23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。この時期の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 職場復帰に向けての訓練
2: 他患者との場の共有
3: 対人交流技能の訓練
4: 金銭管理の練習
5: リラクセーション
22歳の女性。統合失調症(精神分裂病)。17歳時、周囲から悪口を言う声が聞こえ初回入院し、退院後はアルバイトの生活を続けていた。今回、突然2階から飛び降りた。けがは軽症で済んだが、興奮と幻覚妄想が顕著となり、2回目の入院。入院3週目で症状は軽減したが、疲弊状態が前面に出ている。主治医から、再発後の疲れやすさへの対処を目的とした作業療法が指示された。導入時の身体活動として適切なのはどれか。
1: シャッフルボード
2: バレーボール
3: テニス
4: バスケットボール
5: ソフトボール
精神分裂病(統合失調症)患者の急性期症状消退時の作業療法の目的で適切なのはどれか。
1: 対人技能の向上
2: 金銭の自己管理の向上
3: 自己決定力の向上
4: 疲労感の軽減
5: 職場獲得の援助
22歳の女性。統合失調症(精神分裂病)。17歳時、周囲から悪口を言う声が聞こえ初回入院し、退院後はアルバイトの生活を続けていた。今回、突然2階から飛び降りた。けがは軽症で済んだが、興奮と幻覚妄想が顕著となり、2回目の入院。入院3週目で症状は軽減したが、疲弊状態が前面に出ている。主治医から、再発後の疲れやすさへの対処を目的とした作業療法が指示された。開始後まもなく「退院してアルバイトをしたい」と訴える。作業療法士の働きかけで適切でないのはどれか。
1: 主治医の判断を確認する。
2: 作業療法の当面の目的を説明する。
3: 退院後の生活の見通しを尋ねる。
4: 作業種目の内容を一緒に考える。
5: 厚生労働省編一般職業適性検査を実施する。
20歳の男性。統合失調症(精神分裂病)。 1か月前、街中で「誰もがお前を殺してやると言っている。やられる前にやらなければ」と言って暴れたため入院。入院後も「お前なんか殺してやると言われるので不安で落ち着かない」という訴えが続いている。「やられる前にやらなければ」という考えのもとにある症状はどれか。
1: 自閉
2: 強迫観念
3: 被害妄想
4: 作為体験
5: 感情鈍麻
精神分裂病(統合失調症)の症状でないのはどれか。
1: 感情鈍麻
2: 観念奔逸
3: 考想化声
4: 思考奪取
5: 作為体験
精神分裂病(統合失調症)の陰性症状はどれか。
1: 体感幻覚
2: 思考化声
3: 被害妄想
4: 感情鈍麻
5: 作為体験
16歳の女子。統合失調症。高校入学後、人の目を気にするようになり、被害的な言動が出現するようになった。文化祭時に興奮状態となり入院となった。入院10日後、症状は徐々に落ち着いてきたが敏感さが残る。この時点で作業療法が処方された。作業療法導入時の対応で適切でないのはどれか。
1: 短時間から開始する。
2: 個別で対応する。
3: 単純な作業から導入する。
4: 学校での様子を聴取する。
5: 疲労感を確認する。
55歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。29歳時に「『修道院に行けばお金をたくさんもらえる』という声が聞こえる」と言うようになり初回入院した。現在、4回目の入院中で、最近は病的な体験を述べることは減少したが、無為傾向が強いため、その改善を目的に作業療法が開始された。作業療法中、口周囲部に緩徐で不規則な不随意運動がみられた。この不随意運動はどれか。
1: パーキンソニズム
2: 急性ジストニア
3: アカシジア
4: 遅発性ジスキネジア
5: 遅発性ジストニア
統合失調症(精神分裂病)の作業場面での特徴はどれか。
1: 作業能力の変動が少ない。
2: 援助によって達成量が増える。
3: 同じ間違いが少ない。
4: 同時並行の作業が得意である。
5: 全体を見て判断することができる。
統合失調症について正しいのはどれか。
1: 前駆期から幻聴がみられる。
2: 慢性期に軽度の認知機能障害がみられる。
3: 家族の感情表出が少ないほど再発率は高くなる。
4: 発症から治療開始までの期間は予後と関連がない。
5: 急性期の治療で症状が軽快した場合は速やかに薬物治療を中止する。
40歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。19歳で発病し8回の入院歴がある。調子のよいときは家事の手伝いができていた。今回、いとこの結婚式の話を聞いてから言動がまとまらなくなり、「結婚しろ」という幻聴があり、他家を訪問するようになったので入院した。入院1か月後、落ち着きはないが、幻聴は軽減し作業療法の依頼があった。初回面接における作業療法士の対応で適切でないのはどれか。
1: 過去の入院理由を聞く。
2: 家事の手伝いの内容を聞く。
3: 退院後の生活に対する考えを聞く。
4: 幻聴の内容について聞く。
5: 作業内容についての希望を聞く。
精神分裂病(統合失調症)で能力低下(disability)に該当しないのはどれか。
1: 金銭の自己管理の低下
2: 自己決定力の低下
3: 作業効率の低下
4: 発動性の低下
5: 対人技能の低下
19歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校卒業後スーパーマーケットに就職した。約1年経ったころから情緒不安定となり、幻覚・妄想に支配された異常な言動が活発になったので入院した。薬物療法によって入院3か月で一応の安定が得られたので作業療法の依頼があった。作業療法中に、「居ても立ってもいられない。じっとしていられない」と訴えて落ち着かなくなった。考えられる要因はどれか。2つ選べ。 ア.パーキンソニズムイ.遅発性ジスキネジアウ.急性ジストニアエ.アカシジアオ.精神症状の悪化
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
精神科薬物療法で誤っているのはどれか。
1: 精神分裂病(統合失調症)-ハロペリドール
2: 神経症-ジアゼパム
3: うつ病-アミトリプチリン
4: 躁病-クロルプロマジン
5: てんかん-炭酸リチウム
17歳の女子。統合失調症。授業中に突然叫び声をあげ、教科書と筆記用具を窓から投げ捨てた。両親が付き添い精神科病院に入院し、陽性症状の落ち着いた3週目に退院となり、精神科ショートケアに紹介された。この時期の精神科ショートケア利用の目的はどれか。
1: 仲間づくり
2: 居場所づくり
3: 社会資源の利用
4: 対人交流技能の改善
5: 基本的生活リズムの回復
68歳の男性。21歳時に精神分裂病(統合失調症)を発症し入退院を数回繰り返した。50歳ころから症状が安定し家庭菜園をしながら弟の家族と同敷地内の離れ家で暮らしていた。今回、数年前からの多発性脳梗塞による認知症が進み、日常生活が困難となり、老人性認知症疾患療養病棟に入院した。作業療法場面での留意点で適切でないのはどれか。
1: 自動症
2: せん妄
3: 転倒
4: 脳卒中発作
5: 精神分裂病(統合失調症)の悪化
42歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。25歳時に「お前は泥棒だ」という声が聞こえるようになり初回入院した。今回も幻聴と被害妄想が出現し3回目の入院。入院5週目で病状は落ち着き作業療法が依頼された。疲れやすさと抑うつ傾向が目立つ。開始後まもなく「退院して就職したい」と言ってきた。作業療法士の対処として適切でないのはどれか。
1: 職種の検討
2: ストレス対処技能の訓練
3: 方針確認の会議の開催
4: 現在の障害の確認
5: 主治医との話し合い
精神分裂病(統合失調症)患者の面接でみられる特徴的な症状はどれか。
1: 作話
2: 語間代
3: 吃音
4: 言語新作
5: 談話心迫
精神分裂病(統合失調症)の陰性症状でないのはどれか。2つ選べ。 ア.感情の平板化イ.自発性の低下ウ.思考途絶エ.対話性幻聴オ.思考の貧困化
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ