Brunnstrom法ステージの検査において、ステージと可能な随意運動の組合せで正しいのはどれか。
1: 手指Ⅲ――座位で不十分な全指伸展
2: 上肢Ⅲ――座位で肩関節内転・肘関節伸展・前腕回内
3: 下肢Ⅲ――座位で膝関節屈曲位で踵を床につけたまま足関節背屈
4: 下肢Ⅳ――立位で股関節伸展位での膝関節屈曲
5: 下肢Ⅴ――立位で股関節外転
48歳の女性。外傷性脳損傷後1か月経過。意識は清明。麻痺は認めない。ミニメンタルステート検査(MMSE)は30点。三宅式記銘力検査の正答は有関係対語10-10-10、無関係対語2-3-7。ベントン視覚記銘検査即時再生で正確数10・誤謬数0、15秒後の再生で正確数7・誤謬数3。障害されているのはどれか。
1: 意味記憶
2: 近時記憶
3: 遠隔記憶
4: 展望記憶
5: 手続き記憶
脳卒中片麻痺患者の反張膝への対応で適切なのはどれか。
1: 骨盤前傾位での歩行指導
2: 短下肢装具足継手の底屈制限
3: ターンバックル付膝装具の使用
4: 患肢での片脚立位訓練
5: ハムストリングスの持続的伸張
30歳の男性。調理師。頭部外傷受傷後4か月が経過し、回復期リハビリテーション病棟に入院している。麻痺はないが、明らかな企図振戦がある。意識障害や著しい記銘力低下はないが、些細なことで怒り出す。作業をする場合にはすぐに注意がそれてしまい継続できず、口頭での促しが必要である。ADLは自立し、現職復帰を希望している。この時期の作業療法の指導で正しいのはどれか。
1: 受傷前の職場を訪問させる。
2: 包丁を用いた調理訓練を行う。
3: 作業の工程リストを作らせる。
4: 訓練はラジオを聴かせながら行う。
5: 怒り出したときには厳格に注意する。
実用性歩行が可能な脳卒中患者に対する維持期理学療法で最も期待できる効果はどれか。
1: 麻痺の重症度の改善
2: 下肢痙縮の改善
3: 感覚障害の改善
4: 持久力の向上
5: 認知症の改善
7歳の男児。脳性麻痺の痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢ。床上を前方へ移動する様子を示す。考えられる状態はどれか。
1: 頭部保持能力の低下
2: 両側上肢の支持能力の低下
3: 下部体幹の支持能力の低下
4: 両側肩甲帯周囲筋の筋緊張低下
5: 左右股関節の交互分離運動能力の低下
Brunnstrom法ステージの検査において、ステージと可能な随意運動の組合せで正しいのはどれか。
1: 上肢Ⅱ――肘関節90°屈曲位で前腕を回内・回外ができる。
2: 上肢Ⅲ――腕を側方水平位に挙上することができる。
3: 手指Ⅳ――手指集団伸展が十分にでき、様々な握りができる。
4: 下肢Ⅴ――立位で踵を床につけたまま足関節を背屈することができる。
5: 下肢Ⅵ――立位で股関節伸展位での膝関節屈曲ができる。
48歳の女性。2年前に多発性硬化症と診断された。これまで日常生活はおおむね自立していたが、1週前から視力の低下、両側下肢の脱力が増悪し入院となった。薬物治療後に理学療法が開始されたが、視力の低下、両側下肢の筋力低下および軽度のしびれが残存している。この時点の深部感覚障害の程度を適切に検査できるのはどれか。
1: 運動覚試験
2: Romberg試験
3: 内果での振動覚試験
4: 自動運動による再現試験
5: 非検査側を用いた模倣試験
脳卒中片麻痺患者の理学療法の組合せで適切でないのはどれか。
1: 非対称姿勢-矯正鏡
2: 痙縮-リラクセーション
3: 空間無視-傾斜台
4: 尖足拘縮-補高靴
5: 肩手症候群-愛護的関節可動域訓練
脳卒中片麻痺患者の左半側空間無視に対する導入時の理学療法で誤っているのはどれか。
1: 理学療法士は左側に位置する。
2: 左側身体へ触覚刺激を高める。
3: 左側への体軸内回旋を加える。
4: 鏡による視覚刺激を利用する。
5: 右方から左方へ注意を移動させる。
70歳の女性。右利き。脳梗塞を発症し搬送された。発症後2か月の頭部MRI示す。この画像で認められる脳梗塞の部位はどれか。
1: 視床
2: 内包
3: 被殻
4: 尾状核
5: 放線冠
28歳の男性。交通事故で胸髄損傷(第7胸髄まで機能残存)を受傷後、2か月が経過した。受傷時には頭部外傷を認めなかった。現在は、全身状態は良好で、車椅子で院内の移動や身辺動作は自立しているが、自排尿と尿失禁とはみられない。この時点の排尿管理として適切なのはどれか。
1: 膀胱留置カテーテル
2: 膀胱瘻
3: コンドーム型収尿器
4: 自己導尿
5: 圧迫排尿
73歳の女性。脳出血による右片麻痺がある。Mobergのピックアップ検査の結果を示す。ただし、検査結果はそれぞれ2回計測した所要時間の平均である。この結果から考えられる問題点はどれか。
1: 関節拘縮
2: 知覚障害
3: 物体失認
4: 視覚性失調
5: 肢節運動失行