第47回午前第15問の類似問題

第56回午前:第19問

22歳の男性。職場でケアレスミスがあまりにも多いため、産業医の勧めで精神科を受診した。母親の話によると、幼少時から落ち着きがなく、小学校の担任から「人の話を聞いていない」、「順番を守れない」、「隣の子にちょっかいを出す」などと注意されたことがあり、大学でも提出物の締め切りを守れないなどといった問題から成績は悪かった。この患者に薬物療法を行う場合、最も適切と思われる向精神薬はどれか。  

1: 気分安定薬

2: 抗うつ薬

3: 抗精神病薬

4: 抗不安薬

5: 精神刺激薬

  • 答え:5
  • 解説:この患者は注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状があるため、精神刺激薬が最も適切な治療薬となります。ADHDは、脳内の神経伝達物質であるドパミンやノルアドレナリンが不足し、神経伝達の調節異常が生じることによって、注意力の散漫や衝動的で落ち着きのない行動などの症状があらわれるとされています。
  • 気分安定薬は主に双極性障害に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 抗うつ薬は主にうつ病に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 抗精神病薬は主に統合失調症に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 抗不安薬は主に不安障害に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 精神刺激薬はADHDの症状を改善するために用いられる薬であり、この患者に適切です。例えば、グアンファシンはα2Aアドレナリン受容体に作用し、シグナル伝達が増強することでADHDの症状が改善されると考えられています。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第53回午前:第20問

52歳の男性。統合失調症で精神科入院歴があるが、この9年間は治療中断しており、時々幻聴に影響された言動がみられる。医師の往診の後、何とか本人の同意を得て訪問支援開始となった。初回訪問時、居間で20分ほど落ち着いて話ができる状況である。初期の訪問において、作業療法士が最も留意すべきなのはどれか。  

1: 服薬勧奨を積極的に行う。

2: 1日に複数回の訪問を行う。

3: 身の回りの整理整頓を促す。

4: 毎回違うスタッフが訪問する。

5: 本人の興味や関心事を把握する。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、統合失調症の患者に対して作業療法士が初期の訪問で最も留意すべきことを選ぶ必要があります。患者との関係性を築くことが重要であり、本人の興味や関心事を把握することが適切な作業活動選択に繋がります。
  • 服薬は必要であるが、治療中断の理由が不明であり、薬物の種類と量が確定していない時期であるため、積極的な勧奨はできません。
  • 患者は落ち着いて話せるのは20分程度であり、この時期に1日複数回の訪問を行うことは、患者にとって精神的負担が大きいため適切ではありません。
  • 問題文には患者が身の回りの整頓をできていない様子は書かれておらず、この時点で患者の問題にないことは、初期の訪問で促す必要性はありません。
  • 毎回違うスタッフが訪問に行くと、患者との治療的関係性を築きにくくなるため、適切ではありません。
  • 初期の訪問では、適切な作業活動選択のために、本人の興味や関心事を把握する必要があります。これにより、幻聴に影響された言動などを作業活動によって抑えられる可能性があります。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第37問

25歳の男性。知的障害。IQ 60。両親と3人暮らし。18歳から近所の漬物工場で仕事をしている。周期性の不機嫌がみられていたが、最近、不機嫌が改善せず、物を投げたり両親を攻撃したりするため、入院となった。入院1か月後に状態が安定したので、退院を目標に作業療法が処方された。作業中、いつも患者は周囲をきょろきょろ見回して、落ち着かない。この状況の説明として適切でないのはどれか。  

1: 状況対応力の低さ

2: 過度の緊張

3: 不安の発現

4: 複雑部分発作の前兆

5: 注意集中の困難

第51回午前:第18問

35歳の女性。現在、6か月児の子育て中であるが、1か月前からテレビも新聞も見る気が起こらないほど周囲への興味と関心が低下し、児と触れ合うこともおっくうになった。物事の判断が鈍くなり、子育てに自信をなくし、自分を責め、ささいなことから不安になりやすくなったため、児を祖母に預けて精神科病院に入院した。入院翌日から不安の軽減を目的に作業療法が開始された。この患者に対する作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 運動によって体力の増強を図る。

2: 趣味をみつけるよう働きかける。

3: 子育ての情報提供により関心を高める。

4: 集団のレクリエーションで気分転換を図る。

5: ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。

第45回午後:第18問

48歳の女性。うつ病。教育熱心な母親としてパート勤務をしながら2人の娘を育てた。娘達が家を離れた頃から何もする気がなくなり、抑うつ状態となった。希死念慮がみられたため夫に付き添われて精神科を受診し入院となった。「何かしていないと落ち着かない」と訴えたため入院後5日目から作業療法が開始された。入院1か月後に退院が決まった。本人は「日中、一人でどう過ごせばよいかわからない」と不安を訴えている。この時点の対応で適切でないのはどれか。  

1: 退院前訪問指導を行い生活の場を把握する。

2: ハローワークに同伴し求職者登録をする。

3: 1週間の生活スケジュールを立てる。

4: 家族心理教育の機会を取り入れる。

5: 外来作業療法の利用を検討する。

第43回午前:第37問

8歳の男児。自閉症。小学校に入学後、好きな算数以外の授業中に奇声をあげるようになった。家ではこだわり行為を制する母親に暴力を振るうようになり、養護教諭の勧めで児童・思春期外来を受診した。受診後すぐに作業療法が開始された。患児の行動で予測されるものはどれか。2つ選べ。  

1: 質問し終わる前に答え始める。

2: 話しかけに応じない。

3: 同じことを繰り返し聞いてくる。

4: しゃべり続ける。

5: 他者の邪魔をする。

第36回午前:第32問

17歳の男子高校生。恐怖症。2人兄弟の兄。弟とふざけていて、弟が持つボールペンの先が本人の手掌部に突き刺さった。傷は短期間で治癒したが、それ以後ボールペンや包丁などの先の尖ったものを怖がるようになり、勉強も手につかず、不登校となった。弟に対する暴力も時々みられた。通院を開始し、3か月が経過したが、尖端に対する恐怖心や不登校は持続している。この時点で作業療法が開始された。作業療法開始後2か月、見学に来た両親から「母親にひどく甘えたりするようになった」という話があった。この時期の対応で適切なのはどれか。  

1: 退行ととらえて作業療法を継続する。

2: 作業種目の変更を考慮する。

3: 本人に主治医との面接を勧める。

4: 本人と面接し弟への攻撃性を解釈する。

5: 本人、両親および作業療法士の3者面談を行う。

第35回午前:第26問

18歳の女性。統合失調症。高校入学後成績が低下して不登校となり、自室に閉居しがちとなったため入院した。入院後3か月経過。時折、院内を徘徊しているが、日中は自室に閉じこもりがちである。この時点で作業療法が処方された。導入期に利用する作業種目で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.簡単な構成的作業イ.軽い身体運動ウ.創造的作業エ.肉体労働的作業オ.ゲーム・競争的作業  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第35回午前:第27問

22歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校1年時にうつ状態で3か月入院した。その後、毎年入退院を繰り返し5回目の入院となった。入院後1か月が経過したが、自発性の減退および引きこもりがみられる。また「私の結婚相手を姉に取られた。私の考えがすべて他人に分かってしまい自分がなくなってしまうみたいで困る。他人の声が左の頭に聞こえる。」と訴えている。その時点で作業療法が処方された。作業療法士の対応として適切でないのはどれか。  

1: 姉の結婚に対する気持ちを聞く。

2: 日常生活の過ごし方について話し合う。

3: 作業種目について希望を聞く。

4: 参加の意思について聞く。

5: 病棟での他の患者との交流について話を聞く。

第38回午前:第30問

30歳の女性。うつ病。子育てに専念するため、仕事をやめた後から徐々に気力が低下し、不眠が出現し家事全般に支障をきたすようになった。夫と相談の上、近隣の精神科診療所で通院を開始し、約1か月で落ち着きを取り戻した。その時点で作業療法士が週1回生活上の相談・援助を担当することになった。本人は「悪くなるのが心配だ」「好きな編み物もできないような気がする」などと述べている。治療関係も成立し約3か月経過したころ、本人から「少しずつ家事ができるようになったが、まだ自信がない」と述べてきた。この時の対応で適切でないのはどれか。  

1: 自宅を訪問し家事評価を行う。

2: 来院時の面接で家事評価を行う。

3: ホームヘルパーの派遣を依頼する。

4: 夫との家事の分担を調整する。

5: 小グループでの家事訓練に参加する。

第56回午前:第18問

45歳の女性。20歳前後から、心理的負荷がかかるとリストカットを行うようになり縫合を必要とすることが多かった。また、自分の思い通りにいかないと易怒的となり、周囲に暴言を吐くこともあった。25歳時に精神科を初めて受診し、以後、過量服薬時に数回の入院歴があるが、現在は調理の仕事に就いて3年目となる。最近、職場の人間関係で正論を吐きすぎて孤立し、結果として焦燥感が強まり、主治医の勧めで仕事のシフトのない平日の日中に外来作業療法を開始することになった。この時点での作業療法士の関わりとして最も適切なのはどれか。  

1: 転職を勧める。

2: 主治医に入院処遇を依頼する。

3: チームでの統一した対応をこころがける。

4: 行動化に対しては心的距離を縮めて対応する。

5: 本人の希望に応じて日々臨機応変に対応する。

  • 答え:3
  • 解説:この患者は境界性パーソナリティ障害の特徴を持っており、外来作業療法が開始される時点で、治療者は患者が他人を操作しないように行動の規範を示すことが重要です。そのため、医療チーム内で統一した対応を心掛けることが最も適切な関わりとなります。
  • 患者は調理の仕事に就いて3年目であり、治療を進めながら仕事を続ける計画が立てられているため、この段階で転職を勧める理由はありません。
  • 患者は外来作業療法を処方されており、治療が開始される時点です。病状変化が記載されていないため、主治医に入院処遇を依頼する必要性はありません。
  • 患者は境界性パーソナリティ障害の特徴的な言動を持っているため、医療チーム内で統一した治療的枠組みにより制御することが重要です。この選択肢が正しいです。
  • 行動化は患者の心理的葛藤が他者依存を強める行動に表れることであり、心的距離を縮めて対応することは適切ではありません。むしろ、適切な距離を保つことが重要です。
  • 患者に対しては、行動の規範を示すことが重要であり、臨機応変な対応は緩めることにもつながるため、適切ではありません。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第57回午後:第19問

22歳の男性。注意欠如・多動性障害。大学卒業後に営業職に就いた。顧客との約束や書類を忘れるなどの失敗が続き、上司が度々指導をしても改善しなかった。子供のころから不注意傾向があり、母親は「しつけをしてこなかった自分に非がある」という。その後も失敗が続いて自信を喪失し、1週前から欠勤し精神科の受診に至った。入院となり作業療法が処方された。この時期の作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 仕事に適性がないと伝えて転職を勧める。

2: 休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える。

3: 母親のしつけの失敗の影響が残っていると告げる。

4: 上司の指導方法が病気の誘因であることを説明する。

5: 職場復帰のために対人技能向上を目的とした作業活動を勧める。

  • 答え:2
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)の患者で、不注意傾向から業務上の問題行動があって職場の指導では改善が見られない。患者は自信を喪失して欠勤していることから、自尊心の回復が対応すべき課題である。
  • 患者は営業職に就いていたが、不注意傾向はどのような業務にも影響があり、転職しても解決にはならない。失敗が続いて自信を喪失している患者に転職を勧めると、自尊心を傷つけることになる。
  • 入院した時期に作業療法が処方されており、急性期にあると推察される。急性期には休息させ心身の回復を図ることが重要である。この選択肢が正しい。
  • 患者に現在の状況が母親の責任だと伝えたとしても、患者が損なった自尊感情を回復することにはならない。母親は自戒の念を述べているが、これが患者の能力と欠勤の原因と判断することは困難。
  • 上司の指導方法が、患者の不注意と業務失敗の誘因とは言えない。また、業務上の失敗が患者の責任でないことが事実だとしても、それを急性期の患者に伝えても、患者は失敗を思い出しては内省を繰り返す危険がある。
  • 急性期には、患者が逃避した職場への復帰を直接的な目的とした作業を勧めることはできない。患者は自信を失っている状態であり、職場復帰を想像することがストレスとなる。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第34回午前:第36問

17歳の女子。転換性障害。高校1年の2学期終了前にボーイフレンドと別れてから欠席がちとなり、頭痛、肩こり、無気力を訴えた。進級後も欠席が多く大学病院を受診したが、症状の改善がみられず2か月入院した。入院中に手首を切ったことがある。その後、復学したが教室で頻回に倒れ再入院となった。復学を目的に作業療法が処方された。作業に気乗りしないと頭痛を訴え、難しいと依存的になる。作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 訴えを聞き作業を休ませる。

2: 復学を条件に作業を続ける。

3: 難しいところは療法士が手伝う。

4: 患者とルールを決めて作業を行う。

5: 患者の希望した作業を行う。

第46回午前:第15問

50歳の男性。アルコール依存症。30歳代後半から仕事上のストレスで飲酒量が増えた。遅刻や欠勤を繰り返し、2年前にリストラされてからは昼夜を問わず連続飲酒の状態となった。妻に付き添われて精神科を受診し、アルコール専門病棟へ入院した。入院後2週経過し、離脱症状が落ち着いたため作業療法が開始された。回復期の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 家族同伴の心理教育を行う。

2: 集団内の仲間意識を育てる。

3: 自助グループへの参加を促す。

4: 医療機関の利用終了を目指す。

5: 退院後の生活について助言する。

第57回午前:第13問

22歳の女性。幼少期に両親と死別したが、祖父母の支援などで問題なく学校生活を過ごした。学業成績は良かったが、感情が不安定で自傷行為を繰り返し、精神科クリニックに通院しながら高校を卒業した。卒業後は事務職として就職したが、感情が不安定でしばしばトラブルを起こした。最近、些細なことで友人と喧嘩になり、激怒して大量服薬して入院となった。入院後、早期に作業療法が開始された。この患者にみられる特徴はどれか。  

1: 完璧主義

2: 作為体験

3: 衝動行為

4: 脱力発作

5: 振戦せん妄

  • 答え:3
  • 解説:この患者は感情が不安定で自傷行為や衝動行為が見られるため、境界性パーソナリティー障害が予想されます。
  • 完璧主義は全か無か思考とも言われ、うつ病の患者に見られる特徴です。この患者の症状とは一致しません。
  • 作為体験は、他者や外部の力によって自分の意志とは無関係に行動や感情が操られていると感じる症状で、統合失調症に見られます。この患者の症状とは一致しません。
  • 衝動行為は、感情のコントロールができずに突発的な行動をとることで、境界性パーソナリティー障害の特徴的な症状の一つです。この患者の症状と一致します。
  • 脱力発作は、突然の筋力喪失による倒れる症状で、睡眠障害の一種であるナルコプレシーに見られます。この患者の症状とは一致しません。
  • 振戦せん妄は、手足の震えや錯乱状態を伴う症状で、アルコールの離脱症状の一つです。この患者の症状とは一致しません。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第41回午前:第31問

16歳の女子。統合失調症。高校入学後、人の目を気にするようになり、被害的な言動が出現するようになった。文化祭時に興奮状態となり入院となった。入院10日後、症状は徐々に落ち着いてきたが敏感さが残る。この時点で作業療法が処方された。この患者が作業療法を開始して2週後「作業療法は受けたくない」と言った。この時点の対応で適切でないのはどれか。  

1: しばらく作業療法を休ませて様子をみる。

2: 受けたくない理由を聞く。

3: 2週間の作業療法の感想を聞く。

4: 他の作業療法士が担当する。

5: 病棟での生活の様子を観察する。

第44回午前:第35問

48歳の男性。市役所に勤務。住民の苦情に対応する業務に就いたころから、不眠、食欲不振、意欲低下および思考抑制が始まった。3か月間の休職を取り自宅療養をしていたが「自分は役に立たない」と言い、希死念慮を認めたため入院となり、2週後から作業療法が開始された作業療法導入時の留意点はどれか。  

1: 得意であった作業を導入する。

2: 他者との交流を促す。

3: 休息の取り方を練習する。

4: 病気の体験を言語化する。

5: 自己決定の機会を増やす。

第37回午前:第36問

25歳の女性。境界型人格障害。高校時代から希死念慮や情緒不安定があった。アルバイト先の男性従業員と同棲していたが、21歳のときけんか別れして帰省した。帰省後は母親と生活していたが、母親への暴力と希死念慮が激しくなり入院した。入院後、落ち着いた時点で作業療法が開始された。この時期の実施上の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 参加に当たっての約束事を確認する。

2: 種目は患者に任せる。

3: 短期間で行えるものを選ぶ。

4: 手順と結果が明確なものを選ぶ。

5: 場面設定を一定にする。

第57回午前:第17問

68歳の男性。半年前から睡眠中に奇声をあげたり、気分が沈みがちになることがあった。次第に物忘れや立ちくらみ、手の震えが出現した。最近、「玄関に小人が立っている」と言うことが増えたため、家族に付き添われて精神科病院に入院し、作業療法が開始された。この患者にみられる特徴はどれか。2つ選べ。  

1: 動きが緩慢になる。

2: 症状が変動しやすい。

3: 毎食のメニューにこだわる。

4: 周囲に対し一方的な要求をする。

5: 環境からの刺激を受けても集中できる。

  • 答え:1 ・2
  • 解説:この患者は物忘れ、振戦、幻視の症状があり、Lewy小体型認知症と推察されます。Lewy小体型認知症は、記憶障害を中心とした認知症のほか、Parkinson様の症状があり、動作が遅くなり、転倒しやすくなる。
  • Lewy小体型認知症は、記憶障害を中心とした認知症のほか、Parkinson様の症状があり、動作が遅くなり、転倒しやすくなる。この選択肢は正しい。
  • 症状の変動が見られるのはLewy小体型認知症の特徴であり、この選択肢も正しい。
  • 毎食のメニューにこだわるという行動は、前頭側頭認知症の特徴であり、Lewy小体型認知症とは異なるため、この選択肢は間違いです。
  • 周囲に対し一方的な要求をするという行動は、前頭側頭型認知症に見られやすく、Lewy小体型認知症とは異なるため、この選択肢は間違いです。
  • 認知症では注意力の低下が見られるため、環境からの刺激を受けて注意集中を欠きやすい。この選択肢は認知症全般に当てはまるが、Lewy小体型認知症の特徴としては不適切であるため、間違いです。
  • 科目:認知症・高齢者障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第36問

23歳の女性。境界型人格障害。中学時代から対人関係が不安定で、不登校、家出、過量服薬、恋人との激しいけんかなどを繰り返してきた。今回、失恋を契機に睡眠薬自殺を図ったが、救命救急センターで意識回復し精神科へ入院した。左手首に数本の切創痕を認める。母親に甘えた態度をとったり、大声で怒鳴ったり、死にたいと言ったりする。治療目的で作業療法が依頼された。治療計画として適切でないのはどれか。  

1: 個別プログラムを設定する。

2: 欲求充足から実用性のある作業に移行する。

3: 自由度の高い作業場面を設定する。

4: 共同作業で所属感をもたせる。

5: 結果が明確な作業種目を選ぶ。