患者の股関節部エックス線写真を示す。大腿骨および下腿骨に骨折はなく、膝関節の変形や可動域制限はない。右大腿長44.0 cm、両側の下腿長35.5 cm、右下肢の棘果長83.0 cmであった。左下肢の肢長検査で正しいのはどれか。
1: 棘果長 81.0 cm ――― 転子果長 79.5 cm
2: 棘果長 81.0 cm ――― 転子果長 78.5 cm
3: 棘果長 81.0 cm ――― 転子果長 77.5 cm
4: 棘果長 83.0 cm ――― 転子果長 79.5 cm
5: 棘果長 83.0 cm ――― 転子果長 77.5 cm
12歳の女児。特発性側弯症。腰椎部コブ角30゜。ボストンブレース装着。理学療法および指導で誤っているのはどれか。
1: 体幹の筋力を強化する。
2: 体幹の拘縮を予防する。
3: 体育は装具を外して行う。
4: 就寝時は装具を外す。
5: 装具は骨端線が閉鎖するまで装着する。
68歳の女性。関節リウマチ。右利き。夫との2人暮らし。肩関節と肘関節に可動域制限はない。膝関節痛の鎮痛のために坐薬を用いている。手関節痛が強いときには夫が家事を行っているが、できるだけ自分でやりたいという気持ちが強い。手指の写真(A)とエックス線写真(B)とを示す。この患者に対する自助具で適切なのはどれか。2つ選べ。
3歳の男児。先天性の腰髄髄膜瘤による二分脊椎。この男児の足の写真を示す。この児の歩行改善に必要なのはどれか。
1: 踵補高
2: 外側ウェッジ
3: 中足骨バー(metatarsal bar)
4: 外側Tストラップ
5: 背屈制動つき足継手
18歳の男性。事故による第6頸椎脱臼骨折。受傷後3か月経過。筋力は、肩関節屈曲・伸展・外転筋ともにほぼ5(Normal)、肘関節屈筋5(Normal)、肘関節伸筋4(Good)であったが、手指屈筋・伸筋ほぼ0、体幹筋0、下肢筋0であった。感覚は体幹・下肢で脱失していた。この患者の機能残存レベルはどれか。
1: 第4頸髄節
2: 第5頸髄節
3: 第6頸髄節
4: 第7頸髄節
5: 第8頸髄節
41歳の男性。右手で腕相撲中に骨折した。直後の単純エックス線写真を示す。最も合併しやすいのはどれか。
1: 猿 手
2: 書 痙
3: 鷲 手
4: 下垂手
5: 肩手症候群
58歳の女性。関節リウマチ。スタインブロッカーのクラスIII。頸椎のエックス線単純側面像(別冊No. 1A)と両手のエックス線単純正面像(別冊No. 1B)とを別に示す。別冊 No. 1A 写真別冊 No. 1B 写真この患者の家事動作として適切なのはどれか。
1: 濡れた洗濯物を洗濯機から取り出す。
2: 衣服を洗濯バサミで留める。
3: 菜ばしで鍋からゆでた野菜を取り上げる。
4: ごみ袋の端をきつく結ぶ。
5: 衣類にアイロンをかける。
22歳の男性。外傷性頸髄損傷後6か月経過。ダニエルスらの徒手筋テストは、肘関節屈曲5、肘関節伸展2、手関節屈曲1、手関節伸展4、手内筋0、下肢0。ベッドへの移乗が自立したので、図の車椅子に患者を座らせて、屋内で使用する車椅子を検討した。適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 背もたれを肘台と同じ高さまで低くした。
2: 駆動輪の車軸を20 cm後方に移した。
3: 駆動輪を14インチに変更した。
4: 足台をスウィングアウト式に変更した。
5: ブレーキをトグル式に変更した。
12歳の男児。デュシェンヌ型筋ジストロフィー。四つ這いは不可能である。作業療法で適切でないのはどれか。
1: 肩関節の自動運動による関節可動域の改善
2: 肘および手指のストレッチングによる拘縮の予防
3: 椅子の工夫による座位姿勢の保持
4: パソコンによるコミュニケーション手段の確保
5: 学業や創作活動による活動量の維持
75歳の男性。転倒した後の股関節エックス線写真正面像を示す。骨折部位はどれか。
1: 臼蓋部
2: 大腿骨頸部
3: 大腿骨転子部
4: 大腿骨転子下
5: 大腿骨顆部
65歳の女性。関節リウマチで外来通院中。上肢の関節可動域制限と手指の変形を認める。手指変形を写真に示す。この患者の上肢関節可動域制限とリーチ範囲の低下を補うための自助具で適切なのはどれか。
25歳の男性。交通事故による頚髄損傷。受傷後8か月経過。褥瘡はない。筋力は肩関節周囲筋 4(Good)、肘関節屈筋4(Good)、肘関節伸筋0、手関節背屈筋4(Good)、手関節屈筋0、下肢筋群0であった。この患者の移乗動作の自立を目的とした作業療法で適切でないのはどれか。
65歳の男性。右上腕外側の持続圧迫による橈骨神経麻痺。発症後3日。橈骨神経領域の感覚障害がある。Danielsらの徒手筋力テストで腕橈骨筋3、橈側手根伸筋2、尺側手根伸筋2、指伸筋2、長母指外転筋2、示指伸筋1である。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 手関節の伸展他動運動
2: MP関節伸展の抵抗運動
3: Capener装具による示指伸張
4: コックアップスプリントの装着
5: 手関節伸筋に対する遠心性収縮による筋力強化
25歳の男性。転落による頸髄損傷。受傷後2年経過。筋力はMMTで、三角筋4、大胸筋鎖骨部2、上腕二頭筋5、上腕三頭筋0、回内筋0、腕橈骨筋4、長橈側手根伸筋3、橈側手根屈筋0、手指屈筋0で左右差はない。自動車運転の際に用いる旋回装置の写真を示す。この患者に適しているのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
28歳の男性。野球のスライディングの際に右膝関節屈曲位で膝前面を強打し、疼痛が強く歩行不能になったため救急外来を受診した。治療開始から2週後のMRIを示す。治療開始から3週後。疼痛は軽減したが筋萎縮が残存している。この患者に行うべき筋力訓練で誤っているのはどれか。ただし、図の矢印は運動の方向を示している。
75歳の男性。変形性膝関節症で図のような手術を受けた。術後理学療法で誤っているのはどれか。2つ選べ。ア.術後1日:大腿四頭筋の等尺性収縮運動イ.術後2~3日:膝関節の他動的関節可動域訓練ウ.術後1週:平行棒内で患側1/2部分体重負荷エ.術後3週:下肢伸展挙上による筋力増強オ.術後6週:松葉杖を用いた平地歩行
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
82歳の女性。右利き。手関節脱臼骨折後、手関節掌屈0°、前腕回外10°の可動域制限がある。それ以外の上肢の関節可動域や筋力は保たれている。歯がなく、義歯を装着していない為にきざみ食を箸で食べているが、肩関節外転の代償運動が出現している。「こぼれやすく、口に届きにくい。右手で楽に食べたい」との訴えがある。食事用自助具を示す。適切なのはどれか。
20歳の女性。1か月前に転倒し、疼痛は軽減したが膝関節の不安定感があり来院した。実施した検査を図に示す。矢印は力を加えた方向を示す。この検査で陽性が確認された。他に損傷がなかった場合、優先すべき治療はどれか。
1: 安静固定
2: 水中歩行練習
3: 大腿四頭筋の強化
4: 超音波療法
5: ハムストリングスの強化
小児疾患と理学療法の組合せで適切なのはどれか。
1: 先天性内反足 − 徒手矯正
2: 二分脊椎 − 移動動作訓練
3: 発育性(先天性)股関節脱臼 − トロント装具装着
4: Perthes病 − 患部の等張性筋力増強
5: Down症 − 床上座位移動練習(シャフリング)
74歳の女性。5年前から左膝痛が出現し、徐々に増悪して歩行が困難となったため左膝の手術を受けた。術前と術後のエックス線写真を示す。術前の所見で認められるのはどれか。2つ選べ。
1: 骨棘形成
2: 骨融解像
3: 外反膝変形
4: 特発性骨壊死
5: 関節裂隙の狭小化