第42回午前第12問の類似問題

第47回午前:第15問

65歳の男性。4歳時にポリオに罹患し、右下肢麻痺となった。歩行時には右膝を右手で押さえながら歩いていたという。55歳ころから腰痛を自覚するようになり、歩行がさらに困難になったため受診した。体重75 kg(30歳時と比較して20 kg増加)。Danielsらの徒手筋力テストで、右大腿四頭筋と右前脛骨筋とは筋力1である。ポリオ後症候群と診断され、理学療法を行うことになった。理学療法として優先順位が高いのはどれか。  

1: 自転車エルゴメーターによる有酸素運動

2: 右下肢装具を装着しての歩行訓練

3: 右大腿四頭筋の筋力増強訓練

4: 四つ這い移動訓練

5: 車椅子の導入

第44回午前:第27問

48歳の男性。妻と2人暮らし。会社の営業課長をしていたが、重要な打合せを忘れたり、得意先へ行く道を迷ったりするようになり、妻の勧めで物忘れ外来を受診した。頭部MRIで脳萎縮が認められ、作業療法が処方された。妻への支援で適切でないのはどれか。  

1: 疾病教育を行う。

2: 生活環境を変える。

3: 夫への接し方を説明する。

4: 妻の余暇時間を確保する。

5: 利用できるサービスを紹介する。

第54回午後:第10問

頸髄損傷完全麻痺者(第6頸髄節まで機能残存)が肘での体重支持を練習している図を示す。この練習の目的動作はどれか。 

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1: 導尿カテーテル操作

2: ベッド上での移動

3: 足上げ動作

4: 上着の着脱

5: 寝返り

第45回午前:第14問

24歳の男性。5日前に交通事故で第4、5頸椎脱臼骨折となった。整復固定術を行って、頸椎の安定性は確保され、現在ICUで治療中である。意識は清明で人工呼吸器から離脱し、Frankel分類Bのレベルである。この時期における理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 呼吸訓練

2: 座位訓練

3: 下肢筋力増強訓練

4: 四肢関節可動域訓練

5: 下肢への間欠的空気加圧

第57回午後:第13問

65歳の女性。左変形性股関節症。3年前からの左股関節痛に対して後方侵入法で人工股関節置換術を受けた。術後のエックス線写真を示す。手術後3週までの患側の理学療法で正しいのはどれか。 

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1: 立ち上がり動作は股関節内旋位で行う。

2: 術後翌日から等尺性筋力増強練習を開始する。

3: 術後3日間はベッド上安静とする。

4: 術後2週は股関節を45度以上屈曲しない。

5: 術後3週は免荷とする。

第39回午前:第15問

20歳の男性。交通事故による脊髄損傷(第7頸髄節まで機能残存)。受傷後6か月経過。理学療法で適切でないのはどれか。  

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第38回午前:第25問

70歳の男性。パーキンソン病。ヤールの重症度分類ステージIII。理学療法で誤っているのはどれか。  

1: 関節可動域運動を行う。

2: 呼吸訓練を行う。

3: 背中を押して歩行を介助する。

4: メトロノームを利用して歩行練習を行う。

5: マット上で起き上がり練習を行う。

第49回午後:第25問

脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。  

1: 患側の手に冷感がみられる。

2: 麻痺が重度の場合に発症しやすい。

3: 星状神経節ブロックは無効である。

4: 脳卒中発症後3週以内に生じやすい。

5: 自動的な関節可動域運動は症状を悪化させる。

第44回午前:第26問

48歳の男性。妻と2人暮らし。会社の営業課長をしていたが、重要な打合せを忘れたり、得意先へ行く道を迷ったりするようになり、妻の勧めで物忘れ外来を受診した。頭部MRIで脳萎縮が認められ、作業療法が処方された。作業療法開始時の目的で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 休息の促し

2: 不安の軽減

3: 仕事の継続

4: 他者との交流

5: 自己認識の向上

第40回午前:第35問

50歳の女性。外傷性頸髄損傷。筋力は左右とも三角筋5、上腕二頭筋5、上腕三頭筋4、長橈側手根伸筋4、橈側手根屈筋1、手指伸筋4、手指屈筋0、体幹筋0、下肢筋0であった。この患者の日常生活に用いる車椅子で適切なのはどれか。  

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第45回午前:第13問

60歳の男性。50歳で筋萎縮性側索硬化症を発症し、自宅療養中である。舌を含めた全身に筋萎縮があり、上肢筋の萎縮は高度である。Danielsらの徒手筋力テストで肘・股・膝関節周囲筋3〜4、他は頸部・体幹を含め2。起き上がり動作と歩行とに介助を必要としている。自宅内での適切な移動方法はどれか。  

1: 四つ這い移動

2: 標準型車椅子での移動

3: 肘をついてのいざり移動

4: ピックアップ歩行器歩行

5: 杖と装具とを使用した歩行

第46回午前:第10問

62歳の女性。脳梗塞発症後3日目。早期の離床とADL獲得を目標に作業療法が開始された。初回の訪室時、目を閉じていたが呼びかけると開眼した。発語は聞き取れるが内容に一貫性がみられない。運動の指示に応じた動きは見られず、四肢は屈曲する傾向がある。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍は98/分、不整脈は認めず、血圧140/98 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は98%であった。問いかけへの返答があいまいで自覚症状を十分に聴取できなかったため、主治医に確認した上で、リハビリテーションの中止基準(日本リハビリテーション医学会による)を遵守することを前提に離床させることとなった。作業療法開始後、中止する必要があるのはどれか。2つ選べ。  

1: 脈拍が140/分を超えたとき

2: 不整脈が出現したとき

3: 拡張期血圧が110 mmHgとなったとき

4: 収縮期血圧が170 mmHgとなったとき

5: SpO2が95%になったとき

第45回午後:第11問

30歳の女性。多発性硬化症によるL1レベル以下の対麻痺の増悪を認め、Danielsらの徒手筋力テストで下肢筋力は2となったが、ステロイドパルス療法でようやく症状の進行が止まった。この時期における理学療法で適切なのはどれか。  

1: 上肢筋力増強訓練

2: 下肢筋力増強訓練

3: 関節可動域訓練

4: 座位持久性訓練

5: 立位訓練

第50回午前:第5問

65歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後3か月の頭部MRIを示す。出現しやすい症状はどれか。 

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1: 観念失行

2: 左右障害

3: 純粋失読

4: 半側空間無視

5: 非流暢性失語

第50回午後:第6問

87歳の女性。脳卒中による重度の右片麻痺。回復期リハビリテーション病棟に入院中。座位での基本動作は自立。認知機能は保たれている。短下肢装具と4点杖で5 mまでは自力での歩行が可能。介助があればT字杖で20 m程度の歩行は可能。ここ2か月は状態に大きな変化はみられない。最近、介護老人保健施設への退院が決まった。退院後の生活上の移動手段で実用的なのはどれか。  

1: T字杖を使用した介助歩行

2: 4点杖を使用した自力歩行

3: 4点杖を使用した介助歩行

4: 手すりを利用した自力歩行

5: 車椅子

第43回午前:第22問

65歳の男性。Parkinson病。両上肢の振戦、全身のこわばり及びすくみ足現象がある。入院中の薬物療法と運動療法によって室内歩行が可能になったが、転倒の危険がある。退院前指導として適切でないのはどれか。  

1: 便所に手すりを設置する。

2: 掛け布団を軽いものに変える。

3: 歩行開始前に柔軟体操を行う。

4: 便座の高さを膝の位置よりも高くする。

5: 床のじゅうたんを柔らかいものに変える。

第34回午前:第21問

24歳の男性。会社員。オートバイによる自損事故で外傷性脳損傷となった。受傷後2か月経過。抗てんかん薬を内服中。意識は清明。易怒的である。左不全片麻痺と軽度失調症とを認める。歩行は短下肢技装具で自立。ADLはほぼ自立しているが、病室を間違えたり、他患者とけんかするなどの問題があった。社会復帰の準備を始めるにあたり誤っているのはどれか。  

1: 病前の教育歴、社会歴を調べる。

2: 記憶、情動制御など高次脳機能を評価する。

3: IADL能力を把握する。

4: 現状での作業能力を検査する。

5: 会社の上司に復職準備を依頼する。

第37回午前:第96問

脊髄損傷患者の排尿訓練について誤っているのはどれか。  

1: 第6頸髄節まで機能残存していれば自己導尿訓練を行う。

2: 手圧排尿訓練には安定した座位保持能力が必要である。

3: 核上型の膀胱機能障害ではトリガーポイントの叩打による排尿反射を指導する。

4: 排尿反射は下肢の反射より早く回復する。

5: 冷水テスト陽性を排尿訓練開始の目安とする。

第57回午前:第8問

52歳の女性。踏み台から転落して左踵骨骨折を受傷し、手術が行われた。術後翌日の単純エックス線写真を示す。この患者に対する運動療法で正しいのはどれか。 

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1: 術後翌日から距腿関節の可動域練習を行う。

2: 術後翌日から膝関節の可動域練習を行う。

3: 術後翌日から部分荷重を始める。

4: 術後1週から外固定内での距踵関節の等尺性運動を行う。

5: 術後2週からMP関節の可動域練習を行う。

第40回午前:第16問

58歳の女性。関節リウマチ。スタインブロッカーのクラスIII。頸椎のエックス線単純側面像(別冊No. 1A)と両手のエックス線単純正面像(別冊No. 1B)とを別に示す。別冊 No. 1A 写真別冊 No. 1B 写真この症例の作業療法で適切なのはどれか。 

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1: 手関節の可動域訓練を行う。

2: 頸部の可動域訓練を行う。

3: 側臥位を利用して起き上がる。

4: マクラメで買い物袋を編む。

5: 型抜きクッキーの生地をこねる。