63歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後2か月。歩行時の立脚相に図のような現象を認めた。患側に対する理学療法で適切でないのはどれか。
1: 下腿三頭筋のタッピング
2: 前脛骨筋の治療的電気刺激
3: 短下肢装具を用いた歩行
4: 膝屈曲位での体重支持
5: 下腿後面のアイシング
EMGバイオフィードバックが使用される訓練について適切でないのはどれか。
1: 麻痺筋の促通
2: 筋緊張の抑制
3: 筋力増強訓練
4: 感覚再教育訓練
5: 協調性訓練
他動運動の目的で適切でないのはどれか。
1: 関節拘縮の予防
2: 筋力の維持
3: 筋長の維持
4: 末梢循環の改善
5: 固有受容器に対する刺激
末梢性顔面神経麻痺回復初期の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 兎眼の管理指導
2: 顔面のマッサージ
3: 顔面筋のストレッチ
4: 筋電図バイオフィードバック療法
5: 顔面のコールドパック
60歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。狭心症の既往がある。運動療法で誤っているのはどれか。
1: 訓練中は心電図をモニターする。
2: 運動負荷テストによって許容される最大心拍数を決定する。
3: 冷汗、顔面蒼白があれば訓練を中止する。
4: 訓練中に胸骨下部の痛みを訴えたら狭心痛を疑う。
5: 左肩他動運動は狭心痛を誘発する。
高齢者の脊椎圧迫骨折の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 急性期は下肢の等尺性訓練を行う。
2: 早期離床を促す。
3: コルセットを作製する。
4: 股関節の伸筋を強化する。
5: 体幹筋は腹筋を中心に強化する。
疾患と用いられる自助具の組合せで正しいのはどれか。
1: 片麻痺 - ボタンエイド
2: Parkinson病 - BFO
3: 関節リウマチ - 起き上がりひも
4: 脊髄小脳変性症 - リーチャー
5: 筋萎縮性側索硬化症 - 軽量太柄スプーン
長下肢装具の適応はどれか。
1: 筋萎縮性側索硬化症
2: 第2腰髄残存レベルの脊髄損傷
3: 関節リウマチで人工膝関節置換術後
4: 外傷性股関節後方脱臼で坐骨神経麻痺
5: 下肢Brunnstrom法ステージIVの脳卒中片麻痺
60歳の男性。パーキンソン病。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸訓練
2: 伸張訓練
3: バランス訓練
4: 小文字の書字訓練
5: 台からの立ち上がり訓練
CI療法(constraint-induced movement therapy)について適切なのはどれか。
1: Brunnstrom法ステージ上肢Ⅱ、手指Ⅱに適応となる。
2: 段階的に麻痺側上肢の使用を促す訓練方法を用いる。
3: 重度の感覚障害の患者に高い効果が期待できる。
4: 毎日1時間の練習を2週間実施する。
5: 急性期の患者に用いる。
変形性膝関節症の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 下肢伸展挙上訓練
2: スクワット
3: 膝関節への温熱療法
4: 楔状足底板
5: 膝関節サポーター
45歳の男性。半年前から左上肢遠位部の脱力、3か月前から左上肢の筋萎縮と右上肢の脱力、さらに最近歩行障害と構音障害を認めるようになり、神経内科で筋萎縮性側索硬化症と診断された。現時点で認められる可能性が高いのはどれか。
1: 褥 瘡
2: 振動覚低下
3: 眼球運動障害
4: 膀胱直腸障害
5: Hoffmann反射陽性
慢性腰痛症に対する理学療法で適切でないのはどれか。
1: 運動療法前にホットパックを行う。
2: 間欠的骨盤牽引は局所のマッサージ効果がある。
3: 腰痛体操はストレッチングと腹筋運動とからなる。
4: 背臥位では膝および股関節を屈曲させ骨盤を前傾させる。
5: 物を持ち上げるときは膝関節を十分屈曲して行うように指導する。
42歳の女性。多発性硬化症による両側視神経炎を伴う四肢麻痺。筋力低下が進行し、移動には車椅子を使用している。MMTは上肢近位部で段階3、遠位部で段階4。有痛性けいれんがある。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: ビーズで指輪を作る。
2: 木工作業で本棚を作る。
3: 卓上編み機でマフラーを編む。
4: 小さな刻印で革に模様をつける。
5: ネット手芸でティッシュボックスを作る。
脳卒中片麻痺患者が反張膝を示す原因として誤っているのはどれか。
1: 下腿三頭筋の重度痙性
2: 大腿四頭筋の重度痙性
3: 大腿四頭筋の筋力低下
4: ハムストリングスの短縮
5: 下肢の重度深部感覚障害
多発性硬化症患者の作業療法評価として適切でないのはどれか。
1: 副腎皮質ステロイド薬投与の有無を知る。
2: 症状の変化に伴いADLを再評価する。
3: 開始にあたり視力に関する情報を得る。
4: 症状の進行によって生じる患者の不安を聞く。
5: 上下肢の筋萎縮の分布を定期的に評価する。
薬物依存の患者に対する作業療法の目的でないのはどれか。
1: 退行の促進
2: 身体機能の改善
3: 衝動のコントロール
4: 日常生活能力の改善
5: 心理的耐久力の向上
慢性閉塞性肺疾患の作業療法で適切でないのはどれか。
1: ろうそく吹きで呼気筋の筋力強化を行う。
2: 安静時の脈拍が100/分以上では作業を中止する。
3: 全身の筋緊張の緩和を図る。
4: ヤスリがけで作業耐久性を高める。
5: 作業中も腹式呼吸を維持させる。
二分脊椎の理学療法の目的として適切でないのはどれか。
1: 移動能力の獲得
2: 残存機能の向上
3: 麻痺の回復
4: 拘縮の予防
5: 補装具の使用