20歳の男性。脊髄損傷(第12胸髄節まで機能残存)。この患者のキャスター上げ訓練で誤っているのはどれか。
1: 理学療法士は車椅子の後方に立つ。
2: ひもはクロスバーに結ぶ。
3: 一旦前進して止めるようにして上げる。
4: 後方に転倒しやすいときは頸部を屈曲させる。
5: ハンドリムから手を放さないようにバランスをとる。
75歳の男性。3年前にParkinson病を発症。Hoehn & Yahrの重症度分類ステージⅢ。3か月前からトイレ前で小刻み歩行を生じるほか、歩行や立ち座りが不安定となり、屋内移動で妻の介助が必要となった。現在、妻とマンションで2人暮らしである。自宅の住環境整備で適切でないのはどれか。
1: ベッドに介助バーを設置する。
2: 居室の出入り口を開き戸にする。
3: 脱衣場と浴室の段差を解消する。
4: 寝室からトイレの廊下に手すりを設置する。
5: トイレ前の廊下にはしご状の目印をつける。
40歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症から2年で、下肢には軽度の痙性麻痺が認められ、膝折れやつまずきなどの歩行障害が出現している。上肢は筋萎縮が著明で食事や衣服着脱は全介助。構音障害も出現している。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸訓練
2: 上肢のROM訓練
3: 上肢の抵抗運動訓練
4: 立位バランス訓練
5: 短下肢装具での歩行訓練
58歳の男性。歩行時のふらつきを訴えて受診した。歩隔はやや広いが左右方向は安定しており、前後方向への振り子様の歩容がみられる。検査結果を表に示す。協調運動改善のための理学療法として適切なのはどれか。
1: 自転車エルゴメーターによるペダリング運動
2: rhythmic stabilization
3: 下肢筋群の持続的伸張
4: Frenkel体操
5: Epley法
パーキンソン病患者の作業種目で適切でないのはどれか。
1: 体幹の回旋を含んだ棒体操
2: 立位でのシャッフルボード
3: 机上での織物
4: 机上での木彫
5: 壁面を利用したはり絵
75歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後1か月で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。平行棒内歩行にて立脚相で図のような状況を呈した。立位歩行練習時の患側への対応で適切でないのはどれか。
1: 踵部の補高
2: 短下肢装具の使用
3: 膝屈曲位での立位保持練習
4: 前脛骨筋の治療的電気刺激
5: 下腿三頭筋へのタッピング
65歳の男性。脊髄小脳変性症。四肢の企図振戦があり、起立および歩行は可能であるが、方向転換ではバランスを崩しやすい。適切な運動療法はどれか。
1: 棒体操
2: ロフストランド杖による4点歩行
3: 手拍子のリズムに合わせた歩行
4: ボール上座位バランス
5: モンキーウォーク
70歳の女性。Parkinson病。Hoehn & Yahrの重症度分類ステージⅢ。自宅で頻回に転倒し、日常生活に支障をきたすようになった。この患者に対する指導として適切なのはどれか。
1: 直線的な方向転換をする。
2: 歩行時に体幹を屈曲する。
3: 車椅子駆動の方法を指導する。
4: リズムをとりながら歩行する。
5: 足関節に重錘バンドを装着して歩行する。
48歳の女性。関節リウマチ。スタインブロッカーのステージIII、クラスIII。ADLを維持・向上するための運動指導で誤っているのはどれか。
1: 膝の屈曲拘縮予防に夜間装具を使用する。
2: 立ち上がり訓練は高めの椅子で行う。
3: 炎症の強い時期の可動域訓練は自動運動を中心に行う。
4: ベッド上での起き上がりはひもを引っ張る方法で行う。
5: 食事動作や更衣動作自立のため、肩・肘の可動域訓練を行う。
両膝関節の屈曲可動域が0〜90°に制限されている患者に指導する床からの立ち上がり方法はどれか。
1: 背臥位→蹲踞位(しゃがんだ姿勢)→立位
2: 背臥位→蹲踞位(しゃがんだ姿勢)→高這い位→立位
3: 四つ這い位→高這い位→立位
4: 四つ這い位→膝立ち位→片膝立ち位→立位
5: 横座り位→膝立ち位→片膝立ち位→立位
Parkinson病のYahrの重症度分類と訓練内容との組合せで誤っているのはどれか。
1: ステージI-自転車エルゴメータ
2: ステージII-歩行訓練
3: ステージIII-ADL訓練
4: ステージIV-方向転換の訓練
5: ステージV-胸郭ストレッチ
53歳の女性。パーキンソン病。ヤールの重症度分類ステージIII。薬物コントロールができ次第退院の予定である。作業療法で適切でないのはどれか。
62歳の男性。5年前に脊髄小脳変性症と診断され、徐々に歩行障害が進行している。体幹失調が顕著で、下肢には協調運動障害があるが筋力は保たれている。歩隔をやや広くすることで左右方向は安定しているが、前後方向への振り子様の歩容がみられる。最近になって自力歩行が困難となり、理学療法で歩行器を用いた歩行を練習している。この患者の歩行器に工夫すべき点で適切なのはどれか。
1: サドル付型を用いる。
2: ピックアップ型を用いる。
3: 歩行器は軽量のものを選ぶ。
4: 上肢支持面の側方に重錘を装着する。
5: 上肢支持面は前腕部で支持できる高さにする。
53歳の女性。パーキンソン病。ヤールの重症度分類ステージIII。薬物コントロールが出来次第退院の予定である。作業療法で適切でないのはどれか。
パーキンソン病の理学療法について適切でないのはどれか。
1: 肘這い位での頸部・体幹伸展訓練
2: 体幹の回旋訓練
3: ロフストランド杖を用いた歩行訓練
4: 目印をまたぐ歩行訓練
5: かけ声を利用した歩行訓練
45歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症から1年経過している。ADLは自立しているが、主に下肢の筋力低下、バランス不良および鶏歩が認められる。理学療法で適切なのはどれか。
1: 車椅子操作の練習
2: 下肢の漸増抵抗運動
3: 両松葉杖での歩行練習
4: 感覚再教育によるバランス練習
5: プラスチックAFOを装着した歩行練習
50歳の男性。Parkinson病。発症後5年を経過し、すくみ足が出現してきている。自宅で転倒が頻回に生じている。転倒予防として自宅の廊下に模様を入れる際に効果的な図柄はどれか。
50歳の男性。Parkinson病。4年前から右足のふるえが出現し、抗Parkinson病薬を服用している。ADLは自立し、家事を行うことはできているが、作業に時間がかかるようになった。最近、下り坂の途中で足を止めることができず、前方へ転倒するようになったという。自宅でバランス練習を行うことになった。練習方法として適切なのはどれか。
20代の男性。頸髄損傷完全麻痺(Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C6B2)。仰臥位から長座位へ垂直方向の起き上がり動作獲得のために練習を行っている。図に示す肢位で肩甲帯を左右に振り重心を移動することを繰り返す。正常以上の関節可動域拡大を目的とした関節運動はどれか。
1: 頸部伸展
2: 肩甲骨外転
3: 肩関節水平伸展
4: 肩関節内旋
5: 肩関節外旋
46歳の男性。脊髄小脳変性症。最近、歩行が不安定となり、壁を伝うことが多くなってきた。片脚起立は困難。複視と眼振が強く、日常生活でも気分不良となる。理学療法として適切なのはどれか。
1: 継ぎ足歩行
2: Frenkel体操
3: 号令を用いた歩行
4: バランスボードを用いた起立訓練
5: リズミック・スタビリゼーション