第43回午前第38問の類似問題

第37回午前:第23問

6歳の女児。痙直型脳性麻痺。就学に備えた作業療法を外来で行っている。歩行器と短下肢装具を用いて屋内を歩くことができる。この児の作業活動の姿勢で適切でないのはどれか。  

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第41回午前:第31問

16歳の女子。統合失調症。高校入学後、人の目を気にするようになり、被害的な言動が出現するようになった。文化祭時に興奮状態となり入院となった。入院10日後、症状は徐々に落ち着いてきたが敏感さが残る。この時点で作業療法が処方された。この患者が作業療法を開始して2週後「作業療法は受けたくない」と言った。この時点の対応で適切でないのはどれか。  

1: しばらく作業療法を休ませて様子をみる。

2: 受けたくない理由を聞く。

3: 2週間の作業療法の感想を聞く。

4: 他の作業療法士が担当する。

5: 病棟での生活の様子を観察する。

第37回午前:第85問

8歳の男児。作業療法室に入室後、いつも同じ所を歩き、同じ遊具や道具だけに何度も触ったり遊んだりする。このような行動はどれか。  

1: 児戯性

2: 強迫性

3: 多動性

4: 常同性

5: 衝動性

第38回午前:第31問

25歳の女性。境界型人格障害。手首の自傷行為の反復、睡眠薬遊びや万引きがある。「何でも良いからやれる仕事をやってはどうか」と言う母親に暴力を振るい、止めに入った父親の前で「死んでやる」と言って再び手首の自傷行為に及び入院した。入院後、穏やかになり作業療法が開始された。作業療法を開始する上で適切でないのはどれか。  

1: チームの間でかかわり方の合意をしておく。

2: 実施時間を明確に決めておく。

3: 短期間で結果が得られるものを選ぶ。

4: 作業種目の選択を本人に任せる。

5: グループ作業を勧める。

第43回午前:第40問

21歳の男性。知的障害。養護学校の高等部を卒業後、魚屋に住み込みで3年間働いていた。接客をすることになったころから、腹痛で休みがちとなった。つり銭を間違えたことがきっかけとなり、自分の頭を壁にたたきつけるなどの自傷行為がみられるようになり、精神科に入院となった。入院1週後に作業療法を開始した。復職に向けた支援で重要でないのはどれか。  

1: 住み込み先への外泊

2: 苦手な作業の確認

3: 体力の向上

4: 対人技能の訓練

5: 職場との調整

第36回午前:第75問

知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 内発的に動機づける。

2: 暦年齢指標を目標にする。

3: 障害の特性を家族に説明する。

4: 遊びの種類を増やす。

5: 作業は細かく段階づける。

第44回午前:第40問

33歳の男性。てんかん。IQ75。仕事を何度も変えている。母親への依存が強く何事も相談しないと始められない。発作再発で入院したが、処方薬の調整も済んで退院を目的として作業療法が開始された。開始して間もなく「口の中でコーヒーの味がしてくる」と訴えた。このときの対処で適切なのはどれか。  

1: 作業を続けさせる。

2: 母親へ電話をかけさせる。

3: 横に寝かせて安静を保つ。

4: 緊張緩和のために話しかける。

5: 不快感をとるためにうがいをさせる。

第57回午後:第19問

22歳の男性。注意欠如・多動性障害。大学卒業後に営業職に就いた。顧客との約束や書類を忘れるなどの失敗が続き、上司が度々指導をしても改善しなかった。子供のころから不注意傾向があり、母親は「しつけをしてこなかった自分に非がある」という。その後も失敗が続いて自信を喪失し、1週前から欠勤し精神科の受診に至った。入院となり作業療法が処方された。この時期の作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 仕事に適性がないと伝えて転職を勧める。

2: 休養に専念し職場復帰を焦らないように伝える。

3: 母親のしつけの失敗の影響が残っていると告げる。

4: 上司の指導方法が病気の誘因であることを説明する。

5: 職場復帰のために対人技能向上を目的とした作業活動を勧める。

  • 答え:2
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)の患者で、不注意傾向から業務上の問題行動があって職場の指導では改善が見られない。患者は自信を喪失して欠勤していることから、自尊心の回復が対応すべき課題である。
  • 患者は営業職に就いていたが、不注意傾向はどのような業務にも影響があり、転職しても解決にはならない。失敗が続いて自信を喪失している患者に転職を勧めると、自尊心を傷つけることになる。
  • 入院した時期に作業療法が処方されており、急性期にあると推察される。急性期には休息させ心身の回復を図ることが重要である。この選択肢が正しい。
  • 患者に現在の状況が母親の責任だと伝えたとしても、患者が損なった自尊感情を回復することにはならない。母親は自戒の念を述べているが、これが患者の能力と欠勤の原因と判断することは困難。
  • 上司の指導方法が、患者の不注意と業務失敗の誘因とは言えない。また、業務上の失敗が患者の責任でないことが事実だとしても、それを急性期の患者に伝えても、患者は失敗を思い出しては内省を繰り返す危険がある。
  • 急性期には、患者が逃避した職場への復帰を直接的な目的とした作業を勧めることはできない。患者は自信を失っている状態であり、職場復帰を想像することがストレスとなる。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第53回午前:第17問

28歳の女性。産後うつ病。育児休暇中である。元来、何事にも手を抜けない性格。出産から4か月経過したころから、子どもの成長が気になり始め、夫に不安をぶつけるようになった。次第に「母親失格」と言ってはふさぎ込むようになったため、夫に連れられて精神科を受診し入院となった。1か月半後、個別的作業療法が開始となったが、手芸中に「私は怠け者」とつぶやく様子がみられた。この患者に対する作業療法士の対応として適切なのはどれか。  

1: 日記を取り入れる。

2: 育児の振り返りを行う。

3: 患者の不安な気持ちに寄り添う。

4: 家族の育児への協力方法について話し合う。

5: 性格による自己否定的考えについて話し合う。

  • 答え:3
  • 解説:産後うつ病の患者に対しては、患者の不安な気持ちに寄り添い、安心感を高めることが重要です。そのため、選択肢3が適切な対応となります。
  • 日記を取り入れることは、一日を振り返るときに気分が落ち込みやすくなるため、この段階では適切ではありません。
  • 育児の振り返りは、患者にとって陰性情動を惹起しやすいため、避けた方が良いです。
  • うつ病患者に寄り添うことで、安心感を高めることができるため、選択肢3が適切な対応となります。
  • 家族の育児への協力方法については、抑うつ感が高い時期を過ぎた後に行ったほうがよいため、この段階では適切ではありません。
  • 自己の考えを振り返ることは、自己卑下している患者にとっては、それをさらに助長する危険があるため、適切ではありません。
  • 科目:気分障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第45回午後:第47問

知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 1. 遊びの種類を減らす。

2: 2. 内発的に動機付ける。

3: 3. 作業は細かく段階付ける。

4: 4. 精神年齢相応の作業を用いる。

5: 5. 障害の特性を家族に説明する。

第57回午前:第18問

16歳の女子。高校進学後から体型を笑われたように思い、極端な減量をして痩せが目立つようになった。2か月前から登校できなくなって入院治療を受けることになった。入院後、気分転換と早期の復学を目的とした作業療法が処方された。この患者に対する導入期の作業療法で最も適切なプログラムはどれか。  

1: 簡単なアクセサリーを作る創作活動プログラム

2: 柔軟な思考を得るための小集団でのプログラム

3: 体力増強のための機器を用いた運動プログラム

4: 調理メニューのカロリー計算を行う教育的プログラム

5: 退院後の生活のためのADLを中心とした退院準備プログラム

  • 答え:1
  • 解説:この患者は神経性無食欲症と推察され、気分転換と早期復学を目的とした作業療法が処方されている。導入期の作業療法では、病気にとらわれず楽しんで集中できる時間を過ごせるようにすることが重要である。
  • 簡単なアクセサリーを作る創作活動プログラムは、気分転換に適しており、患者が楽しみながら集中できる時間を提供できる。このプログラムは導入期の作業療法に適切である。
  • 柔軟な思考を得るための小集団でのプログラムは、導入期の患者には対人緊張が高いことがあるため、個別作業療法から導入して心理負担を軽くする。小集団での活動は、回復過程に合わせて設けるべきである。
  • 体力増強のための機器を用いた運動プログラムは、導入期には適切でない。患者が過活動となってやりすぎる危険があり、全身の栄養状態が低いことが予想されるため、無理な運動は避けるべきである。
  • 調理メニューのカロリー計算を行う教育的プログラムは、神経性無食欲症の患者には適切でない。食べ物に関心が向いてしまい、気分転換の目的に反するため、このプログラムは適切でない。
  • 退院後の生活のためのADLを中心とした退院準備プログラムは、患者が自分で気分転換ができ、体力維持と食行動の制御ができて退院の目処が立つ時期に開始したほうがよい。導入期には適切でない。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第38回午前:第36問

13歳の男子。恐怖症性不安障害。父親の転勤で中学転校時から、漠然とした不安感情が表れるようになった。ある日、授業中に動悸や息切れがひどくなり発作性の震えが出現、養護教諭のすすめで精神科クリニックを受診した。その後、不安発作が激しくなり不登校の日が続いた。主治医・両親・患者・学校側との相談の結果、クリニック付設デイケアに参加することになった。2か月して不安発作も落ち着き、新学期には登校を再開する予定になったが、本人は不安を述べている。この時点での対応として適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 両親に登校の必要性を説得してもらう。

2: スタッフの付き添いで登校する。

3: 教師に自宅へ迎えに行くように依頼する。

4: スタッフが定期的に面接する。

5: 登校できない時はデイケアに参加する。

第51回午後:第19問

32歳の女性。幼いころから落ち着きがなく、忘れ物も多かった。大学卒業後、医療事務の仕事に就いたが、仕事が忙しくなるとミスが多くなり、同僚にかんしゃくを起こすなど感情が不安定となった。仕事を休むことも多くなったため、職場の上司に勧められ、精神科を受診し、入院となった。2週後、情緒的に落ち着いたところで作業療法が開始された。この患者の作業療法で予測される行動はどれか。  

1: 読書に没頭する。

2: 他者との接触を避ける。

3: 他者の作業種目に目移りする。

4: 物を置いた場所を何度も確認する。

5: 自分の作品の出来栄えに固執する。

第51回午前:第16問

37歳の女性。境界性パーソナリティ障害。高校卒業後、アルバイトをしていたが、気に入らないことがあると急に家出することを繰り返すため仕事は長続きしなかった。薬物療法と同時に外来作業療法が開始となった。作業療法の目的で適切なものはどれか。2つ選べ。  

1: 居場所をつくる。

2: 情緒の安定を図る。

3: 治療者への依存を促す。

4: 衝動性の行動化を促す。

5: 治療者への理想化を促す。

第43回午前:第95問

広汎性発達障害児の就学に向けた作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 学校の環境調整を図る。

2: 身辺処理能力の向上を目指す。

3: 異年齢集団での対人交流を促す。

4: 家族へ障害の特徴を伝える。

5: 遊びの幅を広げる。

第39回午前:第29問

68歳の男性。アルツハイマー型痴呆。数年前から道で迷ったり、電話できちんと受け答えしたのに、その内容を家人に伝えられなかったりした。最近では夜間になると興奮して動き回り、昼間はうとうとしている。半年ぶりに会った息子に初対面の人に挨拶するように対応したため、家人が心配して受診させ入院に至った。作業療法の導入で適切でないのはどれか。  

1: 単純で繰り返しの多いものから始める。

2: 時間を要するものから始める。

3: 個別プログラムから始める。

4: 自信が得られるものから始める。

5: 得意であったものを取り入れる。

第39回午前:第33問

20歳の女性。境界性人格障害。中学時代から拒食、嘔吐、極端なやせとリストカットが始まり、不登校となった。摂食行動や不登校を注意されると、「自分の気持ちを誰も分かってくれない」と言い、リストカットをする。高校中退後もその状態が続いた。職に就かないことを母親に指摘されたのをきっかけに、薬物による自殺企図で入院となった。入院3か月後には、一応の安定がみられたため作業療法が開始された。初回面接で適切でないのはどれか。2つ選べ。  

1: 参加することの目的ついて同意を得る。

2: 作業療法参加のルールを確認する。

3: 病棟スタッフと連絡を取り合うことを本人に伝える。

4: 作業の種目は本人の選択に任せる。

5: スタッフへの不満について相談にのる。

第49回午後:第15問

21歳の女性。統合失調症。大学に進学後1人暮らしをしていたが、4年生になっても就職先が決まらず、不眠と焦燥感が出現した。その後、他の学生から悪口を言われている声も聴こえ始め、アパートに閉じこもるようになった。母親が患者の異変に気付き精神科を受診させ休学となった。外来受診を継続し1か月半が経過したところで、外来での作業療法が処方された。この患者の作業療法導入時の面接内容として優先すべき項目はどれか。  

1: 悪口の内容を確認する。

2: 家族に対する思いを尋ねる。

3: 一日の過ごし方を確認する。

4: 就職の不安について尋ねる。

5: 興味のある授業について尋ねる。

第46回午前:第16問

19歳の男性。統合失調症。大学入学後、授業中に突然大声で叫ぶようになり、幻聴と被害妄想とが認められたため入院となった。治療開始後1か月経過し症状が改善したため自宅へ退院したが、疲労感が強く半年間引きこもっていた。このため、復学を目標として外来作業療法が開始された。この時期の患者の状態はどれか。  

1: 要安静期

2: 亜急性期

3: 回復期前期

4: 回復期後期

5: 社会内維持期

第40回午前:第36問

23歳の女性。境界型人格障害。中学時代から対人関係が不安定で、不登校、家出、過量服薬、恋人との激しいけんかなどを繰り返してきた。今回、失恋を契機に睡眠薬自殺を図ったが、救命救急センターで意識回復し精神科へ入院した。左手首に数本の切創痕を認める。母親に甘えた態度をとったり、大声で怒鳴ったり、死にたいと言ったりする。治療目的で作業療法が依頼された。治療計画として適切でないのはどれか。  

1: 個別プログラムを設定する。

2: 欲求充足から実用性のある作業に移行する。

3: 自由度の高い作業場面を設定する。

4: 共同作業で所属感をもたせる。

5: 結果が明確な作業種目を選ぶ。