24歳の男性。バイクに乗っていて乗用車と衝突し救急搬送された。頸椎脱臼骨折の診断で手術を受けた。MMTの結果を表に示す。機能残存レベルはどれか。
1: C5
2: C6
3: C7
4: C8
5: T1
48歳の女性。外傷性脳損傷後1か月経過。意識は清明。麻痺は認めない。ミニメンタルステート検査(MMSE)は30点。三宅式記銘力検査の正答は有関係対語10-10-10、無関係対語2-3-7。ベントン視覚記銘検査即時再生で正確数10・誤謬数0、15秒後の再生で正確数7・誤謬数3。この患者への新しい作業活動の選択で適切なのはどれか。
1: 季節感のあるグループ活動
2: 多くの口頭指示を必要とする活動
3: マニュアルがある活動
4: 絵パズルを用いた構成課題
5: 買物に必要な計算課題
75歳の男性。右視床出血による左片麻痺。発症後3週でブルンストローム法ステージ上肢II・下肢III。平行棒内立位で図のような症状がみられた。運動療法で適切でないのはどれか。
1: 立位で治療者が左側から繰り返し押し返す。
2: 座位でのバランス訓練を行う。
3: 鏡を見せて立位保持訓練を行う。
4: 健側下肢への体重負荷訓練を行う。
5: 高い座面の椅子から立ち上がり訓練を行う。
56歳の女性。右利き。脳出血で右片麻痺となり、保存的療法にて発症後7日が経過した。意識は清明。右上肢および手指はBrunnstrom法ステージⅠ。右肩関節に軽度の亜脱臼を認めるが、疼痛や浮腫はない。現時点でこの患者の右上肢に行う治療として最も適切なのはどれか。
1: 筋再教育訓練
2: 利き手交換訓練
3: 間欠的機械圧迫
4: 渦流浴
5: パンケーキ型装具装着
47歳の右利きの女性。脳出血発症後2か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢IV、手指IV、下肢V。麻痺側の感覚障害を認めた。図に発症時の出血部位(出血部位:網かけ)を示す。脳の他の部位には萎縮や低吸収域を認めなかった。患側上肢の分離運動を促通するための作業で適切でないのはどれか。
60歳の男性。左片麻痺。脳梗塞発症後1か月経過。認知機能や感覚機能に問題はない。ブルンストローム法ステージは上肢II、下肢V。上肢運動機能の回復促進で適切でないのはどれか。
47歳の右利きの女性。脳出血発症後2か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢IV、手指IV、下肢V。麻痺側の感覚障害を認めた。図に発症時の出血部位(出血部位:網かけ)を示す。脳の他の部位には萎縮や低吸収域を認めなかった。この患者の出血部位はどれか。2つ選べ。ア.脳梁イ.前障ウ.被殻エ.内包オ.視床
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
70歳の女性。脳出血による右片麻痺。発症3か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢、手指、下肢ともにIV。認知や感覚機能に障害はない。この患者の患側上肢の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 座位での患側を用いた机の雑巾がけ
2: 立位での患側を用いたズボンの引き上げ
3: ループ付きタオルを用いた洗体動作
4: 両手を用いたタオルたたみ
5: 銅版打ち出しで患側を用いた木槌の使用
58歳の男性。右利き。職場で倒れているところを発見され搬入された。意識は傾眠状態であったが、発症後4日で改善した。この時点での発話には異常がない。左手足に重度の運動障害と感覚障害とを認める。筋緊張は低下している。視力・視野は正常であるが、顔面は常に右方に向け、指摘しても左側を見ようとしない。頭部CTを示す。この患者に該当すると考えられるのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
65歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後3か月の頭部MRIを示す。この患者が基本動作練習を開始した際に観察されるのはどれか。
1: 左側からの方が起き上がりやすい。
2: 座位練習で右手を支持に使うことができない。
3: 立位保持では両下肢に均等に荷重ができる。
4: 車椅子駆動の際に廊下の左壁によくぶつかる。
5: 練習を繰り返しても装具装着の手順を間違える。
68歳の男性。妻と2人暮らし。脳血管障害による右片麻痺。発症後11か月経過。軽度の失語症と全身の持久力低下とがみられる。ブルンストローム法ステージは上肢III、手指II、下肢III。短下肢装具装着で介助歩行が可能である。住居は平屋の日本家屋である。家庭復帰を目的とした作業療法を実施することとなった。適切でないのはどれか。
1: 床からの立ち上がり動作の介助指導
2: ポータブルトイレへの移乗動作訓練
3: 下肢装具の着脱訓練
4: 上肢の自動介助運動の指導
5: 右手でのボタン着脱訓練
23歳の男性。会社員。6か月前、交通事故による外傷性脳損傷を受傷したが、身体的後遺症はなく、職場復帰した。病前と性格が変わって怒りっぽく頑固になり、職場の人間関係が悪化して精神科を受診し、外来作業療法に参加となった。作業療法の初期目標で適切でないのはどれか。
1: 実施上の取り決めの遵守
2: 興味ある作業への参加
3: 定期的な参加の継続
4: 安心できる関係作りの構築
5: 職場の人間関係の改善
65歳の男性。視床出血による左片麻痺。救急搬送され保存的治療が行われた。発症後3日より脳卒中ケアユニットでの理学療法を開始。このとき覚醒しておらず、大きな声で呼びかけたが開眼しなかったため胸骨部に痛み刺激を加えたところ、刺激を加えている手を払いのけようとする動きがみられた。この患者のJCS〈Japan Coma Scale〉での意識障害の評価で正しいのはどれか。
1: Ⅱ-10
2: Ⅱ-20
3: Ⅱ-30
4: Ⅲ-100
5: Ⅲ-200
58歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。理学療法では座位訓練が開始された。評価により意識レベルはJCS(Japan Coma Scale)で1桁、ブルンストローム法ステージは上肢・下肢ともにII、手指はIであった。早期プログラムとして適切でないのはどれか。
1: 座位での上肢帯のポジショニングの指導
2: 麻痺側の自動介助運動の指導
3: 臥位時の三角巾による上肢の固定方法の指導
4: 非麻痺手による物品操作の指導
5: 食事動作の指導
70歳の男性。脳硬塞片麻痺、発症後2か月。図の上の絵を患者の正面に置き、模写を指示したところ、下の図のように描いた。この障害への対応として適切でないのはどれか。
1: 食事場面で患側にある食物を意識させる。
2: 体幹は健側方向への回旋を意識させる。
3: 理学療法士は患側に立って治療を行う。
4: 車椅子での集団風船バレーに参加させる。
5: 車椅子の患側のブレーキレバーに目印をつける。
65歳の男性。右利き。左中大脳動脈領域の脳梗塞による右片麻痺。発症後3週経過した時点でBrunnstrom法ステージは上肢、手指および下肢ともにI。介助で膝立ち位をさせると体幹が前方へ崩れてしまう。バイタルサインは安定している。この患者に対する理学療法として適切なのはどれか。
1: 長下肢装具を装着した状態での立位訓練
2: 足継手付きプラスチック製短下肢装具を装着した状態での歩行訓練
3: 床からの立ち上がり訓練
4: 自転車エルゴメーターによる有酸素運動
5: 浴槽への移乗訓練
65歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後3か月の頭部MRIを示す。出現しやすい症状はどれか。
1: 観念失行
2: 左右障害
3: 純粋失読
4: 半側空間無視
5: 非流暢性失語
65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。意識は清明。Brunnstrom法ステージは上下肢、手指いずれもIである。飲水でひどくむせている。この時期に行う作業療法で適切でないのはどれか。
1: 安静時座位の右肩甲帯は前方突出位に保持する。
2: 安静時座位の右股関節は外転・外旋位に保持する。
3: 嚥下障害に対して間接訓練を行う。
4: 関節可動域訓練を1日2回行う。
5: 右上肢の自己介助運動を指導する。
65歳の男性。脳梗塞で左片麻痺となり1か月が経過した。Brunnstrom法ステージで上肢Ⅳ、手指Ⅳ、下肢Ⅳ。認知機能と感覚とに障害はない。非麻痺側上肢に機能的な問題はない。短下肢装具を用いて屋内歩行が可能。作業療法で適切でないのはどれか。
1: 両手で用いたループ付きタオルによる洗体
2: 立位で左手を用いたズボンの引き上げ
3: 両手で頭上の高さの棚に衣類を収納
4: 左手を用いたテーブルの雑巾がけ
5: 両手を用いたタオルたたみ
50代の女性。脳出血による右片麻痺。発症後8か月が経過した。右利きであったが利き手交換を実施した。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅳ、手指Ⅳ、下肢Ⅴ、感覚機能は表在・深部とも軽度鈍麻で、握力は右2 kg、左28 kg、立位バランスは良好である。この患者が実施可能な動作はどれか。