6歳の女児。痙直型脳性麻痺。就学に備えた作業療法を外来で行っている。歩行器と短下肢装具を用いて屋内を歩くことができる。この児の作業活動の姿勢で適切でないのはどれか。
13歳の男子。幼少時に血友病Aの診断を受けている。バスケットボールの授業後に右膝の疼痛と腫脹とをきたした。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 左下肢の筋力強化
2: 右膝の良肢位保持
3: 右大腿四頭筋の等尺性筋力強化
4: 右膝の他動的関節可動域訓練
5: 右膝装具の装着
24歳の男性。脊髄損傷(第6胸髄節まで機能残存)。プッシュアップ動作を図A、図Bに示す。図Bの遂行に影響の少ない因子はどれか。
1: 脊柱の可動性
2: ハムストリングスの伸張性
3: 上肢長
4: 下肢長
5: 体 重
5歳の男児。脳性麻痺。麻痺のタイプは痙直型両麻痺であり、図のように両手支持なしで座ることができる。この児で予想される所見はどれか。
1: 鉛管様現象陽性
2: 膝蓋腱反射減弱
3: Galant反射陽性
4: 足クローヌス陽性
5: 非対称性緊張性頸反射陰性
44歳の患者。両上肢と体幹とに図のようなⅡ度の熱傷がある。受傷後3日目に保持すべき肢位で正しいのはどれか。
1: 頸部:中間位
2: 肩関節:外転位
3: 右前腕:回内位
4: 体幹:軽度屈曲位
5: 膝関節:軽度屈曲位
65歳の男性。農作業中に右上腕切断、標準断端である。受傷後1か月経過。義手の作製と訓練のため入院した。作業療法の評価で誤っているのはどれか。
1: 断端周径は定期的に計測する。
2: 肩甲骨、肩関節の関節可動域を測定する。
3: 肩関節周囲筋の筋力測定を行う。
4: 能動義手の長さは肩峰から尺骨茎状突起までとする。
5: 感覚検査を行う。
上腕骨顆上骨折後の作業療法で正しいのはどれか。
1: 固定期は、固定関節以外も安静に保つ。
2: 固定期は、上肢下垂位のポジショニングに努める。
3: 固定除去直後は、前腕の重さを利用して肘関節の可動域訓練を行う。
4: 固定除去2週後から、2 kgの重錘を用いて肘関節の持続伸張を行う。
5: 固定除去4週目で肘関節拘縮が残存する場合は、強い矯正を加える。
8歳の男児。公園の滑り台から誤って転落して左手をつき、痛みのために救急外来を受診した。左肘関節中枢部に疼痛、腫脹および変形が認められる。初診時の左肘のエックス線写真ABを示す。急性期の合併症で起こりにくいのはどれか。
1: 橈骨神経麻痺
2: 正中神経麻痺
3: 尺骨神経麻痺
4: 上腕動脈損傷
5: 尺骨動脈損傷
18歳の男性。サッカーの試合中に方向転換しようとして膝関節をひねり、疼痛のため歩行不能となった。翌日に撮像したMRIを示す。2週後に歩行可能となったが、膝関節に不安定感がある。適応となる装具はどれか。
3歳の男児。アテトーゼ型脳性麻痺。知的障害はない。運動発達年齢は9~10か月。非対称性緊張性頸反射、頸からの立ち直り反射、足底把握反射が残存している。運動療法で適切でないのはどれか。
63歳の男性。転倒して左大腿骨頸部内側骨折を受傷し、骨接合術を受けた。接合部のエックス線単純写真を示す。術後早期の理学療法で適切でないのはどれか。
65歳の男性。意識が消失し緊急入院となった。発症後2日目においても意識障害は重度である。MRI拡散強調画像(別冊No.2A、B)を別に示す。この時点で行う管理で誤っているのはどれか。
1: 座位耐久性訓練
2: 肩関節の可動域訓練
3: 2時間毎の体位変換
4: 下腿三頭筋のストレッチ
5: 下腿に弾性ストッキング装着
23歳の男性。スノーボードで転倒し受傷。術前と術後のエックス線写真(別冊No. 1A、B)を別に示す。この患者の作業療法プログラムで誤っているのはどれか。
1: 肘関節の関節可動域訓練
2: MP屈曲位を保持した握り-放しの訓練
3: 背側・掌側骨間筋の筋力増強訓練
4: コックアップスプリントを用いた装具療法
5: 表在感覚の知覚再教育
7歳の男児。脳性麻痺の痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢ。床上を前方へ移動する様子を示す。考えられる状態はどれか。
1: 頭部保持能力の低下
2: 両側上肢の支持能力の低下
3: 下部体幹の支持能力の低下
4: 両側肩甲帯周囲筋の筋緊張低下
5: 左右股関節の交互分離運動能力の低下
40歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症から2年で、下肢には軽度の痙性麻痺が認められ、膝折れやつまずきなどの歩行障害が出現している。上肢は筋萎縮が著明で食事や衣服着脱は全介助。構音障害も出現している。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸訓練
2: 上肢のROM訓練
3: 上肢の抵抗運動訓練
4: 立位バランス訓練
5: 短下肢装具での歩行訓練
脊髄小脳変性症の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 四肢近位部への弾性緊縛帯
2: 四肢遠位部への重錘負荷
3: 膝固定装具装着での歩行訓練
4: rhythmic stabilization
5: バルーンを用いての座位訓練
70歳の女性。左変形性膝関節症に対する人工関節置換術後2週経過時、手術側下肢に深部静脈血栓症が発症した。その後、深部静脈血栓症は治癒したが、手術側の膝に屈曲拘縮と疼痛とがある。物理療法で適切でないのはどれか。
1: 赤外線
2: 超音波
3: 渦流浴
4: 超短波
5: ホットパック
12歳の女児。痙直型両麻痺。膝歩きの様子(別冊No. 10)を別に示す。本児の動作を正常と比較した場合の特徴で正しいのはどれか。
1: 支持基底面が狭い。
2: 重心の側方移動が小さい。
3: 重心の位置が低い。
4: 上肢の筋緊張が低い。
5: 体幹の軸回旋が大きい。
21歳の男性。右上腕骨骨折。図に示す領域の知覚が脱失し、運動麻痺がみられる。装着するスプリントで適切なのはどれか。
1: フレクサーヒンジ・スプリント
2: Bennett型長対立スプリント
3: Thomasスプリント
4: ナックルベンダー
5: 短対立スプリント
10歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、手で支持すれば座位が可能。わずかな距離は寝返りで移動する。電動車椅子を練習中である。この児が机上で道具の操作を練習する際に、上肢を効果的に使用するための姿勢として最も難易度が高いのはどれか。