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第54回午後:第19問

7歳の男児。几帳面なところがある。小学校に入学して数か月後から肩をすくめる、まばたきをすることが目立ってきた。最近、授業中に顔しかめや首ふりなども激しくなり、担任の先生から注意されることが増えた。友達と遊んでいるときや眠っているときは起こらない。悩んだ母親が本人を連れて来院、チック障害と診断され作業療法の導入となった。作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 本人に困っていることを聞く。

2: 本人にチックが起こるときの状況を尋ねる。

3: チックを起こさないよう努力するように本人に言う。

4: 緊張に慣れる目的で最前列に座らせるよう担任の先生に依頼する。

5: クラスメートに障害のことは知らせずにおくよう担任の先生に依頼する。

  • 答え:1
  • 解説:チック障害は突然起こる無目的な症状で、ストレスが原因の一つとされる。作業療法導入期には、患児の困っていることを聞くことが適切である。
  • 本人に困っていることを聞くことは適切であり、学校生活を支援するために役立つ。患児の悩みや困り事を理解し、適切な対応を行うことが重要である。
  • 本人にチックが起こるときの状況を尋ねることは、ストレスをかける可能性があり、症状を誘発する危険性があるため、適切ではない。
  • チックを起こさないよう努力するように本人に言うことは、症状を意識することで心理的ストレスになり、チックを誘発する危険性があるため、適切ではない。
  • 緊張に慣れる目的で最前列に座らせるよう担任の先生に依頼することは、緊張が高まりチックを誘発させる危険性があるため、作業療法導入期に有効な手段とは言えない。
  • クラスメートに障害のことは知らせずにおくよう担任の先生に依頼することは、患児の学校での様子や困っていることを確認した後で考慮することが適切である。ただし、障害を理解してもらうことは周囲の協力を得るために重要である。
  • 科目:発達・小児疾患
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第41回午前:第36問

13歳の女子。中学に入学してから頭痛などを理由に欠席が多くなり、2学期からは不登校となった。自宅で母親への暴力がみられるようになったため、精神科を受診し外来作業療法に通うこととなった。この患者への対応で適切でないのはどれか。  

1: 作業療法場面の見学をさせ作業療法の利用法を一緒に考える。

2: 家族や教師との連絡が必要な場合は事前に本人の了解を得る。

3: 嫌なことは無理に話したり行ったりしなくてよいことを保証する。

4: 作業療法に毎日通えるようになることを目指す。

5: 本人の希望や要求を可能な範囲で取り入れる。

第40回午前:第38問

15歳の男子。アスペルガー症候群。成績は良いが、最近、小さなことで級友を罵倒したり、机を蹴飛ばしたり、教師に対する攻撃的な言動も目立つようになった。家でも些細なことへのこだわりが強まり、親が対応に困り精神科外来受診となった。当面、週1回の個人作業療法に参加することとなった。本人は「ここには母親に連れてこられた」と受身的な参加態度を示す。初回面接の優先的な話題として適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 級友との関係を聞く。

2: 担任教師の対応を聞く。

3: 得意な科目の話を聞く。

4: 進路の希望について聞く。

5: 家でのこだわりについて聞く。

第57回午後:第19問

22歳の男性。注意欠如・多動性障害。大学卒業後に営業職に就いた。顧客との約束や書類を忘れるなどの失敗が続き、上司が度々指導をしても改善しなかった。子供のころから不注意傾向があり、母親は「しつけをしてこなかった自分に非がある」という。その後も失敗が続いて自信を喪失し、1週前から欠勤し精神科の受診に至った。入院となり作業療法が処方された。この時期の作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 仕事に適性がないと伝えて転職を勧める。

2: 休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える。

3: 母親のしつけの失敗の影響が残っていると告げる。

4: 上司の指導方法が病気の誘因であることを説明する。

5: 職場復帰のために対人技能向上を目的とした作業活動を勧める。

  • 答え:2
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)の患者で、不注意傾向から業務上の問題行動があって職場の指導では改善が見られない。患者は自信を喪失して欠勤していることから、自尊心の回復が対応すべき課題である。
  • 患者は営業職に就いていたが、不注意傾向はどのような業務にも影響があり、転職しても解決にはならない。失敗が続いて自信を喪失している患者に転職を勧めると、自尊心を傷つけることになる。
  • 入院した時期に作業療法が処方されており、急性期にあると推察される。急性期には休息させ心身の回復を図ることが重要である。この選択肢が正しい。
  • 患者に現在の状況が母親の責任だと伝えたとしても、患者が損なった自尊感情を回復することにはならない。母親は自戒の念を述べているが、これが患者の能力と欠勤の原因と判断することは困難。
  • 上司の指導方法が、患者の不注意と業務失敗の誘因とは言えない。また、業務上の失敗が患者の責任でないことが事実だとしても、それを急性期の患者に伝えても、患者は失敗を思い出しては内省を繰り返す危険がある。
  • 急性期には、患者が逃避した職場への復帰を直接的な目的とした作業を勧めることはできない。患者は自信を失っている状態であり、職場復帰を想像することがストレスとなる。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第51回午後:第19問

32歳の女性。幼いころから落ち着きがなく、忘れ物も多かった。大学卒業後、医療事務の仕事に就いたが、仕事が忙しくなるとミスが多くなり、同僚にかんしゃくを起こすなど感情が不安定となった。仕事を休むことも多くなったため、職場の上司に勧められ、精神科を受診し、入院となった。2週後、情緒的に落ち着いたところで作業療法が開始された。この患者の作業療法で予測される行動はどれか。  

1: 読書に没頭する。

2: 他者との接触を避ける。

3: 他者の作業種目に目移りする。

4: 物を置いた場所を何度も確認する。

5: 自分の作品の出来栄えに固執する。

第51回午前:第18問

35歳の女性。現在、6か月児の子育て中であるが、1か月前からテレビも新聞も見る気が起こらないほど周囲への興味と関心が低下し、児と触れ合うこともおっくうになった。物事の判断が鈍くなり、子育てに自信をなくし、自分を責め、ささいなことから不安になりやすくなったため、児を祖母に預けて精神科病院に入院した。入院翌日から不安の軽減を目的に作業療法が開始された。この患者に対する作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 運動によって体力の増強を図る。

2: 趣味をみつけるよう働きかける。

3: 子育ての情報提供により関心を高める。

4: 集団のレクリエーションで気分転換を図る。

5: ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。

第55回午前:第16問

16歳の男子。高校に進学したが友人関係のトラブルが続き不登校となった。校医に相談し精神科を受診したところ、対人関係技能の低さ、こだわりの強さ、感覚過敏などを指摘され、作業療法に参加することとなった。この患者でみられる行動の特徴として正しいのはどれか。  

1: 相手に気を遣い過ぎる。

2: 本音と建前を区別できない。

3: 葛藤に満ちた対人関係を結ぶ。

4: 他者の関心を集めようとする。

5: 否定的評価を受ける状況を避けようとする。

第36回午前:第34問

14歳の男子。8歳時に軽度の注意欠陥・多動を伴う学習障害の診断を受けた。中学校(普通学級)に入学したが、最近、登校しないことが多くなった。進学準備の時期を迎えているが、生活リズムも乱れがちとなり、思春期外来への通院時に作業療法を実施することになった。当面の目標設定として適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.生活リズムの改善イ.問題解決能力の向上ウ.課題遂行能力の向上エ.親との関係の改善オ.作業療法の継続的参加  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第47回午後:第18問

35歳の女性。現在、6か月児の子育て中であるが、1か月前からテレビも新聞も見る気が起こらないほど周囲への興味・関心が低下し、子と触れ合うこともおっくうになった。物事の判断が鈍くなり、子育てに自信をなくし、自分を責め、ささいなことから不安になりやすくなったため、子を祖母に預けて精神科病院に入院した。入院翌日から不安の軽減を目的に作業療法が開始された。この患者に対する作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 体力の増強を図る。

2: 趣味をみつけるよう促す。

3: 子育てへの関心を高める。

4: 日中の過ごし方を話し合う。

5: 共同作業で他者と役割を分担させる。

第40回午前:第37問

25歳の男性。知的障害。IQ 60。両親と3人暮らし。18歳から近所の漬物工場で仕事をしている。周期性の不機嫌がみられていたが、最近、不機嫌が改善せず、物を投げたり両親を攻撃したりするため、入院となった。入院1か月後に状態が安定したので、退院を目標に作業療法が処方された。作業中、いつも患者は周囲をきょろきょろ見回して、落ち着かない。この状況の説明として適切でないのはどれか。  

1: 状況対応力の低さ

2: 過度の緊張

3: 不安の発現

4: 複雑部分発作の前兆

5: 注意集中の困難

第53回午後:第18問

20歳の男性。幼少期は一人遊びが多かった。小学校から高校までは成績は概ね良かったものの、正論的発言が多い、融通が利かないなどによって集団になじめず、いじめを受けることも多かった。大学に入ると、講義科目は問題ないが、演習科目のグループワークで相手に配慮した発言がうまくできず、メンバーから避けられることが多くなった。大学2年生になると、過去のいじめ体験を思い出してパニックになることが増え、自宅の自室に引きこもる状態となったため、母親に連れられて精神科を受診し、外来で作業療法が開始された。この患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: ルールや取り決めを明示しておく。

2: 興味や関心のある活動を導入する。

3: 作業手順を言葉で細かく伝える。

4: 心理教育プログラムを行う。

5: パラレルな場を用いる。

  • 答え:3
  • 解説:この患者は自閉スペクトラム症(ASD)が考えられるため、作業療法においては、ルールや取り決めを明示する、興味や関心のある活動を導入する、心理教育プログラムを行う、パラレルな場を用いるなどの対応が適切である。ただし、作業手順を言葉で細かく伝えることは、混乱を招くことがあるため適切ではない。
  • 自閉スペクトラム症に対する作業療法の導入では、あらかじめ約束事(ルール)を明示するとよい。これにより、患者が安心して活動に取り組むことができる。
  • 作業療法の導入には興味・関心のある活動を用いて、治療・援助の目標や約束などを具体的に取り決めることが望ましい。これにより、患者が自分の興味に基づいて活動に取り組むことができる。
  • 自閉スペクトラム症では、作業手順を言葉で細かく伝えても混乱することがある。言葉の場合はなるべく簡潔に、具体的表現で伝えたほうがよい。また、作業手順は図示するなど、言語以外の表記法を用いるとよい。この選択肢は適切でないため、答えとなります。
  • 心理教育プログラムは、患者に症状の自己理解を促す点で適切である。これにより、患者が自分の状況を理解し、適切な対応ができるようになる。
  • この患者は引きこもりがあるため、作業療法はパラレルな場で始めた方がよい。人と場を共有させつつ、人と同じことをしなくてもよい、制約の少ない場での作業を体験させ、他人との成功体験を重ねることで、集団の中で過ごすことに慣れていくと考えられる。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第56回午前:第15問

17歳の男子。子供の頃から内向的な性格だが、乳幼児健診等で異常を指摘されたことはない。高校1年時から周囲の物音に敏感となり、「学校で同級生に嫌がらせをされる」と不登校になった。自宅では「向かいの家の住人が自分の行動に合わせて悪口を言う」、家族と外出した街中では「自分の考えたことが知れわたっている」と言うようになり、精神科を受診し、通院治療で状態がある程度改善した後に外来作業療法が導入された。この患者でみられやすい症状はどれか。  

1: 意識変容

2: 観念奔逸

3: 強迫観念

4: 思考制止

5: 連合弛緩

  • 答え:5
  • 解説:この患者は被害妄想や思考伝播の症状があり、統合失調症であると推察されます。統合失調症の症状の一つである連合弛緩が選択肢の中で最も適切です。
  • 意識変容は意識障害の一種で、幻覚や思考の混乱などがありますが、この患者の症状とは一致しません。
  • 観念奔逸は考えが統一なくしゃべりまくる様子で、躁病でみられますが、この患者の症状とは一致しません。
  • 強迫観念は患者が自分の行為を不合理な行動とわかっていてもやめることのできない症状で、神経症でみられますが、この患者の症状とは一致しません。
  • 思考制止はうつ病でみられる症状ですが、この患者の症状とは一致しません。
  • 連合弛緩は会話の思考テーマが次々と脈絡なく飛躍し、連想に緩みが生じて話にまとまりがなくなることです。統合失調症の症状で、この患者の症状と一致します。
  • 科目:統合失調症
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第41回午前:第37問

13歳の女子。中学に入学してから頭痛などを理由に欠席が多くなり、2学期からは不登校となった。自宅で母親への暴力がみられるようになったため、精神科を受診し外来作業療法に通うこととなった。作業療法プログラムの留意点で適切でないのはどれか。  

1: 同年代の患者との交流を楽しめる機会を提供する。

2: 電子メールなどのコミュニケーション機器の利用法を指導する。

3: 授業の遅れを取り戻すために学習の時間を取り入れる。

4: 1週間の過ごし方を工夫し基本的な生活リズムを整える。

5: 身体運動や創作活動を利用し自己表現の機会を提供する。

第36回午前:第33問

14歳の男子。8歳時に軽度の注意欠陥・多動を伴う学習障害の診断を受けた。中学校(普通学級)に入学したが、最近、登校しないことが多くなった。進学準備の時期を迎えているが、生活リズムも乱れがちとなり、思春期外来への通院時に作業療法を実施することになった。初回面接の事項として適切でないのはどれか。 ア.不登校の理由イ.学校の友人関係ウ.一日の過ごし方エ.最近の興味オ.将来の進路  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第47回午後:第19問

35歳の女性。現在、6か月児の子育て中であるが、1か月前からテレビも新聞も見る気が起こらないほど周囲への興味・関心が低下し、子と触れ合うこともおっくうになった。物事の判断が鈍くなり、子育てに自信をなくし、自分を責め、ささいなことから不安になりやすくなったため、子を祖母に預けて精神科病院に入院した。入院翌日から不安の軽減を目的に作業療法が開始された。この患者に用いる作業活動で適切なのはどれか。  

1: 就労準備活動

2: 会話を促す活動

3: 創造力を要する活動

4: 決断力を要する活動

5: 短時間で完結する活動

第45回午前:第20問

25歳の男性。幼いころから言語発達と学業成績は良好であったが、固執性が強く友人との関係は保てなかった。製造業に就職し業務成績も良かったが、研修中に状況を無視した言動によって同僚とのトラブルが増え、上司に伴われて精神科を受診した。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 集中力を高める。

2: 耐久性の向上を図る。

3: 対人関係技能を高める。

4: 複数の作業を同時に行う。

5: 多くの感覚刺激を取り入れる。

第54回午前:第16問

17歳の男子。自閉症。自分なりの特定のやり方にこだわり融通が利かず、臨機応変に振る舞えずに失敗体験を積み重ね、自尊感情が著しく低下している。この常同性に関わる特性を踏まえた上での作業療法上の配慮として、最も重要なのはどれか。  

1: 静かな環境で作業する。

2: 用件は具体的に伝える。

3: 図や表を用いた説明を行う。

4: 1つずつ段階を踏んで作業する。

5: 予定変更がある時は前もって伝える。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、自閉症の患者に対して作業療法上の配慮が求められています。自閉症の患者は、常同性により臨機応変に対応できないことが多く、予定変更がある場合には前もって伝えることが重要です。
  • 静かな環境で作業することは、感覚過敏な自閉症患者に有効ですが、この問題では常同性に関わる配慮が求められているため、選択肢1は正解ではありません。
  • 用件を具体的に伝えることは一般的に良い方法ですが、この患者の場合、臨機応変に振る舞えないため、選択肢2は正解ではありません。
  • 図や表を用いた説明は、言語能力が低く図形認識が損なわれていない場合に有効ですが、この患者の場合、特定のやり方にこだわるため、必ずしも図や表を用いた説明がよいとは言えません。選択肢3は正解ではありません。
  • 1つずつ段階を踏んで作業することは、失敗体験を繰り返さないための配慮として行われますが、この患者にはあらかじめ変更について伝える配慮が必要であるため、選択肢4は正解ではありません。
  • 自閉症患者には、常同性に配慮する必要があります。予定の変更などに臨機応変に対応できず、混乱を生じることがあるため、予定変更がある場合には前もって伝えることが重要です。選択肢5が正解です。
  • 科目:発達・小児疾患
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第53回午前:第17問

28歳の女性。産後うつ病。育児休暇中である。元来、何事にも手を抜けない性格。出産から4か月経過したころから、子どもの成長が気になり始め、夫に不安をぶつけるようになった。次第に「母親失格」と言ってはふさぎ込むようになったため、夫に連れられて精神科を受診し入院となった。1か月半後、個別的作業療法が開始となったが、手芸中に「私は怠け者」とつぶやく様子がみられた。この患者に対する作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 日記を取り入れる。

2: 育児の振り返りを行う。

3: 患者の不安な気持ちに寄り添う。

4: 家族の育児への協力方法について話し合う。

5: 性格による自己否定的考えについて話し合う。

  • 答え:3
  • 解説:産後うつ病の患者に対しては、患者の不安な気持ちに寄り添い、安心感を高めることが重要です。そのため、選択肢3が適切な対応となります。
  • 日記を取り入れることは、一日を振り返るときに気分が落ち込みやすくなるため、この段階では適切ではありません。
  • 育児の振り返りは、患者にとって陰性情動を惹起しやすいため、避けた方が良いです。
  • うつ病患者に寄り添うことで、安心感を高めることができるため、選択肢3が適切な対応となります。
  • 家族の育児への協力方法については、抑うつ感が高い時期を過ぎた後に行ったほうがよいため、この段階では適切ではありません。
  • 自己の考えを振り返ることは、自己卑下している患者にとっては、それをさらに助長する危険があるため、適切ではありません。
  • 科目:気分障害
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第41回午前:第38問

19歳の男性。てんかん。IQ 70。養護学校卒業後にクリーニング店に就職した。仕事ののみ込みが悪いと店主に注意されたことがきっかけで仕事に行けなくなり、家に引きこもりがちとなった。時々家族に暴力を振るうようになり、家族が主治医に相談した結果、外来作業療法が処方された。本人、家族とも「仕事ができれば」と希望を語っている。この患者の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.作業内容は患者に選択させる。イ.運動能力を高める作業を行う。ウ.自己表現の練習を行う。エ.対人技能の訓練を行う。オ.集中力を高める作業を行う。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第57回午後:第18問

19歳の男性。てんかん及び軽度知的障害(IQ 60)。特別支援学校卒業後にクリーニング店に就職した。「接客態度が悪い」と注意されたことをきっかけに仕事に行けなくなり、引きこもりとなった。時々家族に暴力を振るうために、家族が主治医に相談して外来作業療法が処方された。本人、家族とも復職を希望している。この患者に対して優先すべき対応はどれか。  

1: 暴力の内省を促す。

2: 対人技能の訓練を行う。

3: 注意力を高める作業を行う。

4: てんかんの疾病教育を行う。

5: 運動能力を高めるためのスポーツ活動を行う。

  • 答え:2
  • 解説:この患者は接客態度が悪いと注意されたことが引きこもりの原因であり、家族に暴力を振るっている。復職を希望しているため、対人技能の訓練を行うことで接客態度が改善され、引きこもりの解消と職場復帰が期待できる。
  • 暴力の内省を促すことは重要だが、患者の知的能力(IQ 60)を考慮すると、反省して暴力的衝動を制御することは難しい。また、問題文からは作業療法士として対応する理由の背景が十分に読み取れない。
  • 対人技能の訓練を行うことで、患者の接客態度が改善され、引きこもりの解消と職場復帰が期待できる。基本的な対人関係技能を身につけさせることは、復職への一歩となる。
  • 注意力は対人関係の技能にも重要だが、問題文からは注意力が原因で生じたエピソードが十分にわからない。注意力を高める作業が患者の対人技能を高める関係性は不明。
  • てんかんの疾病教育は重要だが、軽度知的障害のある患者にとって理解することは困難であり、引きこもりの原因とは関連が薄い。
  • 運動能力を高めるためのスポーツ活動は心理的発散に役立つ可能性があるが、問題文には運動能力が原因となった作業療法で対処すべき課題の記述がないため、優先すべき対応ではない。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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