第44回午後第95問の類似問題

第37回午前:第34問

57歳の女性。アルコール依存症。専業主婦。以前から台所で飲酒していたが、夫が退職したころから、昼夜に関係なく隠れ飲みするようになり、半年後に入院となった。入院後、著明な離脱症状はなかったが、しばらく不安、抑うつが続いた。薬物療法によって、これらの症状が軽減したので作業療法が処方された。作業療法導入時の対応で適切でないのはどれか。 ア.断酒の決意について聞く。イ.夫との関係について聞く。ウ.趣味について聞く。エ.作業種目について希望を聞く。オ.病室での一日の過ごし方を聞く。  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第54回午後:第48問

アルコール関連問題に対する二次予防はどれか。  

1: 入院による治療

2: 中学校や高等学校でのアルコール教育

3: 未成年が酒類を入手しづらくする環境作り

4: 病院に受診していないアルコール依存症者の早期発見

5: 断酒会やAA〈Alcoholics Anonymous〉などの自助グループへの参加推奨

  • 答え:4
  • 解説:二次予防は、既にアルコール関連問題が発生している状況で、その悪化や拡大を防ぐための対策を指します。病院に受診していないアルコール依存症者の早期発見は、二次予防に該当します。
  • 入院による治療は、すでにアルコール依存症が発症し、症状の悪化を防ぐための対策であり、三次予防に該当します。
  • 中学校や高等学校でのアルコール教育は、アルコール関連問題が発生する前に、正しい知識を伝えることで予防を図るため、一次予防に該当します。
  • 未成年が酒類を入手しづらくする環境作りは、アルコール関連問題が発生する前に、アクセスを制限することで予防を図るため、一次予防に該当します。
  • 病院に受診していないアルコール依存症者の早期発見は、既にアルコール関連問題が発生している状況で、その悪化や拡大を防ぐための対策であり、二次予防に該当します。
  • 断酒会やAA(Alcoholics Anonymous)などの自助グループへの参加推奨は、アルコール依存症の再発を防ぐための対策であり、三次予防に該当します。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第47回午後:第15問

46歳の男性。アルコール依存症。以前から大酒家で、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)及び肝機能障害を指摘されていた。出張先で連続飲酒状態になり、家族と会社嘱託医師の勧めでアルコール専門病棟に初めて入院した。離脱症状が治まって1週後、作業療法を開始することになった。作業療法参加時の観察事項として適切でないのはどれか。  

1: 飲酒要求による無断外出

2: 睡眠不足による注意力散漫

3: 肝機能障害による易疲労感

4: フラッシュバックによる幻覚

5: 末梢神経障害による歩行障害

第41回午前:第40問

36歳の女性。アルコール依存症。専業主婦。以前から台所で飲酒をしていた。昼夜に関係なく隠れ飲みするようになり、半年後に入院となった。入院後、薬物療法と作業療法で症状は安定した。主治医から退院を勧められた後、作業療法場面で泣き出すなど情緒不安定になった。この患者への対応で適切でないのはどれか。  

1: 支持的な態度で患者の訴えを聞いた。

2: 訴えを聞くうちに落ち着いてきたので作業を続けた。

3: 情緒不安定になったことを作業終了後に主治医へ報告した。

4: 作業療法終了後も行動観察をした。

5: 作業療法の実施回数を増やした。

第37回午前:第40問

45歳の男性。アルコール依存症。最近連続飲酒となり、今回、極度の疲労感を自覚し、希望により入院した。入院後、離脱症状を示した。離脱症状で誤っているのはどれか。  

1: 睡眠障害

2: 幻視

3: 昏迷

4: 手指振戦

5: 発汗

第36回午前:第83問

アルコール精神病患者の面接で見られやすいのはどれか。  

1: 思考途絶

2: 観念奔逸

3: 思考制止

4: 微小妄想

5: 健 忘

第39回午前:第39問

50歳の男性。アルコール依存症。38歳から頻回の入院を繰り返し、仕事も失い、妻とも離婚した。今回、2週前から昼夜を問わずに飲酒して、食事も摂らない状態が続くため入院となった。入院後は振戦せん妄が見られたが、1か月後には状態が安定し、体力強化を目的に作業療法が処方された。この患者の行動で予想されるのはどれか。  

1: 円滑な対人関係

2: 共感的な感情表出

3: 柔軟な判断

4: 高い目標設定

5: 熟慮した上での行動

第38回午前:第37問

52歳の男性。アルコール依存症。45歳ころからアルコールによる肝炎で入退院を繰り返し離婚した。単身生活になって飲酒が一層激しくなり、食事も摂らず泥酔状態が続くところを保護されて入院した。離脱症状が消失した時点で作業療法が開始されたが、落ち込んだ様子や自己中心的な行動が見られたり、理由なく作業療法を欠席したりすることがある。この時点での目標で優先度の低いのはどれか。  

1: 自ら作業療法士に相談することができる。

2: 他患の作業に協力することができる。

3: 大グループに参加することができる。

4: 身体的回復を優先することができる。

5: 欠席の理由を伝えることができる。

第34回午前:第96問

アルコール依存症における作業療法で誤っているのはどれか。  

1: 種目の選択は患者に任せる。

2: 体力の回復を図る。

3: 仲間をつくる。

4: ストレスへの耐性を高める。

5: 自己能力を確認する。

第37回午前:第35問

57歳の女性。アルコール依存症。専業主婦。以前から台所で飲酒していたが、夫が退職したころから、昼夜に関係なく隠れ飲みするようになり、半年後に入院となった。入院後、著明な離脱症状はなかったが、しばらく不安、抑うつが続いた。薬物療法によって、これらの症状が軽減したので作業療法が処方された。退院前の作業療法施行時に、泣き出すなど情緒不安定になった。作業療法士の対応で適切でないのはどれか。  

1: 支持的な態度で患者の訴えを聴いた。

2: 訴えを聞くうちに落ち着いてきたので作業を続けた。

3: 作業終了後、情緒不安定になった事を主治医に報告した。

4: 退院後の生活への不安が情緒不安定の原因と本人に告げた。

5: 今後も患者の行動に注意することを他のスタッフと確認した。

第42回午前:第80問

アルコール依存症の患者が、作業療法のなかで「お酒の飲み方以外は何も問題はない」と主張した。この防衛機制はどれか。  

1: 退行

2: 抑圧

3: 否認

4: 昇華

5: 投射

第56回午後:第99問

アルコール依存症患者の断酒継続に有効とされるのはどれか。  

1: 催眠療法

2: 集団療法

3: 自律訓練法

4: 来談者中心療法

5: 修正型電気けいれん療法

  • 答え:2
  • 解説:アルコール依存症患者の治療には、精神療法、薬物療法、自助グループへの参加、社会的な支援などの方法がある。集団療法が有効である。
  • 催眠療法は、催眠による暗示によって神経症症状の改善をはかる方法で、神経症やパーソナリティ障害に適応するが、アルコール依存症患者の断酒継続には有効でない。
  • 集団療法は、自助グループへの参加などがあり、アルコール依存症患者の断酒継続に有効である。
  • 自律訓練法は、注意の集中と自己暗示の練習によって全身を弛緩させ、心身の状態をうまくコントロールできるように工夫された段階的訓練法であるが、アルコール依存症患者の断酒継続には有効でない。
  • 来談者中心療法は、言語的コミュニケーションを中心とした面接過程によって患者自らが気づき、成長していく過程を援助していくものであるが、アルコール依存症患者の断酒継続には有効でない。
  • 修正型電気けいれん療法の適応は、難治性の統合失調症などであるが、アルコール依存症患者の断酒継続には有効でない。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第49回午前:第18問

52歳の男性。アルコール依存症。45歳ころから入退院を繰り返し離婚した。単身生活になって飲酒が一層激しくなり、食事も摂らず泥酔状態が続くところを保護されて入院した。離脱症状が消失した時点で作業療法が開始されたが、落ち込んだ様子や自己中心的な行動がみられたり、理由なく作業療法を欠席したりすることがある。この時点での作業種目で適切なのはどれか。  

1: 散歩

2: 革細工

3: パソコン操作

4: バレーボール

5: 院内新聞の編集

第49回午前:第41問

アルコール依存症の患者が、作業療法の際に「お酒の飲み方以外は何も問題はない」と主張した。この防衛機制はどれか。  

1: 昇華

2: 退行

3: 投射

4: 否認

5: 抑圧

第51回午前:第17問

40歳の女性。長年のアルコール摂取による肝硬変、膵炎および2次性糖尿病の合併症がある。飲酒を継続し家事ができなくなったことにより夫婦間の口論が多くなり、夫に連れられて精神科を受診し、入院となった。離脱症状が治まり、作業療法が開始された。作業療法士の支援で適切なのはどれか。  

1: SSTを実施する。

2: 他者との協調行動を促す。

3: 酒害に関する心理教育を行う。

4: 作業療法士への依存は容認する。

5: 作業に対する頑張りを強化する。

第35回午前:第36問

42歳の男性。アルコール依存症。事務職。35歳ころから飲酒による肝機能障害を呈する。最近、連続飲酒で長期無断欠勤となったため、本人も断酒を決意せざるを得なくなり入院となった。離脱症状の消褪後3週で作業療法が処方された。作業療法の初期評価で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.身体耐久性の評価イ.職場復帰の可能性ウ.断酒への決意の確認エ.家族間の力動の評価オ.他の患者との協調性の程度  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第55回午後:第40問

精神作用物質使用による精神障害について正しいのはどれか。  

1: 幻覚が必発する。

2: アルコールは耐性を生じない。

3: モルヒネは身体依存を生じる。

4: 医薬品によるものは含まれない。

5: 急激な精神作用物質の摂取で離脱症状が生じる。

  • 答え:3
  • 解説:精神作用物質使用による精神障害は、幻覚を生じるものもあるが必ずしも必発するわけではない。また、アルコールやモルヒネは耐性や依存が生じることがあり、医薬品の依存症も含まれる。急激な摂取ではなく、長期にわたる摂取をやめると離脱症状が現れる。
  • 幻覚が必ずしも必発するわけではない。精神作用物質には幻覚を生じるものもあるが、必ずしもすべての精神作用物質が幻覚を引き起こすわけではない。
  • アルコールは長期の摂取により耐性が形成され、身体依存が生じることがある。このため、選択肢2は誤りである。
  • 正しい選択肢である。モルヒネは多幸感や陶酔感、絶頂感などを生じる。耐性、精神依存、身体依存ともに急速に形成される。
  • 精神作用物質使用による精神障害には、睡眠薬や抗不安薬などの医薬品の依存症も含まれる。このため、選択肢4は誤りである。
  • 急激な精神作用物質の摂取ではなく、長期にわたる摂取をやめると離脱症状が現れる。このため、選択肢5は誤りである。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第43回午後:第91問

せん妄をきたすのはどれか。  

1: 解離性健忘

2: パニック発作

3: ナルコレプシー

4: アルコール離脱

5: 睡眠時遊行症(夢中遊行症)

第38回午前:第38問

52歳の男性。アルコール依存症。45歳ころからアルコールによる肝炎で入退院を繰り返し離婚した。単身生活になって飲酒が一層激しくなり、食事も摂らず泥酔状態が続くところを保護されて入院した。離脱症状が消失した時点で作業療法が開始されたが、落ち込んだ様子や自己中心的な行動が見られたり、理由なく作業療法を欠席したりすることがある。この時点での作業種目で適切なのはどれか。  

1: マクラメ

2: 散歩

3: パソコン操作

4: 革細工

5: 木工

第35回午前:第37問

42歳の男性。アルコール依存症。事務職。35歳ころから飲酒による肝機能障害を呈する。最近、連続飲酒で長期無断欠勤となったため、本人も断酒を決意せざるを得なくなり入院となった。離脱症状の消褪後3週で作業療法が処方された。この患者の作業種目で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: マージャン

2: 小動物の世話

3: 散歩

4: ジョギング

5: パソコン操作