脳性麻痺児を腹臥位にすると図のような姿勢をとった。観察できる姿勢反射はどれか。
1: 緊張性迷路反射
2: 緊張性頸反射
3: 交叉性伸展反射
4: モロー反射
5: 連合反応
6歳の女児。脳性麻痺痙直型両麻痺。手指の巧緻動作は拙劣だが上肢・体幹の機能障害は比較的軽度で、座位バランスは良好である。両手で平行棒につかまれば椅子から立ち上がることができ、平行棒内立位は片手支持でも安定して保持できる。歩き出そうとすると支持脚股関節・膝関節の屈曲が生じ、尻もちをつきそうになり歩けない。この患者の歩き出しの問題への対処として行う理学療法で適切なのはどれか。
1: バルーン上座位保持練習
2: バルーン上腹臥位での体幹伸展練習
3: 台上座位からの立ち上がり練習
4: 壁にお尻で寄りかかった立位での風船遊び
5: 低い台に片足を乗せるステップ動作の練習
GMFCSレベルⅡの痙直型脳性麻痺児に対する運動指導で最も適しているのはどれか。
1: 車椅子の駆動練習
2: 割り座での座位練習
3: 歩行補助具なしでの歩行練習
4: バニーホッピングによる四つ這い移動練習
5: スタンディングボードを用いての立位練習
痙直型片麻痺児の促通すべき要素で誤っているのはどれか。
1: 患側肩甲帯の前方突出
2: 正中位での上肢活動
3: 体幹の支持性
4: 立位で下肢の陽性支持反射
5: 座位での平衡反応
10歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、手で支持すれば座位が可能。わずかな距離は寝返りで移動する。電動車椅子を練習中である。この児のGMFCS(gross motor function classification system)のレベルはどれか。
1: レベルⅠ
2: レベルⅡ
3: レベルⅢ
4: レベルⅣ
5: レベルⅤ
7歳の男児。脳性麻痺の痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢ。床上を前方へ移動する様子を示す。考えられる状態はどれか。
1: 頭部保持能力の低下
2: 両側上肢の支持能力の低下
3: 下部体幹の支持能力の低下
4: 両側肩甲帯周囲筋の筋緊張低下
5: 左右股関節の交互分離運動能力の低下
4歳の男児。痙直型四肢麻痺。緊張性頸反射が陽性である。ボールを使った遊びの指導で適切でないのはどれか。2つ選べ。
10歳の女児。痙直型両麻痺。移動には四つ這い、歩行器での歩行および車椅子自走を併用している。この女児が立ち上がろうとして図のような姿勢になった。原因として考えられるのはどれか。
1: 緊張性迷路反射の残存
2: 膝関節伸展可動域の低下
3: 下肢の左右分離運動困難
4: 上肢の屈曲共同運動の出現
5: 緊張性対称性頸反射の残存
5歳の男児。脳性麻痺。麻痺のタイプは痙直型両麻痺であり、図のように両手支持なしで座ることができる。この児で骨盤後傾を修正し、座位姿勢の改善を図るために最もストレッチが必要な筋はどれか。
1: ハムストリングス
2: 大腿筋膜張筋
3: 大腿直筋
4: 前脛骨筋
5: 薄筋
脳性麻痺で正しい組合せはどれか。
1: 片麻痺-上肢よりも下肢に強い麻痺がある。
2: 両麻痺-下肢よりも上肢に強い麻痺がある。
3: 両麻痺-麻痺の強さに左右差はない。
4: アテトーゼ-下肢よりも上肢に顕著に現れる。
5: 四肢麻痺-体幹機能は保たれる。
脳卒中片麻痺急性期のポジショニングで正しい組合せはどれか。
1: 手関節 - 掌屈位
2: 肘関節 - 伸展位
3: 肩関節 - 内旋位
4: 股関節 - 外旋位
5: 足関節 - 底屈位
6歳の女児。痙直型両麻痺。座位保持は可能。食事動作の介助で適切でないのはどれか。
4歳の男児。痙直型両麻痺。GMFCS(gross motor function classification system)レベルⅢ。立位姿勢を図に示す。理学療法で適切なのはどれか。
1: 股関節内旋筋の促通
2: ハムストリングスの促通
3: 腹筋群と殿筋群の同時収縮の促通
4: 長下肢装具の使用
5: 両側T字杖の使用
脳卒中による右片麻痺患者に対する上肢の随意性向上を目的としたアプローチで、易しい順に並んでいるのはどれか。
1: ①-②-③
2: ①-③-②
3: ②-①-③
4: ②-③-①
5: ③-②-①
1歳2か月の男児。6か月健康診査で運動発達遅滞を指摘され、地域の療育センターを紹介された。痙直型両麻痺と診断され、週1回の外来理学療法が開始された。現在、首が座り上肢を支持して数秒間のみ円背姿勢で床座位保持が可能となった。この時期のホームプログラムとして適切なのはどれか。
1: 下肢の保護伸展反応の促通
2: 上肢の他動的可動域訓練
3: 腹臥位での体幹伸展運動
4: 四つ這い位保持訓練
5: 介助歩行
脳性麻痺の運動療法で誤っているのはどれか。
1: 痙直型片麻痺では患側の連合反応を強化する。
2: 痙直型両麻痺では両下肢のキッキング(蹴り運動)を促す。
3: 痙直型四肢麻痺では関節に体重負荷刺激を与える。
4: アテトーゼ型では同一の運動パターンを繰り返し行う。
5: 弛緩型では同時収縮を促すよう刺激を与える。
痙直型両麻痺を呈する脳性麻痺児の歩行訓練に際して、痙縮を抑制する手技の対象となるのはどれか。2つ選べ。
1: 大殿筋
2: 中殿筋
3: 長内転筋
4: 腓腹筋
5: 長腓骨筋
3歳の男児。痙直型右片麻痺。図に示す右上下肢の肢位に影響しているのはどれか。2つ選べ。
1: 逃避反射
2: 陽性支持反応
3: 交叉性伸展反射
4: 緊張性迷路反射
5: 非対称性緊張性頸反射
アテトーゼ型脳性麻痺児の症状とアプローチとの組合せで適切でないのはどれか。
1: 定頸不良-腹臥位での頭部挙上
2: 体幹過伸展-座面の高い椅子での座位訓練
3: 動的バランス不良-セラピーボールでのバランス訓練
4: 手指の過伸展-ビンの蓋の開け閉め
5: 目と手の協調障害-ペグ差しの練習
12歳の女児。痙直型両麻痺。膝歩きの様子(別冊No. 10)を別に示す。本児の動作を正常と比較した場合の特徴で正しいのはどれか。
1: 支持基底面が狭い。
2: 重心の側方移動が小さい。
3: 重心の位置が低い。
4: 上肢の筋緊張が低い。
5: 体幹の軸回旋が大きい。