないという訴えとは関係がありません。
  • 感情鈍麻は慢性期の統合失調症患者などに見られる症状で、普通であれば感情反応を引き起こすような刺激があるにも関わらず、感情が起こらない状態です。この症状も、自分がやっている感じがしないという訴えとは関係がありません。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第54回午前:第96問

うつ病に起こりやすい思考障害はどれか。  

1: 迂遠

2: 観念奔逸

3: 思考制止

4: 思考途絶

5: 滅裂思考

  • 答え:3
  • 解説:うつ病に起こりやすい思考障害は思考制止です。これは、思考の進行が遅くなり、浮かんでくる観念も乏しくなる症状で、うつ病やその他の抑うつ状態でみられます。
  • 迂遠は、思考の目標は失われていないが、目標とはあまり関係のない枝葉の観念にとらわれ、まわりくどい状態である。これはてんかん性性格変化や知的障害でみられるため、うつ病には該当しません。
  • 観念奔逸は、思考進行が異常に速く、思考の方向性が変わりやすいため、全体としては統一性を欠く思考になりがちな状態である。これは躁状態に特有であり、うつ病には該当しません。
  • 思考制止は、思考の進行が遅くなり、浮かんでくる観念も乏しくなる症状である。これはうつ病やその他の抑うつ状態でみられるため、うつ病に起こりやすい思考障害として正しい選択肢です。
  • 思考途絶は、思考の進行が突然中断され、話をしていて急に止まってしまう状態である。これは統合失調症に特有であり、うつ病には該当しません。
  • 滅裂思考は、思考の流れに前後の関連性と統一性が欠け、思考目標も定まらず、周囲の人には意味が理解できない状態である。この症状は特定の疾患に特有ではないが、うつ病に起こりやすい思考障害としては不適切です。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第38回午前:第82問

作業療法の場面で躁状態とうつ状態に共通してみられるのはどれか。  

1: 他者への干渉

2: 焦燥感の表出

3: 自殺に関する言動

4: 他罰的な言動

5: 自己評価の低下

第46回午後:第18問

22歳の男性。統合失調症。作業療法の開始後、しばらくして「周りの人が自分の悪口を言っている気がする」と訴えてきた。作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 訴えを助長しないよう聞き流す。

2: 個室に移動させ、作業を継続させる。

3: 休憩を取り入れ、周りの人たちの様子を観察させる。

4: 勘違いであることを説明し、気にしないよう説得する。

5: 周りの人たちに、悪口を言ったかどうかを1人ずつ確認する。