60歳の男性。左片麻痺。脳梗塞発症後1か月経過。認知機能や感覚機能に問題はない。ブルンストローム法ステージは上肢II、下肢V。上肢運動機能の回復促進で適切でないのはどれか。
発症後2か月の脳卒中右片麻痺患者。上肢ブルンストローム法ステージIV。上肢の伸筋群に随意的な関節運動が認められるようになった。肘伸展を誘発するための治療的活動で適切でないのはどれか。
78歳の女性。脳梗塞の右片麻痺。発症後3か月経過。右上肢のBrunnstrom法ステージは上肢Ⅲ、手指Ⅱ。感覚障害はない。徐々に上肢の関節拘縮が進んできた。患者の車椅子座位の写真を示す。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 手関節屈筋にTENSを行う。
2: 速い他動運動で筋の伸張を行う。
3: 肘屈曲型アームスリングを装着する。
4: 上腕二頭筋に温熱を加えて伸張する。
5: 手関節伸展用の動的スプリントを装着する。
図は脳卒中右片麻痺の理学療法である。誤っているのはどれか。
1: 患側下肢の反張膝を防止している。
2: 患側下肢の足関節背屈を促通している。
3: 患側上肢の屈筋を持続的に伸張している。
4: 患側への重心の移動を訓練している。
5: 患側股関節の伸展を促通している。
脳血管障害による片麻痺患者の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 下肢装具は立ち上がりが自立してから用いる。
2: 歩行時の膝折れに膝軽度屈曲位で体重負荷を行う。
3: 座位バランスが完成してから立位訓練を開始する。
4: 痙縮筋の緊張抑制の目的で持続伸張法を行う。
5: 麻痺筋に対しては筋力増強訓練を行わない。
65歳の男性。脳梗塞で左片麻痺となり1か月が経過した。Brunnstrom法ステージで上肢Ⅳ、手指Ⅳ、下肢Ⅳ。認知機能と感覚とに障害はない。非麻痺側上肢に機能的な問題はない。短下肢装具を用いて屋内歩行が可能。作業療法で適切でないのはどれか。
1: 両手で用いたループ付きタオルによる洗体
2: 立位で左手を用いたズボンの引き上げ
3: 両手で頭上の高さの棚に衣類を収納
4: 左手を用いたテーブルの雑巾がけ
5: 両手を用いたタオルたたみ
電気刺激療法の適応とならないのはどれか。
1: 脳卒中片麻痺患者の歩行における足背屈補助
2: 変形性膝関節症による疼痛の軽減
3: 末梢性顔面神経麻痺の機能回復
4: 脊髄損傷の起立動作補助
5: 褥瘡の組織修復の促進
65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。JCS(Japan coma scale)は1桁。ブルンストローム法ステージは上下肢、手指いずれもIであった。飲水でひどくむせていた。早期プログラムとして適切でないのはどれか。
1: 安静時座位の右肩甲帯は前方突出位に保持する。
2: 安静時座位の右股関節は外転・外旋位に保持する。
3: 間接的嚥下訓練を行う。
4: 関節可動域訓練を1日2回行う。
5: 右上肢の自己介助運動を指導する。
70歳の男性。脳硬塞片麻痺、発症後2か月。上左図の絵を患者の正面に置き、模写を指示したところ、上右図のように描いた。病巣部位として考えられるのはどれか。
脳卒中片麻痺患者の左半側空間無視に対する導入時の理学療法で誤っているのはどれか。
1: 理学療法士は左側に位置する。
2: 左側身体へ触覚刺激を高める。
3: 左側への体軸内回旋を加える。
4: 鏡による視覚刺激を利用する。
5: 右方から左方へ注意を移動させる。
58歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。理学療法では座位訓練が開始された。評価により意識レベルはJCS(Japan Coma Scale)で1桁、ブルンストローム法ステージは上肢・下肢ともにII、手指はIであった。早期プログラムとして適切でないのはどれか。
1: 座位での上肢帯のポジショニングの指導
2: 麻痺側の自動介助運動の指導
3: 臥位時の三角巾による上肢の固定方法の指導
4: 非麻痺手による物品操作の指導
5: 食事動作の指導
60歳の男性。脳梗塞。発症後9か月経過。現在、左片麻痺は軽度だが、日常生活上の介助量は多大である。模写課題の結果を図に示す。この患者への対応で誤っているのはどれか。
1: 物品呼称の訓練
2: 左方注意の習慣化
3: 構成課題の訓練
4: 口頭での行為確認の習慣化
5: 衣服への目印の付加
重度の片麻痺を生じた脳梗塞患者に対する急性期の理学療法で正しいのはどれか。
1: 立位練習には装具を用いない。
2: 非麻痺側の筋力増強運動は行わない。
3: 神経症候の増悪がなければ離床練習を開始する。
4: 深部静脈血栓症の予防目的で弾性ストッキングは使用しない。
5: 安静時に収縮期血圧が140 mmHgを超えている場合は実施しない。
脳卒中片麻痺患者の内反尖足の理学療法で誤っているのはどれか。
1: 下腿三頭筋の寒冷療法
2: 下腿三頭筋の持続的伸張
3: 下腿三頭筋のタッピング
4: 足関節背屈筋群の電気刺激
5: PNF屈曲・外転・内旋パターンでの促通
60歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。狭心症の既往がある。運動療法で誤っているのはどれか。
1: 訓練中は心電図をモニターする。
2: 運動負荷テストによって許容される最大心拍数を決定する。
3: 冷汗、顔面蒼白があれば訓練を中止する。
4: 訓練中に胸骨下部の痛みを訴えたら狭心痛を疑う。
5: 左肩他動運動は狭心痛を誘発する。
56歳の男性。左片麻痺。脳梗塞発症後3か月。ブルンストローム法ステージは上肢III、手指III、下肢III。感覚や認知に問題なく、歩行は短下肢装具、杖にて室内は自立。この患者の床からの立ちあがり動作指導で適切でないのはどれか。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
68歳の男性。妻と2人暮らし。脳血管障害による右片麻痺。発症後11か月経過。軽度の失語症と全身の持久力低下とがみられる。ブルンストローム法ステージは上肢III、手指II、下肢III。短下肢装具装着で介助歩行が可能である。住居は平屋の日本家屋である。家庭復帰を目的とした作業療法を実施することとなった。この患者の浴室の環境調整で適切でないのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
40歳の男性。右橈骨神経麻痺で長橈側手根伸筋の徒手筋力テストは1(Trace)。EMGバイオフィードバック療法で誤っているのはどれか。
1: 治療法の原理を十分説明する。
2: 静かな室内で実施する。
3: 前腕肢位を中間位で行う。
4: 記録電極を前腕尺側に設置する。
5: 筋電波形の閾値設定は細かく調節する。
45歳の男性。左上下肢のしびれで初発し、視力障害・呼吸困難・四肢麻痺など多彩な症状の寛解と増悪を繰り返した。MRI画像で脳脊髄の白質に多発性・散在性の脱髄斑が認められた。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 関節可動域運動
2: 呼吸理学療法
3: 筋力増強
4: ハバードタンク浴
5: 車椅子指導